日本が抱える歴史(外交)問題の相手国といえば、誰もが韓国や中国を思い出す。執拗に従軍慰安婦像を世界に建設する韓国にウンザリし、南京での日本軍による30万人虐殺説を捏造して世界に宣伝する中国に恐怖を覚える。

 

しかし、もう一つの歴史問題、しかも最大のものがあることに気づかない。それは、現在の“友好国”と日本との間の歴史問題である。“友好国”としたのは、最大で最強の敵対国だったし、今後、そのような姿を日本に見せる可能性があるかもしれないと思うからである。それは米国である。

 

高市早苗氏が自民党総裁選に出た時、靖国神社に首相として参拝すると言った。それを私は、高市氏は総理の器ではないと批判した。(https://ameblo.jp/polymorph86/entry-12701861331.htmlとそこで引用の記事

 

総理大臣の靖国参拝は、日本の近代史の中で大東亜共栄圏構想を未だに正統なものとして、今尚日本国が主張することになるからである。戦後、サンフランシスコ講和条約で、米国中心の戦後処理を正当なものとして受け入れることに日本は同意した。日本国首相の靖国参拝は、その約束に対する違反或いは約束破棄ということになる。

 

対米戦争とその惨敗の原因は、大東亜共栄圏構想という大風呂敷を広げて、日本の満州利権の独占を正当化したことにある。それは米国との約束違反から始まる。つまり、首相の靖国参拝は、二度目の対米約束違反になるのである。それを問題視しない人は米国に多いだろう。しかし、それを問題視する人たちが、米国政治の背後に強力な壁を作っている。(補足1)

 

戦争指導者たちは戦死者ではない。靖国神社は、アーリントン墓地とは全くことなることを高市氏は誤魔化している。馬鹿なのか無知なのかわからないが。それを“私の参拝は、戦死者達の英霊に尊崇の念を顕すためのものである”という言い訳は、大東亜共栄圏構想と同様、誤魔化しに見えるのだ。勿論見る人によるが、日本の味方になってほしい相手には、その方向から見ないように手を打つのが総理大臣である。李下に冠を正さずである。

 

2)日米戦争を30年前に予言した安河貫一

 

昨日の北野幸伯さんのメルマガは、この日米戦争の原因を正しく見抜き、日米戦争を30年前に予言した、アメリカに住みイェール大学に居た朝河貫一という方の話であった。その方は、以下のように予言している。北野氏の解説を転載します。(北野さん、許して下さい。)

(アマゾンのこの本の広告から拝借)

 

朝河さんによると、日本とアメリカは、日露戦争前の半世紀間、「兄弟のごとく親交」していたそうです。そんなアメリカは、なぜ「反日」に転じたのでしょうか? 朝河さんによると、日本が日露戦争時の大義、約束を破ったことにある。

 

それは、なんでしょうか? 世界一の陸軍国ロシアと戦う日本。一国では勝てないので、仲間が必要です。日本の仲間は、日英同盟のイギリスと、満洲利権に入りこみたいアメリカでした。中国(当時は清)への進出が遅れたアメリカは当時、中国について、「門戸開放」「機会均等」「領土保全」を訴えていました。

 

日本は日露戦争を戦うにあたって、「アメリカの主張を無視しているのがロシア帝国です。

日本が勝てば、満洲の門戸開放、機会均等を実現します!」と約束しました。

 

この約束をもって、アメリカから巨額の財政支援をとりつけた。しかし、日本は戦勝後、満洲利権の独占に動き、アメリカを排除しました。これで「兄弟のごとし」だったアメリカの対日感情は大いに悪化。朝河さんは、「日本は今後孤立し、中国、アメリカと戦うことになるだろう」と予想するに至ったのです。

 

アメリカとの約束とは、桂ハリマン協定である。日露戦争終結が190594日のポーツマス条約で、桂ハリマン協定は19051012日である。条約締結後に帰国した小村寿太郎は猛烈に反対する。条約締結後に帰国した小村寿太郎は猛烈に反対する。それは自分のポーツマス条約締結に於ける努力にも拘らず、満鉄経営を米国に獲られる(盗られる)ことに“頭に来た”のだろう。小村は名前の通り、小さな人物だったようだ。

 

この話は何回か本ブログでも書いてきた。ただ、それはあくまで歴史家による事後の解析を拝借しただけであった。しかし、その時代に予測した人が居たのである。

 

政治家にはもっと歴史を勉強してもらいたい。国政を担う議員には、公務員一種試験合格者以上の知識を、立候補の前提条件してほしい。(補足2)その上で、国会を霞が関の上級公務員の方々を超える想像力と直感力に優れた方のみの場としてほしい。どぶ板選挙を政治家の心得のように言う連中を排除してほしいものだ。https://ameblo.jp/polymorph86/entry-12466516222.html

 

 

補足:

 

1)元大統領補佐官のキッシンジャーは同僚の大学教授に次のように言ったという。
「日本人は論理的でなく、長期的視野もなく、彼らと関係を持つのは難しい。日本人は単調で、頭が鈍く、自分が関心を払うに値する連中ではない」と。さらに、彼は中国人と比較して「彼らは世界的視野を持つが、日本人は部族的だ」と。

 


この悪意を含む発言は、日本人として腹立たしい限りであるが、残念だが正鵠を得ている。日本人は、島国の中のローカルなことしか関心がない。グローバルな政治経済の中で生きてこそ、今日の豊かな日本の生活が可能となる。世界の動きとその中で日本がとるべき方向を、日常的に国民レベルで考える様にならなければ、21世紀末まで日本国が残るのは無理だろう。
現在の自由民主党に日本の将来を預けられる人などいない。しかしそれは、日本国民全ての責任である。靖国参拝の問題ですら、日本国民は正しく理解していない。

 

2)民主主義の枠内で、政治家のレベルを上げるには、立候補資格試験を設けるのが良い。其れには、一定数以上の優秀な政治家が偶然に国会の半数以上の定員を占める時が来ないといけない。この矛盾が解ける瞬間は、多くの場合、大きな災害とか国難に続いて来るだろう。そのチャンスが、敗戦であった。それを失うことになったのは。。。。ここで心に浮かんだことを書くと、殺されるかもしれないので、止めておく。

 

伊藤貫さんは米国在住の国際政治アナリストである。今日彼の“真面目な雑談”を聞いた。それによると、米国のワシントン・ポストが、韓国の核武装を米国は許すべきだという記事を掲載したという。

そのアドレスを示しておく。

 

Should South Korea build its own nuclear bomb?

By Jennifer Lind and Daryl G. Press, October 7, 2021 at 1:45 p.m. EDT

https://www.washingtonpost.com/outlook/should-south-korea-go-nuclear/2021/10/07/a40bb400-2628-11ec-8d53-67cfb452aa60_story.html

 

伊藤貫さんによると、最近北朝鮮は米国に届く水爆を手に入れたという。そして、中国と同様に、もうすぐ極超音速ミサイルを完成するだろう。そうなると、米国は朝鮮半島の軍事衝突に介入できなくなる。北朝鮮から核ミサイル攻撃を受けて、数百万人の自国民の命を犠牲にする可能性が出てくるからである。

 

北朝鮮は、SLBM (潜水艦発射型弾道ミサイル)を手に入れると尚厄介だ。そのような危機に備えて、韓国は既に核軍備の必要性を議論しているし、国民の70%が核武装に賛成しているという。韓国は既にSLBM技術を保持している。そのうち韓国が核武装すれば、数年後には北朝鮮とともに原子力潜水艦を持ち、そこに核搭載のSLBMを備え付けるだろう。そうすれば、周辺国と対等な外交が可能となる。

 

 

韓国もNATO加盟国のドイツと米国のように、核兵器のシェアを行えば良いという意見があるが、核の発射の権限を米国が持つ限り、自国への水爆攻撃も覚悟しなければ、発射の許可が出せない。ミサイル迎撃システムは、実際上役立たない。通常の弾道ミサイルでも高い高度から落とされれば迎撃不可能だし、極超音速ミサイルが実用化されれば、100%役立たない。大金を支払って役立たずを購入するのは馬鹿げている。

 

全く同じ論理が日本にも当てはまる。日本が核武装を2030年ころまでにしなければ、核武装すると決断しても(その時点では米国は軍事的にも中国に追いつかれており)、中国の介入でそれが不可能になる。そして、中国の属国としての運命が決まる。(補足1)

 

韓国政府は、この件を真面目に議論しているようだが、日本はほとんど議論していないと伊藤氏は嘆く。同じ様な核武装論議が2017年ころにも起こったが、今や北朝鮮の核にも、日本は不感症となっている。愚かな国民だ。

 

ついでに、以下の記事も出てきたので引用しておく。

北朝鮮の暴走を止めるには、日本と韓国が核武装すべき

Opinion by Bilahari Kausikan

October 10, 2017

https://www.washingtonpost.com/news/theworldpost/wp/2017/10/10/to-deter-north-korea-japan-and-south-korea-should-go-nuclear/

 

補足:

1)ここで以前書いたように、米国の日本不信が気になる。これは日本不信というより、日本嫌いと言った方が良いだろう。例えば民主党政権に隠然たる影響力を持つキッシンジャーは、大学の同僚に日本について以下のように言っている。

「日本人は論理的でなく、長期的視野もなく、彼らと関係を持つのは難しい。日本人は単調で、頭が鈍く、自分が関心を払うに値する連中ではない」。さらに、彼は中国人と比較して「彼らは世界的視野を持つが、日本人は部族的だ」と。

ユダヤ系の大投資家達も日本が嫌いである。例えばジム・ロジャーズは中国を有望な活躍の舞台と考え既にシンガポールに移住している。そして、何時も日本については非常に辛辣なコメントをする。

 

(4節目の文章を一部変更、10/25/am8時)

 

 

 

 

システムのサジェストに従って、リブログします。

 

潮匡人氏の核武装論や日露平和条約に対する発言を批判している。読み返してみて、尚価値がある内容だと思ったので、リブログする次第。特に、米国が極東から撤退し、日本が孤立するというよみが、いよいよ現実となりつつある。

 

特に、台湾が中国により併合されることがほぼ確実な今、日本は中国に加えて、中国と連携して米国と対立するロシアも敵に廻す可能性が高い。先日もロシアと中国の軍艦10隻が、共同演習として津軽海峡を通過した。米国が去った後の戦略が全くない自民党と公明党に政治を任すことは、日本の消滅を意味する。

 

米国の反日政治の本質を、ニクソンとキッシンジャーの対中外交を見ても尚見抜けないのは愚かだ。

更に、米国バイデン政権は最終的には台湾を見捨てることが明らかであること、クアッドというのも、日本のためにはほとんど機能しないだろう。日本は、現在の自民党政権が続けば、そして中国共産党政権が今後20年以上続けば、消滅するだろう。

 

日本国民の大半が、コロナよりも政治に関心をもつようにならなければならない。

 

 

上の動画でも、マクマスター元中将の意見で、信じられる部分と、そうでない部分を聞き分けることが出来る政治家が日本を率いるようでないと、日本に将来はない。米国が決して台湾を見捨てることは無いような話だが、それは本心からの言葉ではない。

ーーーーおわりーーーー