安倍氏の国葬の是非が一ケ月以上に亘って議論されている。そこで、この議論を簡単にまとめてみる。私の意見及び私が賛成する考え方は、緑色のフォントで示す。

 

私の意見:

 

先ず最初に私の国葬についての考えを書く。それは、大日本帝国の国葬令の考え方とほぼ同じ。つまり、国葬は国家元首に対して、並びに、国家元首の意向に沿って行うべきである。

 

現在の日本は、国家元首が誰なのか明確でなく、従って戒厳令も出せず宣戦布告も出来ない訳の分からない「国」である。そんな「国」が国葬なんて、本来不可能である。普通の民主国家では国家元首が明確であり、国葬のための法律も存在するだろうから、このような問題は起こり得ないだろう。(補足1)

 

安倍氏の国葬は、特定の私人を対象にした儀式であり、法に定められていない。新たに実行するには、その根拠が憲法から説明出来なくてはならない。これまでの法体系の中で定義できないので、一つの国事行為として閣議決定できることではないと思う。

 

尚、岸田総理の考えは今日新たに公表されるようだ。これまでの岸田氏の考えは、第三節の前川喜平氏の考えのところに、前川氏の引用として書いた。

 

1)学者の意見:

 

NHKラジオで9月1日、政府が関わった葬儀に詳しい歴史学者(中央大文学部教授、宮間純一氏)により、この問題の解説が放送された。今日(9月8日)まで、その録音を聴くことができる。

https://www.nhk.or.jp/radio/magazine/article/my-asa/P71KY_qTbx.html

 

国葬の歴史についての解説(補足2)のあと、宮間氏は自分の考えを披露している:

 

私は、国葬は過去の遺物で役割を終えたものだと思っていたので、今回の「国葬儀」が国葬となってとても驚いています。

 

国葬は戦前・戦中には天皇から賜る形で行われていましたが、国や天皇に功績があったとされる人が選ばれて、‟天皇と国民が功臣の死に対する悲しみを共有する場”でした。結果、国葬は大日本帝国下では国民統合のために機能してきています。(原文のまま)

 

政治評論家で東大名誉教授の御厨貴氏も、別の日の同じ番組で意見を述べている。

 

御厨氏は、問題点は安倍氏が評価が定まっていない現役の政治家だったことにあると指摘した。そして、国葬を決めたのが銃殺事件の6日後であり、早すぎる決定であったとも言っている。

(補足3)https://www.nhk.or.jp/radio/magazine/article/my-asa/uTT5JC9ZcB.html

 

 

2)国葬:世論調査 

 

報道機関の世論調査:

 

読売新聞:924日の全国世論調査で、安倍晋三元首相の国葬を実施することに、「評価しない」が56%(前回調査46%)で、「評価する」の38%(前回49%)を逆転した。

https://news.yahoo.co.jp/articles/35327589b5291368feb6d7cf08fd408d8383340b

 

毎日新聞と社会調査研究センター: 2021両日に実施した全国世論調査では、銃撃されて死亡した安倍晋三元首相の国葬についても聞いた。国葬に「賛成」は30%で、「反対」の53%を下回った。「どちらとも言えない」は17%だった。

 

産経新聞社とFNN: 23、24両日に行った合同世論調査で 50.1%は賛成。(有料記事のヘッドから引用)

 

NHK国葬を行うことへの事件直後の「評価する」は、49%で多数を占めた。しかし、8月上旬になると、「評価する」が36%、「評価しない」が50%となった。https://www.nhk.or.jp/radio/magazine/article/my-asa/uTT5JC9ZcB.html

 

市民連合(英語:平和と憲法擁護のための市民連合):

国葬に反対する理由:(ネットで署名を集めている。)

1)個人の葬儀を国が行う根拠法が存在しないこと

2)特定の個人の葬儀費用を税金で執行することが、法の下の平等、思想や良心、信教、表現の自由、財政民主主義を定めた憲法に反すること

3)安倍氏の政治的な業績に対する評価は定まっておらず、むしろ「モリカケ・サクラ疑惑」など行政の私物化や、国会軽視、官僚統制のあり方などに厳しい批判があること等の問題があります。

https://shiminrengo.com/archives/5960

 

3)その他の著名人の意見:

 

①前川喜平 元文部科学事務次官:東京新聞誌上(本音のコラム)

 

国が葬儀をするということは、国民挙って悲しみ悼めということだ。悲しみ悼むのは人の心だ。国が葬儀をするということは、国民こぞって悲しみ悼めと要求することだ。それは国が人の心に押し入り、人の心を動員することだ。僕は自分の心を動員されたくない。

 

岸田首相が挙げた国葬の理由:「憲政史上最長の総理在任期間」、戦前最長だった桂太郎は国葬になっていない。「国内外からの幅広い哀悼、追悼の意」多くは社交辞令だ。「日米基軸の外交」、戦後首相全員に当てはまる。「日本経済の再生」は事実に反する。

 

②橋下徹元大阪市長: スポニチ誌上を引用したヤフーニュース

 

理由として「やはり、基準がはっきりしていない。業績で国葬にするかどうかなんてやったら、日本の国が大混乱しますよ」と説明し「そりゃ、安倍さんの業績を評価している人もいる。僕もその立場ですが、そうじゃない人もいる。賛否がいろいろある中で、1人の国民を国葬にするというのであれば、業績じゃなくて、地位に基づいて首相という任務をされたら国葬にする(とルールを作る)。それだったら分かりやすい」と基準を設けた上で、安倍元首相を国葬にすべきとした。

https://news.yahoo.co.jp/articles/5c2270d86c7a44bff0e56db831e6f0d083212bb7

 

その他たくさんあるが省略する。私の意見は、著名人の意見の中では橋下徹氏の意見に最も近いだろう。

 

➂右派の方々: 多くの人が国葬賛成のようだが、この根拠が集められなかった。 

以下に一つ検索で見つけたものを引用する。

 

彼らは、全く何もわかっていない。

(10:15、10:21,12:25、18:20編集)

 

補足:、

 

1)米国では、元大統領が死去すれば、例外なく国葬となるようだ。当然だが、大統領は米国の国家元首である。(ウイキペディア、「国葬」参照)

 

2)1926年(大正15年)1021日に国葬令(大正15年勅令第324号)が公布され、国葬の規定は明文化された。同勅令の中で、天皇・太皇太后・皇太后・皇后の葬儀は、特に「大喪儀」といい、国葬とされた(第1条)。また、7歳以上で薨去した皇太子、皇太孫、皇太子妃、皇太孫妃及び摂政たる皇族の葬儀は全て国葬とされた(第2条)。その他、「国家に偉功ある者」に対し、天皇の特旨により国葬を賜うことができるとされた(第3条)。https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%BD%E8%91%AC

 

2)以前も書いたが、岸田氏は事件の真相を知っていると思う。そして、我が国は、事件の真相調査は行いませんと、安倍氏暗殺に関与した覇権国に表明し媚びを売るために早々に国葬決定したのだろう。私の仮説:「消えた銃弾一発」は嘘で、司法解剖で安倍氏の体内から出て来た。そのライフルの弾丸から、その覇権国の関与が解った。そこで、事件のもみ消しに走ったのである。

ネット上の一つのサイトを再度紹介する。月刊誌マルコポーロを廃刊に追い込み、出版元の文芸春秋社の社長を辞任に追い込んだサイモン・ヴィーゼンタール・センター(SWC)について解説した以下のサイトである。http://inri.client.jp/hexagon/floorA4F_ha/a4fhc600.html

 

SWCは全世界を視野に、彼らが反ユダヤ的だと考える活動、及びそれに拘わる個人或いは団体の情報を探り出し、それをイスラエルや米国の諜報機関に通知している。SWCの背後に存在するユダヤ人たちと協力して、反ユダヤの活動を潰すためだろう。

 

その例が、1960年のアイヒマン(ナチスドイツ親衛隊員)事件や、1995年の上記マルコポーロ廃刊事件である。

 

前者アイヒマン事件は、ナチスのユダヤ人ジェノサイドに加担した軍人を、ドイツではなくイスラエルに移送して裁判にかけ絞首刑に処した。報復を裁判と言う形で、主権国家の枠を無視して行った。

 

後者は、言論の自由を弾圧し、彼らの作った歴史観の受け入れを世界に強要するという荒業である。ただし、文芸春秋社が自分達の判断でマルコポーロを廃刊したとSWCは言うだろう。

 

以前、SWC副館長のアブラハム・クーパーは、「原爆投下を人道に反する罪だとは思わない」と明言したことを紹介した。彼らは、主権国家体制だけでなく、ハーグ陸戦協定などの西欧の政治外交文化を全て無視しても良いという独裁者的思想を持っている。そして、それを米国を利用して世界に押し付ける力も持っている。

 

今回、この短文を書く動機はこれだけではない、SWCの強い力を味方につけたいのか、創価学会や統一教会が、彼らと提携して活動していることである。

 

統一教会と自民党議員たちの癒着が、政教分離の原則を逸脱するとして、国会で問題になっている。しかし、その可能性は、創価学会と与党の一角を占める公明党との関係の方がより大きいだろう。

 

公明党と創価学会は、SWCとの関係も深そうである。SWCは創価学会の創始者池田大作に対して「国際寛容賞(人類愛国際賞)」を贈っている。(補足1)

 

創価学会インターナショナル(SGI)SWCは共同で、1995年、ホロコースト展を広島において開催した。それを熟知した上で、A. クーパーはその数年後、「原爆投下は人道に対する罪とは思わない」と言ったのである。

 

その他、A. クーパーは“南京大虐殺”のプロパガンダ本「The Rape of Nanking」の著者のアイリスチャンの熱烈な支持者だそうである。また、南京事件のフォーラムを開催し、そこに招いたのはアイリスチャンと本多勝一だというから、SWCの対日本姿勢は明確だろう。

 

補足:

1)2001年、「公明党」の神崎代表(当時)は、国会内で「SWC」のアブラハム・クーパーらと会談し、第二次世界大戦中の歴史的事実を調査する「恒久平和調査局」を設置する法案(国立国会図書館法改正案)の早期制定について要請を受けた。(上に引用のサイト)

米国ペロシ下院議長の訪台によって、中国は台湾周辺での軍事演習が遠慮なく出来るようになった。最近では、演習が常態化し、その最後の演習が実際の台湾侵攻に切り替えられる可能性がある。それは、何時かはわからないが、周近平の三選後だろう。

 

習近平は歴史的業績を残して、三選或いは終身皇帝の身分を正当化する必要があると考えて居る筈である。一帯一路構想や中国製造2025が計画通り進まない今、台湾併合を祖国統一の美名で成し遂げることが毛沢東に並ぶ唯一の道である。

 

中国人youtuberのモトヤマ氏によると、中国の習近平は在外工作員たちに中国が台湾に侵攻したときの各国の反応を調査報告するように命じた。その結果は、一時的に制裁されるが、長期的な制裁はないだろうというものであった。

 

 

その報告を受け、周近平は台湾侵攻が可能だとの結論を出したという。その決断に対して、ロシアは中国に協力すること、そして真の同盟国となることを提案しているようだ。ただ、習近平はそこまでの関係をロシアと樹立することには現時点では消極的だという。(補足1)

 

モトヤマ氏は、このニュースをフランスのIntelligenceonlineから引用したと言う。実際、同社の記事の中に“Beijing puts out feelers to gauge potential foreign reaction to Taiwan attack”という表題の文章が存在するので、本当だろう。https://www.intelligenceonline.com/government-intelligence/2022/08/30/beijing-puts-out-feelers-to-gauge-potential-foreign-reaction-to-taiwan-attack,109807826-art

 

最近、ロシアはウクライナ戦争に負ける可能性が出て来た。欧米の供給する武器が優秀であることと、ウクライナの防衛意識が非常に高いことが、状況に変化をもたらせた。それはプーチンに戦略変更を強制しているようだ。

 

プーチンは、①中国との同盟関係樹立と、②戦線の東アジアへの展開を考えて居ると私は思う。

 

東アジアへの戦争範囲の拡大により、米国及びその同盟国は、ウクライナ支援に集中出来なくなること、そしてロシアも本格的戦争に入ることが可能になる。つまり、現在ロシアは常備軍の一部でウクライナと戦って居るだけだが、徴兵などを含む国家全体での戦争に格上げするのである。

 

このロシアの新しい戦争モードへの準備として、中国の台湾侵攻を支持すること、そして、オホーツクでのロシアと中国を中心とした軍事演習の実施等で、国防意識の醸成が行われる。

 

https://www.youtube.com/watch?v=O4UpRSZvjBs

 

日本のマスコミ、そして評論家は、日本を牽制する意味があると言っているが、その目的の深いところには切り込んでいない。(読売on-line

 

私は、それは台湾侵攻のときに、ロシアが北海道に侵攻して占領する計画への布石だと考える。それは、中国人民解放軍による台湾侵攻を側面から支援することになる上、プーチン政権にとって、ウクライナでの失敗の挽回にもなる。

 

これが第三次世界大戦の具体的な形かもしれない。非常に恐ろしいことだが、あり得ないと考えるのは、日本の戦後77年間の堕落の結果だろう。(補足2)日本は未だに米国の二重の封じ込め戦略の本質を理解せず、米国の家畜としての運命を全うすべく、残された時間をひたすら浪費しているように見える。

 

https://www.youtube.com/watch?v=u1HLkVOAkL4

 

安倍元総理の暗殺は、この戦争で日本が日和見的態度をとらないようにするため、田中宇氏の分析(8月8日の田中氏の国際ニュース解説)のとおり、米国が行ったのだろう。日本は上記米国の対日戦略の通り、袋のネズミ状態なのかもしれない。

(これは素人の文章です。ご自身で上記引用文献等で判断してください。)

(9/3/14:00 ミススペル修正等の軽微な編集)

 

補足

 

1)ロシアと本格的に同盟関係を結ぶことは、米国との全面対立を選択することになる。習近平は、その予想されるコストと引き換えに、落ち目のロシアと完全な同盟関係を結びたくはない。

 

2)ロシアがウクライナに侵攻する前、日本の政治評論家は一貫してあり得ないと発言していたことを思い出してほしい。