元衆議院議員の松田学氏のチャンネルで、危機管理アドバイザーの丸谷元人氏が数日前までのウクライナの状況を含めて、今回の戦争の背景などについて語っています。この恐ろしい現状を知ってから、今回の戦争を考えてほしいものです。

 

 https://www.youtube.com/watch?v=31xYWAEZLaM

 

上記の話の中で出てくるオデッサの悲劇について、HaranoTimesさんが字幕入りの動画を作成し、配信されています。それもここで引用します。この動画は残忍な場面を含む為、年齢制限がかけられています。

 

 

ーーおわりーー

ウクライナでの戦争は長引いている。それに応じて、兵士や市民と街の被害が大きくなっている。こんなひどい戦争は即刻止めるべきだ。しかし、当事国二つの指導者にはなかなか止められない。自分の名誉と自分と家族の命は自分の地位と直結していることも、その大きな理由だろう。

 

主権国家体制の究極の弱点は、トップの指導者も一人の人間であることである。トップと言えども、一つの生命であり、自己と家族を国家の犠牲には簡単に出来ない。自分たちと国家など外の世界を比較して、どちらが大事かと言えば、平凡な生物の一個体なら自分である。従って、国家のトップは非凡でなくてはならない。(追補1)

 

ウクライナのゼレンスキーも、自分の名誉(補足1)と自分と家族の生命を考えれば、ウクライナに残って戦うしか道はないだろう。ただ、長く頑張ればそれだけ、ウクライナ市民の犠牲者が増加する。それにも拘らず、ヨーロッパ諸国はスイスまで含めて、ウクライナを軍事支援している。

 

その一方でNATOは、ゼレンスキーの要請を受け入れず、ウクライナ上空を飛行禁止区域に指定しなかった。これは、ウクライナ人民の犠牲者は増加しても良いから、ヨーロッパに戦火が及ばない形でウクライナに頑張ってもらい、なんとかロシアのプーチンを失脚させたいという考えがあってのことだろう。https://www.sankei.com/article/20220305-GXQIRWSDHNJVVEGNC7UF4PBLLM/

 

防衛省防衛研究所・防衛政策研究室長の高橋杉雄氏は、「私の考えはまさに、ゼレンスキー大統領が諦めるかプーチンが諦めるかどちらかだ」「諦める理由は、自分たちの社会がどれだけ大きな打撃を受けているか(についての正しい理解)だ」と話す。

 

更に、「ウクライナもロシアも、これから時間が経てば経つほど、弱くなる。ロシアが本当に弱くなるまでウクライナが耐え切れれば、そのときに、プーチン政権が倒れるかもしれない。そうなれば、戦争は終わる。そうでなければ、ウクライナのゼレンスキー政権が諦める、あるいはキエフが焦土になって諦めざるを得ない状態になる。そのどちらかしかない」(一部省略)

https://news.yahoo.co.jp/articles/639798048641a5b194cadbde0d7dea86e2d6ae91

 

つまり、米国や米国に同調するNATO諸国は、そのような最終的にどちらも崩壊する程度に弱体化しても良いから、ウクライナでどれだけの犠牲者が出ても構わないから、とにかくプーチンがいなくなり、ロシアが弱体化すれば良いという考えだろう。(補足2)その考えに従って、ヨーロッパ諸国はウクライナに支援しているのである。

 

プーチンもロシアからEU向けのガスパイプライン:ノルドストリーム1を閉鎖せずに、ドイツ等に天然ガスを送り続けている。それも、EUを巻き込んだ戦争を避けるためである。プーチンは、おそらくパラリンピック開会までに、ゼレンスキーがNATO非加盟や東部の独立を認める形で、戦争にキリがつくと考えていたのだろう。その見当違いが悲劇を大きくした原因の一つである。

 

しかし、現在ロシアが全世界を相手に戦う構図となっており(追補2)、上記ガスパイプライン閉鎖や核兵器による電磁パルス発生などのオプションまで考える可能性が出てきた。第三次世界大戦である。この悲劇の発生確率は低いと評論家の誰もが考えている。しかし、そもそもロシアのウクライナ侵略の可能性も低いというのが、実際に侵略が起こるまでの有識者の分析だったことを思い出すべきだ。

 

2)ウクライナはNATO加盟を諦めるべき

 

ここで前回と同じ主張を再度持ち出す。もし、ウクライナの悲劇を最小限にするという人道的見地に立つなら、ドイツやフランスは強引に即刻和平の仲介をすべきである。その際、プーチンが乗ってくるように、NATOの東方非拡大を両国が引き受ける形で確約すべきである。

 

ゼレンスキーにはウクライナの地政学的位置とウクライナとロシアの歴史を考えて、説得すべきだと思う。それが自然である。だいたい、ウクライナがNATOに加盟し、今後ロシアと対立することで安心できる市民がどこの国がいるか考えてほしい。兎に角、ウクライナと中国以外の全ての主権国家は、その力のバランスの構図に不満がない筈である。(補足3)

 

それは米国のグローバリストを裏切ることになるかもしれないが、今やそんなことを言っている段階ではない。

 

 

( https://www.youtube.com/watch?v=Skvf_csubT0;ここで話す渡辺惣樹氏は、米国のグローバリスト(フランクリン・ルーズベルト)を批判する米国フーバー元大統領の回顧録を翻訳された方である。最初の5分までにこのことに言及している)

 

また、ウクライナにはロシア系住民が多いので、ロシアと対立することは内戦の危険と同居することになる。それにも拘らず、何故ウクライナの前大統領ポロシェンコや現大統領ゼレンスキーはNATO加盟にこだわるのか。(補足4)

 

世界中の国々が、世界の覇権国である米国に逆らわない形で、グローバリスト勢力にとっての障害であるプーチンを取り除こうとしている。その尖兵がゼレンスキーだろう。プーチンのロシアは、グローバリスト勢力にとって最大の障害と考えられるのは、様々な国際会議でのプーチンの演説を考えてもわかる。

 

プーチンは家族関係や民族文化や主権国家体制に関して、伝統的な考え方を持っている。それはグローバリストが敵視するものである。(補足5)

 

グローバリストの米国民主党対トランプをはじめとする民族主義の対立の構図は、中間選挙や2022年の大統領選挙の図式である。それは、ウクライナ戦争にも当てはまる。と言うか、以前も書いたように、ウクライナ戦争の原因の一つだと思う。

 

中国は以前から書いているように、グローバリストたちの味方であったのだから、昨年まで世界中が中国を敵視するという構図は、彼らが考えている本来の構図とは全くことなる。この事態をひっくり返すことが、グローバリストたちにとっての今回のウクライナ戦争の二つ目の目的であると思う。

 

(本稿は、世界政治に関心を持つに至った素人が、自分の理解のためにネットで調査し、書いたものです。注意してお読みください。)

 

 

追補(12:20追加)

 

1)日本の政治の欠陥は、戦後ほとんどの期間凡人が政権トップだったことであると思う。何せ、政治家が代々の家業なのだから。

 

2)今年はじめ頃までは、人権無視の中国が全世界を相手に苦戦?していた。今回の戦争は、バイデン親中政権がウクライナを使ってプーチンを刺激し暴発させ、中国への世界の関心を逸らすことも目的の一つだろう。売電は、中国と対立しているようで、大事なときにケリー(オバマ時代の国務長官)を中国に派遣してきた。ケリーの娘婿とバイデンの息子は、ウクライナと中国で事業を展開して巨万の富を得た。トランプが就任したての2019年、ゼリンスキーに調査を依頼した件である。

 

補足:

 

1)ゼレンスキー大統領はアメリカ側から国外脱出を打診された時、「私が必要としているは弾薬だ。脱出の為の足ではない」とウクライナ脱出を拒否したという。これは前回ブログで紹介した。このワシントンポストの記事の深い意味は分からない。つまり、何故アメリカがそのような打診をするのか? ゼレンスキーは私が疑うように、米国支配層の要請に基づいてウクライナの大統領に立候補したのなら、理解可能である。

 

2)スイスが永世中立国の体面を捨てて、ロシアのプーチン大統領らの資産凍結など欧州連合(EU)と同じ内容の対ロシア制裁を科すと発表した。クラウス・シュワブの世界経済フォーラム(WEF)活動の拠点がスイスにあることを考えれば、このスイスの変質は自然と理解できる。

https://www.sankei.com/article/20220301-VMQ6CMFLJRLRFEP2IRUG4HZLZY/

 

3)ウクライナがロシアと仲良くなるのは、一帯一路の中国には本来面白い話ではない。ヨーロッパでの大事な親中国を失う可能性が高くなる。ロシアと中国は、シベリアに長い国境線を持つ潜在敵国同士である。極東での領土問題も中国の心の奥底に残っているだろう。

 

4)ウクライナ最高会議は20192月、EUと北大西洋条約機構(NATO)へのウクライナの加盟路線をウクライナ憲法に明記する憲法改正法案を可決した。https://globe.asahi.com/article/14291695 (本ブログの筆者は、ウクライナ憲法を直接読めないのでこの記事を信用します。)なお、この憲法改正案は、2014年の政変(米国が強く関わっている)で政権を得た勢力が提出したものである。

 

5)グローバリストたちは国境などなくなれば良いと思っている。それはメキシコから際限なく不法移民を流し込むバイデン政権の姿勢に一致する。彼らは親子関係も社会に従属すべきだと考えている。それはプーチンの考えと全く反する。以下の記事に引用した動画の多くがyoutubeで消去されていることがそれを証明している。

https://ameblo.jp/polymorph86/entry-12706599166.html

西側諸国の多くの報道では、ロシアのウクライナ侵略で毅然と戦うゼレンスキー大統領を英雄と呼んでいる。確かに立派に見える。しかし、本当に英雄だろうか?

 

FNNプライムオンラインで、フジテレビ解説委員の二関吉郎氏も「“英雄”に大化けしたゼレンスキー大統領とウクライナ国民に最大限の敬意を表す」という表題の記事を載せている。https://www.fnn.jp/articles/-/322326

 

二関氏は、米国ワシントンポスト紙に掲載されたウクライナのジャーナリストAnna Myroniuk氏の言葉を引用している。それによると、ゼレンスキー大統領はアメリカ側から国外脱出を打診された時、「私が必要としているは弾薬だ。脱出の為の足ではない」とウクライナ脱出を拒否したという。https://www.washingtonpost.com/opinions/2022/02/27/ukraine-russia-zelensky-president-changed-my-mind-inspired-millions/

 

そして彼女は、国家指導者に求められる今や最大の責務である国民の保護の為に、彼は敢然と立ち向かっていると語ったという。ゼレンスキーが必死に戦う姿は、確かに英雄のように見える。しかし、彼はその原因を作った一方の責任者である。

 

そのワシントンポストの記事でMyroniuk氏は、ゼレンスキー大統領が“キャプテン・ウクライナ”とか“初めての真のウクライナ大統領”とか、呼ばれるとは思っても見なかったと書いている。彼女が2019年の選挙のとき、ゼレンスキーに投票しなかった理由を以下のように語っている。

 

彼は政治の経験がなく、大統領という仕事に適しているとは思わなかった。彼の選挙運動での言葉は理想主義的で現実的ではなかった。ロシアに対しての大統領としての立ち位置を気にしてはいたが、彼の話は曖昧だった。彼には強力な億万長者の後援者がいた。彼をスターにしたテレビ番組「民衆の僕」の放送局を所有する億万長者である。 そして、ゼレンスキーは圧倒的な勝利を収めた。

 

彼の統治に良い印象を持たなかった。腐敗と戦うと約束しながら、彼は十分な対策をしなかった。ゼレンスキーは彼の支持者や同僚を重職につけ、彼らがスキャンダルに巻き込まれてもまともに対策をとらなかった。彼の就任後の3年間は、真にポピュリスト的であり、大衆に愛されることを希求した。彼はメディアの批判を大変気にしていた。(かなり意訳です)

 

ゼレンスキーの「ロシアは侵攻しない筈だ」という侵攻直前までの言葉を信じなかったMyroniuk氏は一旦キエフを離れたが、現在立派に国を守るべく戦うゼレンスキーを高く評価し、舞い戻って共に抵抗することを考えているという。記事は「ゼレンスキーは、国と世界の大部分の信頼を得ています。 彼が現在の姿勢を続けてくれることを願っています」と言う彼女の言葉で終わっている。

 

この記事は、全体を客観的に読むべきで、Myroniuk氏の言葉であっても、ゼレンスキーに対する最終評価のみを鵜呑みにするのは間違いだと思う。当初抱いたゼレンスキーへの懐疑論は本当に間違いだったのか?

 

知的なMyroniuk氏も、現在は“熱く”なっている。彼女もゼレンスキーも、そしてロシアのプーチンも熱くなっている。熱くなってからの言葉はそのまま受けとる訳にはいかない。それが戦争の恐ろしいところの一つだろう。

 

2)ミンスク合意を守らなかったゼレンスキーは英雄か?

 

戦いの渦中にあるウクライナの人たちや渦の外にいても近視眼的な大衆は、現在のゼレンスキー氏の姿を見て英雄と思うかもしれない。しかし、サブタイトルの命題の可否は、今日のウクライナとロシアとの戦いに至る長い経緯を考慮した上で冷静に判断すべきである。

 

ソ連崩壊後、2004年にはヤヌコビッチの大統領選勝利を取り消したオレンジ革命、2010年に政権についたヤヌコビッチ大統領をウクライナから追い出した2014年の親米派クーデターなどで、米国の深い関与が確認されている。それに続いて起こった親ロシア地域(クリミヤと東部ドンパス地域)での独立を巡る戦い、ドンパス地方での内戦を収めるための2015年のミンスク合意なども含め、ロシアと欧米の代理戦争的な歴史があった。

 

そして、それらを含めた大きい背景に、ソ連解体後の米国資本の介入(IMFなどの援助を含め)などにより、ロシアやウクライナ等旧ソ連諸国で新財閥(オリガルヒ;多くはユダヤ系)が多数誕生したこと、そしてそれらの周囲に蔓延した汚職など腐敗政治などがある。(補足1)

 

歴代のウクライナ大統領は、政治の腐敗を無くすと公約した。しかし、大統領になる為にオリガルヒと仲良くなり、彼らの支配するTVを利用するなら、最初から政権は矛盾を含む。そんな中、その大統領になる秘訣をフルに使って誕生したのが、理想主義で現実曖昧主義(上記ウクライナジャーナリストの言葉)のゼレンスキー大統領であったとすれば、簡単にはウクライナの英雄と呼べないだろう。(補足2)

 

「キャプテン・ゼレンスキーのウクライナという名のボートは、その指揮下でどう言う訳か大嵐の中に突っ込み難破した。しかし、その後のキャプテンは乗員乗客の救助を勇敢に行った」というのが実態だろう。その勇敢に戦っているという部分だけを切り取って、ゼレンスキーを英雄と呼べるのか? 大いに疑問である。

 

 

3)ゼレンスキー大統領はウクライナの地政学的運命に逆らったのか?

 

人もその共同体である国家も、運命には逆らえない部分がある。ウクライナの地政学的位置と歴史的経緯からは、現在の時点で反ロシアの姿勢を明確にすべきでは無かったと思う。早くても、プーチンと米国民主党政権との対峙が終わった時点にすべきだったと思う。

 

歴史の先生によれば、ロシアはウクライナの土地にあったキエフ公国から発祥した。ウクライナ語とロシア語は、東北弁と標準語位の差であるとか言う位近い言語であり、民族も同じスラブ系で非常に近い。https://www.youtube.com/watch?v=jsN2smDyuc0 

 

その兄弟国を反ロシアの軍事同盟と化したNATOに入れるという画策は、おそらくプーチンのロシアを丸裸にして、潰すための下準備なのだろう。ロシアの金融経済支配を潰された米国大資本家のプーチンへの恨み、ソ連時代に多くの仲間を殺された恨みなどもあって、米国の政治を陰で操る勢力(政治任用のESSESと呼ばれる高級官僚、CIA、巨大資本家、軍需産業、など)とロシアとの争いは、和解のない特別で長期的な争いだろう。

 

その熊と龍の戦いのなかに飛び込むようなことは、国家と国民を悲惨な境遇にする可能性が当然高い。NATOへの加盟が、ロシアに喧嘩を売ることになると考えなかった筈はない。NATOに入ることを政権の看板にするには、親ロシアであった国家の歴史と血統、地政学的位置、そしてその時の国際情勢を十分に考慮する必要があった。ゼレンスキー政権はそれらを十分理解していなかったのか、或いは、その争い(更に大きい世界の枠組みをリセットする企み;補足1引用の動画参照)の中で作られたものか、のどちらかだろう。

 

 

終わりに: 

 

この戦争の分析には、これまでの世界の歴史全体を考慮する必要があるのだが、日本のTVなどではその様にほとんど放送していない。戦争の悲惨さだけを、見せ物のように流す番組や、極めて短期間の経緯のみを放送する姿勢に非常に大きな違和感を感じる。

 

ウクライナの置かれた状況は、日本のそれによく似ている。我々日本人は、この戦争を冷静に分析し、今後の日本を考える必要があると思う。素人がこのような文章を書くのには非常に慎重であるべきだが、日本の将来を思うと、自分なりに分析しておく必要があると思い書いた。意見をいただければ、ありがたい。

 

補足:

 

1)その一端に、オバマ政権の時のバイデン副大統領とその息子ハンターバイデンによる収賄疑惑がある。ウクライナのオリガルヒとバイデン大統領の息子とのスキャンダルの捜査を、米国大統領時代のトランプが新しく大統領になったゼレンスキーに要請した(2019年)が、彼は捜査しなかった。https://www.cnn.co.jp/usa/35142945.html

 

2)本文には書けないが、ゼレンスキーはロシア語を話すユダヤ人である。ソ連崩壊でIMFなど様々な欧米資本との絡みで作り上げられた新興財閥(オリガルヒ)の多くも、ユダヤ人である。ロシアでのオリガルヒの多くはプーチンにより潰された。ゼレンスキーもウクライナのオリガルヒの一人に応援され、支配下のTVを利用して大統領になった。ユダヤ大資本家のジョージソロスのウクライナを反ロシアに育てる努力などを含めて、これらのことを考えるとこの戦争の地下の部分はあまりにも大きく、簡単には上記フジテレビ解説委員の解説には同意できない。

 

https://www.youtube.com/watch?v=yAwNtRh1SB4