今年2月3日、森喜朗氏が女性差別的発言をしたとして非難され、それが森氏の五輪組織委員会会長からの辞任につながった。この問題となったケースは、日本文化と日本政治の問題であり、森氏の発言は非難されるべきではないと、記事に書いた。

https://ameblo.jp/polymorph86/entry-12655371695.html

 

その時の森氏の発言は、「女性理事を4割というのは文科省がうるさくいうんですね。だけど女性がたくさん入っている理事会は時間がかかります。これもうちの恥を言いますが、ラグビー協会は今までの倍時間がかかる」であった。

 

彼がトップのラグビー協会では、「女性理事が増加した結果、理事会の時間がかかるようになった」という感想と、協会に女性理事を増加させるように行政指導したのは、文科省であるという事実について発言したのである。素直に感想を述べることを非難し、役職の辞任に追い込むのは、言論の自由の封殺である。

 

森喜朗氏(83)が326日、再び“女性差別的発言”を行ったとしてネットで大炎上しているという。読売新聞によると、森氏は河村建夫氏の政治資金パーティーに参加し、そこで「(河村事務所に)①大変なおばちゃんがいる。女性というには、あまりにも、お年ですが」と述べたというのだ。

 

この“おばちゃん”とは、河村議員の女性秘書のようだ。森氏は、河村氏よりも昔から議員会館で働いていた方だと紹介し、「私が河村さんの所を通ると、その女性が外を見ていて『森さん、ちょっといらっしゃい』と呼ばれて、ああだこうだといろいろご注意を頂いた」とも言っている。

https://www.tokyo-np.co.jp/article/94020

 

この中で特に発言①が、女性差別だと批判されている。上記発言の主旨は、森元総理など政界の実力者を相手に注意するほどの発言力のある方という意味のようだ。この「女性というには、あまりにも、お年ですが」が女性差別にあたるということらしい。これは、「男性が性的魅力を感じる年齢を超えている」という意味で発言しているのだろう。

 

男性であれ女性であれ、年をとれば性的魅力が減少するのは、哺乳動物としての人の宿命である。「森さん、そのお年で女性があなたを男性として魅力を感じると思って居られるのですか?」と聞いてみたい気がするが、上記森氏発言が女性差別発言だとは思えない。勿論、公的な場では、個人の性的魅力に言及する理由はないので、その公的場での発言であったのなら、その意味で批判の対象になるだろう。

 

マスコミが、政界の重鎮の発言を取り上げて、女性差別主義者だという風に弄ぶのは、衆目を他にそらす目論見があるのかと疑う。何故なら、現在日本が置かれている国際政治的情況は極めて危ういものだからである。

 

日本の現在の女性差別撤廃運動は、米国のポリティカル・コレクトネス重視の一環で生じた。女性差別の解消を逆差別の方向で強要する日本政府は、国際的に自己主張できない日本の国家としての脆弱さに起因する。

 

2)一般論:

 

男女の別は、旧約聖書にも書かれている。最初の女性であるエバが、アダムの肋骨から作られたという記述に始まり、そのエバが人類最初の悪を為したことも、男女の差として記述されている。男女差別を厳しくいう欧米の方々の神が、このように男女の差に言及されていることを、欧米人はどのように理解しているのだろうか?非常に不思議である。

 

それは兎も角として、人間社会は「分業と協力」で成り立っている。当然、女性と男性も分業している。例えば、女性兵士や女性警官の数は、男性のそれらの数より少ない。組織のリーダーとしての指導能力も、個人差の方が大きいかもしれないが、平均すれば男性の方が高い。

 

その結果、一流企業のCEOは、圧倒的に男性が多い。それは差別でも何でも無い。機会均等であっても、男性が相応しいポジションに男性が多いのは自然である。「4割は女性にすべきだ」という類の強制をすれば、企業であっても公的組織であっても、運営の能率は低下する。

 

「女性理事4割を強要すること」は、逆差別で国際社会(米国のポリコレ)の圧力を躱そうとする日本政府の安易な姿勢、国民を馬鹿にした姿勢が作り出した男性差別である。森氏発言が問題になった時、このことこそ大きく問題として議論すべきことだった。

 

本来行うべき運動は、性差別撤廃ではなく、機会均等の実現を目標としなくてはならない。つまり、能力のあるものを、能力に従って、協会理事などの重職に採用することである。もし、候補者の女性に能力がなければ、採用しないのは当然である。

 

(3/31早朝、最後の節の最初の文を修正;8:45文章数カ所修正)

 

1)中国での民間主導の外国製品不買運動:

 

中国共産党政権は、現在かなり追い詰められた情況にあるようだ。アラスカでの米中会談の冒頭で、中国の外交責任者の楊潔篪が2分程の予定を10分以上超過して、米国批判を行ったことが、それを象徴している。大方の見方は、専ら国内向けのパーフォーマンスだということである。

 

 

更に、EUとの関係だが、昨年貿易協定に合意したものの、その後ウイグルでの人権問題などで深刻な対立情況にある。(https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-12-30/QM5NPTT1UM0W01

 

そこで、中国共産党政権(以下CCP;補足1)はスウェーデンのH&Mの製品のボイコットを指示した様だが、それがユニクロ、ナイキやアディダスなどのブランドの不買運動にまでが拡がってしまったようだ。

 

Harano Timesyoutubeによると、H&M以外の製品の不買運動は、CCPの指示ではなく、芸能人がそれらのブランドが行うコマーシャルから、自発的に撤退したことなどを切っ掛けに、国民全体に拡がったという。(補足2)

 

 

EUとの貿易協定は、米国との本格的対立が避けられないとすると、CCPにとって大事なことである。敵を大きくしないことは戦略的に大事であるということに加えて、現在不振の中国経済にとって大きなプラスになるからである。

 

CCPは、自分たちが“正義を実現する強い政権”であると、中国国民に対して強調(洗脳)して来たため、EU、米国それに日本などに対する反撃を、“悪を懲罰する”という姿勢で行う必要がある。それがEUとの対立を本格化してしまった原因だろう。

 

2)CCP当局のジレンマと、それを解決する別のシナリオ:

 

中国国民への上記洗脳が溶解消失しないようにするには、国際的な批判に対しては、それを打ち消す位に「強力に正義を実現するCCP」を演出する必要がある。その為のH&M社製品不買運動だったのだが、中国を人権問題で批判しているのはスウェーデンだけではなく、米国や他のEU諸国も同じである。

 

従って、国民が不買運動がナイキやアディダスなどに発展すると予想するのは自然である。そこで芸能人らは、国の指示の前にそれらのブランドの宣伝から撤退することで、国からの評価を上げようと考えたのだろう。

 

トランプ政権下での米国の対中国戦略は、中国国民の殆どがCCPの被害者であるというモデルに基づくものであった。(補足3)それは本質論としては正しい筈だが、ナショナリズムに染まった中国国民は、”欧米成敗”の最前線に出て来る可能性が高くなる。(補足4)

 

そうなれば、CCP当局はパーフォーマンスだけでも欧米との対立を強調する必要がある。つまり、EU等への制裁強化は、経済にとってのマイナスであるが、しなければ「正義を力強く実行するCCP」の信用が失墜するというジレンマに陥ってしまう。

 

このような事態になった背景には、中国における大きな貧富の差(補足3)がある。それが、中国国民の間に大きな政治的不満(エネルギー)となって蓄積されている。その不満が燃え上がってCCPに向かわないように、CCPは自分たちが正義を実現する側であり、欧米がそれを阻害する側であると国民に宣伝し続けなければならない。

 

結果として、CCPは国民の不満と諸外国の非難との間に挟まれ、内向的政治に向かっているようだ。排外運動へスパイラルに転落する危険性が大きくなっているとHaranoTimesはいう。

 

それを解決するために、CCPは新たな手を準備している可能性がある。それは、①ウイグルでの悪事の現場を諸外国に公開して、何もなかったということを示すこと;②そのために証拠隠滅を行う;③どうしても隠蔽できない部分は、ローカルな犯罪として処罰する、の三点セットである。

 

中国の公安部長らが、最近ウイグルを視察にでかけたというのである。その準備のためだろうというのが、上記HaranoTimesの分析だろう。

 

 

補足:

 

1) 中国を中国共産党(CCP)と呼ぶことには若干躊躇う。しかし、国際社会が相手にするのは中国共産党である。例えば外交のトップは共産党の外交トップ(楊潔篪)であり、中国政府の外交部長(いわゆる外相)である王毅ではない。軍は共産党の軍であり、中国政府の軍ではない。

 

2)中国のオンラインショッピングでは、H&Mの製品は画面から消されているが、他のナイキやユニクロなどは購入可能であるという。H&M社が、新疆ウイグル自治区での人権侵害を批判して、中国の製糸業者との関係を断つと発表したのは、昨年の9月中旬である。 https://www.afpbb.com/articles/-/3304839 今頃になって、HM社製品の不買運動を実施したのは、CCPの国内向け宣伝だろう。

 

3)米国ポンペオ前国務長官は、ニクソン記念館での演説において、中国人民と中国共産党政府を別に考えるべきだと言った。本質論としてはこれは正しい考え方であるが、国民がCCPに洗脳されてしまえば、この考え方での対応にも限界がある。

 

4)HaranoTimes によれば、2012年現在、中国での所得のジニ係数は0.7を超えているという。俄には信じがたい数字である。日本経済新聞の2012年の記事では、中国の西南財経大学(四川省)の調査結果として、0.61という値を紹介している。所得の再分配が中国では殆どないので、この数値は再分配を考えてもあまり低下しないようだ。https://www.nikkei.com/article/DGXNASGM10079_Q2A211C1FF1000/?unlock=1

ジニ係数については、5年前の記事(2016/9/29)で解説している。個人の富の格差という点では所得ではなく、資産或いは金融資産のジニ係数を判断基準とすべきである。この場合、日本でも現在では0.7以上だろう。https://www.dir.co.jp/report/research/introduction/economics/disparity/20161121_011423.pdf

 

1)英国ヘンリー王子とメーガン妃の米国移住までの経緯

 

ヘンリー王子(米国では通常Prince Harryと呼ぶ)とメーガン妃が結婚したのが、20185月、英国の王室から離れる件について報道されたのは、20201月だった。その頃には、あまり興味が無かったのだが、今後の世界政治に大きな影響を及ぼす可能性について最近報道されているので、すこし追跡してみた。

 

メーガン妃は、元米国の女優である。メーガン妃が人種差別を英国王室で受けた(補足1)として、ヘンリー王子とともに王室と英国を離れて、カナダに移住した。それから2ヶ月程して、メーガン妃(旧名:Rachel Meghan Markle)の生まれ故郷のロスアンゼルスに移住した。

 

しばらくして、ロスアンジェルス郊外のサンタバーバラに19億円(ウィキペディアでは1800万ドル)で豪邸を購入したと報道されたのが、昨年8月である。実際に引っ越したのは、7月だったようだ。そして、夫妻は米国でビジネスを始めた。米国Netflix社と160億円という多額の契約をしたというのである。豪邸の購入もビジネスを始めたことも、計画どおりだろう。

 

確かに、英国王室の王様になる可能性が低い位置で、慈善活動が主の活動では、幾分退屈かもしれない。幼少期からウイリアム王子とは仲が悪く、自分の能力と身体を持て余す様子が想像できる。また、メーガン妃も自分の描く夢を満たす半生ではなかったかもしれない。

 

“公爵夫人からセレブに返り咲いた、メーガン妃の半生”として振り返る写真集が公表され、その副題は“売れないモデル→C級女優→公爵夫人→セレブ→?”となっている。https://www.harpersbazaar.com/jp/celebrity/celebrity-buzz/g29497411/meghanmarkle-biography-200804-hns/

 

優雅だが退屈な二人に、米国での華やかで躍動感に満ちた将来が見えたことが、王室を離れる本当の理由だろう。英米に詳しいTVプロデューサーのデーブ・スペクター氏は、夫妻が人種差別を米移住に結び付けたことに疑問を投げかけ、以下のように発言した。

 

「差別があったから米国に帰るなんて笑い話で、米国の方が目に見える差別が多い。信ぴょう性がないと思う」、「王族に入るときにセレブ感にあふれると思っていたけれど、周りは愛国心が強く、奉仕精神がとても大事なので、ちょっと違うんじゃないかとだんだん、(王室から)離れていった」

https://news.yahoo.co.jp/articles/136bebed0f2db02449e387ba8efbdf804295c20d

(補足2)

 

カナダ在住は2ヶ月あまりで、国民の反対もあり、カナダ政府は警備費を負担しないと言明した。今後の生活費も英国王室を離れては成立しない。英国王室を離れると言明した時には、この種の問題はクリアされていた筈である。つまり、カナダは、河を渡る際の飛び石だった可能性が大きいと思う。この件、大きな支援グループが、ヘンリー王子夫妻の決断までに出来上がっていたのだろう。

 

大きな話題になったのは、CBSニュースの記事にあるように、米国メディアの大物であるOprah Winfreyによるインタビューからである。英国では、本来なら口にしない微妙な王室のプライベートな問題を、米国のメディアに漏らしたことに対する公爵と公爵夫人への批判が強い。

https://www.nbcnews.com/news/world/meghan-harry-s-oprah-interview-revealed-cultural-divide-between-u-n1261275

 

2)メーガン妃は大統領選を視野にいれているのだろうか;

 

夫妻の思惑には、かなり差があったのでは無いだろうか。米国をよく知るメーガン妃の計画に乗ったものの、これほどの大騒動になったことの責任をヘンリー王子は感じているだろう。人種差別発言は、両刃の剣である。英国では私的な道徳の範囲の言葉だろうが、米国では、現在もっとも政治的な言葉である。

 

メーガン妃は、子供の頃から政治に関心が高かった。11歳の時にヒラリー・クリントんに宛てて、性差別を告発する手紙を出したという話がある。201911月のVogueというファション雑誌の日本語版記事によると、メーガン妃が英国ウィンザーにあるフロッグモア・コテージの自宅で、夫ヘンリー王子、生後6カ月の長男とともにヒラリー・クリントンと対面した時に、この話が出たと書いている。(補足3)https://www.vogue.co.jp/celebrity/article/2019-11-18-meghan-markle-meets-hillary-clinton-at-frogmore-cottage

 

このことは、「差別と戦う」という政治姿勢は、メーガン妃のライフスタイルであることを示している。「女性差別や人種差別との戦い」は、米国民主党と米国の背後に存在する影の政府(Deep State)の政治戦術の基礎となる部分である。繰り返しになるが、この件、背後に大きな存在を感じる。

 

その背後の存在が考え出したのか、それとも、元からあった話なのか、メーガン妃が2024年の大統領選に民主党から出馬すると噂されたことは、この件の更なる大きな展開であった。その噂が報じられたのは、英国の“British Sunday”という新聞誌上が最初のようで、メーガン妃は立候補のために、民主党首脳陣に人脈を広げていると書かれている。

 

319日のNewsweekの記事では、早くも賭屋(bookmaker)が掛率を出しているというから、驚きである。この記事は英国側からの話を非現実的に大きくしている可能性もあるだろう。(補足2)https://www.newsweek.com/meghan-markle-president-chances-odds-bookmakers-1577336

 

トランプもメーガンが出るのなら、俺が出ることになるだろうと言っている。ヘンリー王子との結婚前から、女優メーガンを敵対勢力と把握していたトランプは、米国に移住した直後に、警備費を米国は出さないと明言している。https://news.yahoo.co.jp/articles/4909aa00e4f61a6693b93039c12729a9b405010b

 

この激しいメーガン妃の人生における加速度には、強い意志が働いている筈である。つまり、最初から米国で脚光を浴びることを考えて、ある時点から最も有効な計画が出来上がり、それに沿って英国を去ったと思う。その私的な意志は、当然証明不可能である。しかし、その計画は、ヘンリー王子とは共有していなかったようである。

 

メーガン・マークル妃の義姉のサマンサ・マークルさんは、先日のヘンリー王子夫妻インタビュー番組の証言内容を受けて、夫妻は離婚に向かっているはずと爆弾発言した。英米のゴシップ記事には、この手の記事が多く掲載されているようだ。

https://news.yahoo.co.jp/articles/3df8e2af8a7aaac04404c5f09e8b5b81541e1333

 

メーガン妃に対する素朴な疑問は、「もし、米国で政治活動をしたいのなら、どうして英国王室に入ったのか?」である。上記のように答えは容易に想像できる。一人の強烈な個性が、英国の王室に打撃を与え、同時に米国の政治まで揺るがせている。しかし、メーガン妃は政治への参加を止めないと明言しているようだ。https://news.yahoo.co.jp/articles/2ddcac56c045151cef27bd257956f79f259f34df

 

この件、及川さんのyoutube動画で簡潔に紹介されている。https://www.youtube.com/watch?v=mfXu2FZ8DaU

 

3)エピローグ:

 

嘘は資産の裏付けのない借金に似ている。そのような安易な借金は、利子の支払いのために借金を繰り返し、莫大な額になって借金の主は破産することになる。嘘も、広く注目されると、発言者の人生を破壊するまでになり得る。その嘘を合理化するための嘘が必要になり、身動きがとれないように論理のロープに何重にも縛られることになる。

(17時05分、文章中の表現を少し改めました。)

 

補足:

 

1)メーガン妃は、Oprah Winfreyによるインタビューで、イギリス王室のメンバーから、生まれる前に長男アーチーちゃんの肌の色についての「会話」や「懸念」があったと告白した。

https://news.yahoo.co.jp/articles/7ae2767093bcbd2930b1146cd54c66919a57517a

 

2)これに似た、これよりもかなり小さな騒動が、日本でも起こる可能性があり、当然興味のある人も多いだろう。勿論、このメーガン妃の騒動は小室氏が皇女と結婚する場合の逆風となる可能性大である。しかし、最終的には結婚することになるだろう。

 

3)それによると、今のところ2%から0.5%程度の当選率だというから、大統領当選の可能性はないだろう。7日のOprah Winfreyによるインタビューは、あまり好ましくない印象を公爵夫人に対して与えたということだろう。