米国下院議長が15回目の投票で漸く決まった。Kevin McCarthyは名前だけ共和党員(RINO: Republican in name only)の一人と言われているが、ウクライナに白紙小切手は出さないと過去に発言しているので、今後バイデン政権のウクライナ戦争への無制限支援の姿勢が制限される可能性が高い。

 

この共和党への下院議長交代が、2025年の新大統領就任までの繋ぎの役割を果たすと思う。このあたりについて、そして予想される具体的な期待については、中国から日本に帰化された張陽さんの解説に詳しい。本当に素晴らしい解説です。https://www.youtube.com/watch?v=gtnzxNKuL9w
 

議長選出から交代までのプロセスが以下のyoutubeにリアルタイム動画としてアップされている。そこには日本の議会とは全く異なる政治光景があったので、それについて少し覚書を残したい。英語の能力は残念ながらあまり無いが、その概略と雰囲気を知ることはできる。

 

 

書記官が第15回目の投票結果を発表し、選挙を担当した方々の紹介の後、登壇した民主党からのHakeem Jeffries候補 と共和党から立候補したKevin McCarthy候補が登壇して、引継ぎのスピーチを行った。

 

ハキーム・ジェフリーズは、前議長のナンシー・ペロシを褒め称え、彼女及び下院民主党リーダーのSteny Hoyerと副リーダーのJim Clyburnのリーダーシップの下で戦ったことを名誉に思うとの言葉に続き、この二年間のバイデン大統領府と議会の成果について語った。

 

彼は、長引いた選挙を振り返り「聖書はガラテオ人への手紙でこう言っています。 良いことをすることに疲れないようにしましょう。あきらめなければ、適切な時期に収穫を得ることができます」と語った。聖書は欧米の知恵の中に生きている。(補足1)

 

そして、今後二年間もより良いこの国の政治の実現にむかって戦おうと発言。少数党になった今、あらためて米国について信じる所を語る。その語りの中で印象的なのは、世界中からの人々によるモザイク状を為し、その中で平和裏に政権の移譲が為されるという“広がり(diversity)の文化”の国だという下りである。(補足2)

 

その信じる米国の姿を述べたあと、人民の槌(議事進行のために打つ槌)をケビン・マッカーシーに手渡す。(補足3)議会の体制が整ったその瞬間に第118議会が始まり、マッカーシー議長が就任の所見を述べた。

 

その光景とその中での言葉を実際に聞いて感じたのは、米国の民主主義は正常に機能していることである。これは後の方で、マッカーシー自身の口からも語られている。(彼の言葉:Democracy will thrive in this country.)

 

議長は議員の投票で決まる事実が、15回繰り返された投票を見る国民の目前に示される。議長の選出までを仕切るのは、下院の書記官つまり選挙で選ばれない公務員である。議長選出直後から新議長が仕切る。この当たり前のことに妙に民主主義を感じた。

 

日本では新議長選出はニュースになるが、議長たちが何を信じて政治に拘わっているか全くわからない。それは議長だけでなく、内閣総理大臣や各省大臣についても同じである。彼らは何を信じ、何を目指して政治に関わっているのか、論理的且つ具体的に述べる光景をみたことがない。

 

マッカーシーは、民主党のハキーム・ジェフリーズに、意見の対立があろうとも熱意ある議論を行うとの約束を行い、自分の責任は自分や自分の党に対してではなく、我が国に対して存在すると言う。党利党略を優先する気持ちなど無いと宣言した。

 

我々が今仕事をしなければならないのは、強い経済の実現であり、それは我々の燃料タンクを満たし、我々の家庭に食べ物を運ぶことである。そして、人民の為の仕事であり、人民の安全と地域の保安の確保、法が正しく執行され、犯罪者が告発されることである。


つまり、理想論は語られるが、具体的で人民の生活を守る政治がいままで蔑ろにされていたと言いたいのだろう。

 

この動画で米国の政治文化を覗き見ることができる。上記に加え、米国文化で日本文化と異なる点もう一つに言及したい。それは両候補とも、自分と相手の生まれについて言及しており、個人主義の国でも系図を重んじることである。(再度、補足3)

 

以上、中途半端な文章だが敢えてアップロードします。今回の米国下院議長選出の意味については、張陽さんの解説の他にもカナダ人ニュース、HaranoTimes、及川幸久THE WISDOM CHANNEL等で詳しく語られているので、それらを推薦させていただきます。

https://www.youtube.com/watch?v=F2OzT0TA2SQ

https://www.youtube.com/watch?v=GuXx_8o5G-0

https://www.youtube.com/watch?v=qqFNrwtF7-E


 

補足:

 

1)いつも憎まれ口を聞いて恐縮だが、日本には辛うじて儒教など中国由来の名言があるのみで、それは血の通った人の言葉という実感がない。そしてそれらは、体系的でなく断片的である。

 

2)これは民主党の理想論であるグローバリズムであり、その模型が米国の政治であることが分かります。この語りの中で印象的な部分をとりあげます。このスピーチを聞いて、日本の政治とその担当者たちの能力を考えてほしいと思います。

We believe in a country with the peaceful transfer of power. We believe that our diversity is a strength.  It’s not a weakness. An economic strength, a competitive strength, a cultural strength. We are a gorgeous mosaic of people from throughout the world. As John Lewis would sometimes remind us on this floor. We may have come over on different ships, but we are all in the same bout. We are native american, we are christian, We are native american, we are christian, we are Jeuish, we are muslim, we are hindu, we are religious, we are secular, we are gay, we are straight, we are young, we are older,…. That’s what makes America a great country.  No matter what kind of haters are trying to divide us, we are not going to let anyone take that away from us, not now, not ever.  This is the United States of America, the land of opportunity. 

 

私たちは、権力の移譲が平和的に行われる国を信じています。 私たちは多様性が私たちの強みであると信じています。 それは弱点ではありません。 経済力、競争力、文化力。 私たちは世界中の人々の豪華なモザイクです。ジョン・ルイスがこのフロアで時々私たちに思い出させたように。私たちは別の船でやってきたかもしれませんが、私たちは皆同じ戦いに参加しています。 私たちはネイティブであり、キリスト教徒であり、ユダヤ教徒であり、イスラム教徒であり、ヒンズー教徒であり、宗教的であり、世俗的であり、同性愛者であり、ストレートであり、若く、年をとっています.... それがアメリカを偉大な国にしているのです。 どんな種類の嫌悪者が私たちを分断しようとしても、私たちは誰にもそれを奪わせません.今もこれからも. ここはチャンスの国、アメリカ合衆国です。

 

3)この槌は人民の槌であると、ハキーム・ジェフリーズが引継ぎの時にかたっている。そのあたりの彼のことばを引用する。ここでもう一つ注目すべきなのは、マッカーシーの出自について紹介している点である。

It is now my solemn resposibility to hand over the people's gavel to teh son of bakerfield, a former small business owner.  A proud product of a firefighter's household. The gentleman from the great state of California and the next speaker of the 118'th congress.

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昨年の12月7日、ドイツの新聞Die Zeitのインタビューで前首相のメルケルが、「ミンスク合意(2014年9月)は最初から実行する予定はなく、ウクライナを軍事的に強化する為の時間稼ぎだった」と告白した。その発言を、フランスの前大統領も追認したようだ。

 

ミンスク合意とは、東部ドンパス地方でのウクライナ政府軍と現地のロシア人軍事組織との戦闘に関する停戦合意である。両勢力の夫々後見国であるヨーロッパ主要国及びロシアが参加して、ミンスクでの会議に参加し、停戦条件としてドンパス地方の自治権を認めるなどを約束したのである。

 https://twitter.com/TaranQ/status/1600910411804868608

 

この件知ったのは、昨日公開された及川さんのyoutube動画である。これまで知らなかったという正直な言葉とともにその意味が解説されている。特に新しいことはないが、メルケルの告白とオランドの追認で、グローバリストらの企みを攻撃する論理が、陰謀論で退けられないことになった。https://www.youtube.com/watch?v=O99pg7YZjN
 

 

 

ドイツの新聞Die Zeitによるメルケル首相へのインタビューが報じられると、Twitterのあるスレッドにおいて、何人かがこの件を議論している。(補足1)その中で大統領になる前のゼレンスキーによるロシアとウクライナに関する関係と米国の介入に関する(演技の中での)発言が引用されている。https://twitter.com/TaranQ/status/1600910411804868608

 

その言葉の中に、ウクライナ民族主義者とロシア人との軋轢をウクライナ側から表現したきわどい言葉や、我々の最も大事な大統領はオバマであるという言葉などがあり、彼らの本音が語られている。誰か十分に理解できる方に解説してほしいと思う。(補足2)

 

兎に角、米国のネオコン民主党グローバリストには、この戦争を早く終わらせるつもりは毛頭ないことが今回のメルケルの告白(或いは告発)で更に明白になった。このままグローバリストの路線を受け入れて居れば、現在のロシアは潰れ分解するだろう。


プーチンとその周囲がそれを受け入れるとは思えない。残された最後の手段である核攻撃を始める時が近づきつつある。日本がこのまま米国に隷属する姿勢をとれば、ウクライナの二の舞になるだろう。それら全ては、米国民主党のシナリオだろう。世界平和は共和党の勝利にかかっている。
 

補足:

 

1)真実には人々の間に広がる圧力はない。その一方、利益を伴った嘘には強力な広がる圧力がある。「米国の代表的な嘘」と題して2021年5月7日の記事に書いた事実も、全く広がる力はない。

 

2)この中でゼレンスキーは、「私のサラリーは少ないが、それは問題ではない。何故なら、我々はあのロシア人達から金と彼らの所有物を奪うことが許されているから。以前には、ユダヤ人にとっても同じであった。しかし、”ウクライナ民族主義者”のコモロイスキー(彼を大統領にしたウクライナの大富豪、アゾフ大隊の創設者)はそれを禁止した。私は、ロシア語をわすれるために至る所に居るアメリカの傭兵の助けで英語を勉強している。」などと言っている。その言葉で、聴衆が大笑いしていることが残念ながら十分理解できない。ここで、Banderitesという言葉をウクライナ民族主義者と訳したが、これは、ウクライナの右翼指導者でテロリストのStepan Banderaに因んだ名称である。



 

拉致問題を解決することが真の独立国として日本を再興することに繋がる。その最初にあるべきは、現在の国際社会の理解であり、その更に第一歩は国際法の意味の理解である。

 

日本国民の多くは、国際法の意味を誤解している。その誤解に乗じて、竹中平蔵氏は「国際法は国内法に優先する」とあるテレビ番組で言っていた。その様な発言をするのは、彼が世界経済フォーラム(WEF)の理事であり、正真正銘のグローバリストだからである。

 

WEFの関係者は、ウクライナのゼレンスキー大統領を含めて(補足1)、全ての主権国家が潰れて世界帝国になればよいと思っている。新型コロナで始まった世界戦争が本格的となれば、最後には、拉致問題は日本や北朝鮮といった主権国家とともに消失するだろう。(補足2)

 

現状の主権国家体制の下では、国際法は単に“お付き合いの作法”であり、強制力を伴った「法」ではない。北朝鮮の日本人拉致は、国際法に照らせば犯罪であるが、それを根拠に批判しても被害者の奪還には繋がらない。国際法には、何の効果もない。

 

本来、その解決には軍隊を用いて戦闘を覚悟して取り戻すか、相手国に返した方が自国の為だと思わせるかの何方かで為される筈であるが、それは被害を大きくする可能性が高い。もっと賢い方法は、朝鮮戦争の終結、日本の北朝鮮承認などを含めた、北朝鮮のソフトランディングである。

 

北朝鮮を作り温存した責任は米国にある。何故なら、トルーマン政権が朝鮮戦争を終息させないことで、北朝鮮を温存したからである。それは、東アジアにおける米国の存在理由が欲しかったからである。(補足3)

 

上記賢い方法で拉致問題を解決するには、日本国の実質的な独立が必須だろう。日本が真に独立する知恵と覚悟を修得し、且つ、日本を“実質的友好国”として独立させる米国の決断が肝心である。しかし、米国にネオコン政権(現民主党政権)が続く限り、それは期待できない。

 

彼らは、現状EUも支配下に置いている。これらの“友好国”は、米国に隷属させられている。米国元国務長官のキッシンジャーはこの情況を皮肉を込めて指摘した。「アメリカの敵になることは危険かもしれないが、友人になることは致命的である」

https://www.chosyu-journal.jp/kokusai/22937

 

米国をあてにするなら、トランプ流の共和党政権の誕生を待つしかない。一方、歴代の自民党政権は、日本に原爆を投下し破壊しつくした民主党の米国に協力する形で政権を維持してきた。そして、拉致問題を放置して来た。


以上から、拉致問題の解決と日本の真の独立のためには、国際関係の現実と日本の近代史を知り、その上で独立国にふさわしい政権を樹立すること、更に、米国においてトランプ流の共和党政権の誕生に期待し、それが叶った時には伴に主権国家体制の維持のために努力することだと思う。


安倍元首相は、ロシアを利用して日本の実質的独立から拉致問題の解決まで考えて居た可能性が高いが、自民党政権としては例外的だろう。2014年に既にこの問題をとりあげ、本ブログサイトでの文章としている。それをそのまま再掲する。

 

 

本セクションの補足:

 

1)この一月に世界経済フォーラムの会議(ダボス会議)に参加して、戦後復興までのプランを主張するようだ。https://news.yahoo.co.jp/articles/741b4792e1b1746f8203c729b54df1e2fd52c928

 

https://www.youtube.com/watch?v=0WbZyPHMmmg

 

2)その過程で、多くの命が失われるとすれば、拉致問題など吹っ飛んでしまう。そうならないことを願うのみである。その願いが叶う前提は、米国にトランプ流の共和党政権が誕生することだろう。先ず、明後日の下院議長の選挙が気になる。共和党一部の反乱で民主党がとれば、終わりかもしれない。

 

3)北朝鮮は、トルーマンの戦略として東アジアに誕生したと言える。トルーマンは、朝鮮戦争に勝利する直前、マッカーサーに進軍を禁止し連合国軍最高司令官を解任した。トルーマンは、朝鮮戦争を未解決なまま残し、日本が再びこの地域の覇権国とならないよう、そして米国の敵対勢力が東アジアを中心に生まれない様、米軍を駐留させ続けた。

 

§2. 北朝鮮の崩壊は日本の利益にならない。 (2014/11/3

 

拉致問題の解決は、北朝鮮が欧米諸国や日本などを含めた国際社会で承認されるという形でしか解決されないと思う。つまり、日曜朝のテレビ番組で元外務省の田中均氏が「大きな図で考えるべき」と言っていたのが正しいと思う(1)。

 

 日本の評論家は、北朝鮮による拉致を犯罪だと捉えているが、その理解はイスラムのテロリズムを犯罪だと考えるのと同じで、一般人の誤解を産む。北朝鮮と日本の間に国交がない以上、通常の法治国家内での犯罪と捉えるのは間違いで、戦争時の民間人被害に近いと思う。実際に、拉致被害者は韓国へのスパイ養成の為に使われている。 

 

 つまり、日本にまともな国防意識がなかった事が、自国民を他国に拉致された原因である。日本政府はその責任に言及しないし、日本のマスコミは正常に機能していないので、そのことを避けて通る。拉致被害者を取り戻すとすれば、戦争再開か平和条約(2)締結による終戦しかないのではないか。平時国内での犯罪行為のように考えて、その対策として拉致被害者奪還を考えるような構図は、本質的におかしい。 

 

 国連において北朝鮮の拉致問題などを非難し、北朝鮮を追い込むのは良いが、それに対する逃げ口を用意することも大切である。もし、北朝鮮が崩壊(3)した場合、その前に小型化した原爆が何カ所かに飛ぶかもしれない。また、北朝鮮の再建過程までの、難民流入、日本の治安悪化や経済的負担は相当なものになるだろう。

 

 日本は、北朝鮮をソフトランディングさせることを、拉致問題よりも優先して考えるべきだと思う。それには、米国や中国の力、そして、韓国の同意が必要である。韓国は、まともな国家となりある程度経済発展した北朝鮮と合併して、統一朝鮮という民族の夢を果たす為に、日本や米国と力を合わせるべきだと思う(4)。

 

補足: 

 

1)確か、11月2日の時事放談だったと記憶している。拉致問題は、核兵器放棄と国際社会への復帰と同時に自動的に解決する。 

 

2)ここでは、日本と北朝鮮との間の基本条約である。この締結には、韓国との基本条約の中の、「韓国を半島唯一の政府とする」という条項を変更しなくてはならない。 

 

3)ここでの崩壊の定義は、クーデターではなく、キム王朝が玉砕的手段で韓国やその他の敵国に攻め込むことをである。北朝鮮も、日本の戦争末期やイスラムのテロリズムから、玉砕的攻撃を学んでいると思う。 

 

4)韓国の一部に、クーデターか何かをきっかけにして統一し、核保持国になろうとする野心があるかもしれない。日本はそれを最も警戒すべきである。その為にも、北朝鮮の核抜きでの承認と経済援助を目指すべきであると思う。