新型コロナ肺炎(covid-19)は、全世界で約69500万人の罹患者と約691万人の死者をだした。

(補足1) https://www.worldometers.info/coronavirus/#countries

 

因みに、これらの統計に於いて、途上国の罹患数と死者数はともに低い。例えばアフリカでは、両方とも全世界のそれぞれの5%以下なので、統計から漏れている数が多いと推測される。正確なのは先進国の数値のみだろう。

 

この新型コロナ肺炎予防の為に、新型ワクチン(m‐RNA in Liposome)が一年という驚異的な早さで用意された。イスラエル等で直ぐに用いられ、発表されたdataからは大きな効果があったように見えた。日本でも、遅れたもののm-RNA型ワクチンがほぼ全国民に注射された。

 

このワクチンだが、感染予防効果も重症化予防の効果もそれほど大きく無いと言われ出したのは、多分英国政府(ワクチンは、アストラゼネカ製60%、ファイザー社製40%だった;補足2)のレビューがあってからだろう。 https://ameblo.jp/polymorph86/entry-12686042646.html?frm=theme

 

その一方、これらワクチンが未承認であり、その使用が緊急使用という形で決定されたという事情もあり、ワクチン接種をためらう人も多かった。更に、当初有効だと言われたヒドロキシクロロキンやイベルメクチンなどの治療薬は禁止されとことも異常である。

 

最近でも日本政府は、m-RNA型ワクチン追加接種を国民に勧めている。また、批判的且つ詳細な評価が為される時期が来ている筈だが、政府はあまり乗り気で無い。このような日本政府に嫌悪感を感じるひとが多く出るのは当然だろう。

 

日本政府は米国製薬会社と米国政府の考えの通りに動き、ファイザー社やモデルナ社が多額の利益を上げることに協力した。その日本政府の姿勢とその政府に完全追従を決め込んでいる日本のマスコミに、何か不気味な世界の動きを感じる。

 

最近、京都大学名誉教授の福島名誉教授が中心になって、このm-RNA型ワクチンの副作用を調べる為の研究会「ワクチン問題研究会」を発足させ、その記者会見を97日の開催した。https://jsvrc.jp/kaiken230907/

 

この会の設立は、ワクチンの副作用に苦しむ人たちの為だけではなく、真実を隠す日本政府、マスコミ、米国民主党政府らを相手に、全国民そして人類の為に事実を明確にする為であると福島医師は語る(筆者の解釈)。尋常でない表現だが、私もこの姿勢に賛成する。

 

何故なら、新型コロナとそのワクチンは、世界のグローバリストたちの企みの一環として計画された可能性が高いからである。このウイルスが生物兵器として作られた可能性が高いことについて、京大の宮沢準教授が自分の職を賭して告発動画で明らかにしている。

https://www.youtube.com/watch?v=nfSWLa1_aW8

 

 

 

2)ワクチンの副作用について

 

以下に厚労省発表の上記m-RNAワクチンの副作用件数等について、その抜粋を示す。厚労省のデータでは信用できないではないかと言われそうだが、そのデータしか見つからないので仕方がない。そこには、麻疹とか百日咳、BCGなどのワクチンよりも一桁大きい副作用の数字が示されていた。

 

我々はワクチンの副作用は殆ど無視できる程だという前提でこれまで各種ワクチンを受けてきた。これらのデータは、ワクチン接種は、その効用と副作用の比較評価を行なってから、そしてそれらを国民に公表した後に実施するべきことを示している。全くの新型ワクチンなら猶更である。

副作用が現れた件数は36000件余、その内重篤件数は、約8600件、死者数は約1600人である。この副作用の被害は、ワクチン接種のものとしてはこれまで考えられて来なかった大きさである。ここでは取り上げていないが、福島医師がワクチン問題研究会の設立記者会見で言及された通り、このワクチンの副作用は全身に様々な形で現れる点も大きな特徴である。

 

ここで、他のワクチン接種でどれほどの副作用や死者が出ていたのかということも重要である。本当は同じところからデータをとりたかったのだが、時間が無かったので最初に見つかった薬事日報のデータから引用する。

2009年度に新型インフルエンザが流行したのだが、今回知ったことは、その時のワクチン接種に於いても、かなり大きな副作用が発生していたことである。その一方、従来の季節性インフルエンザのワクチン接種では、その%テージは、一桁以上小さい。これに関する解釈はここでは行わない。

 

最後にその他のワクチンについてもデータを下に示す。これらのケースでも死者も出ているが、多くは重篤な基礎疾患を持っていた方に発生していると書かれている。(補足3)

https://www.mhlw.go.jp/shingi/2009/04/s0401-5.html

 

終わりに:

 

新型コロナワクチン接種は、全世界の人類を用いた莫大な規模の人体実験のようにも見えないこともない。その被害も相当大きく、筆者の全く健康だった近親者(姪の息子)にもワクチン接種後に自己免疫疾患になった人も出たこともあり、非常に不気味に感じる。

 

新型コロナワクチンによる死者数の%テージは相当大きいのだが、新型インフルエンザの時の死者数も同様に大きかったことは意外だった。今回の研究会の方々には、科学的にその原因も含めて究明されるように期待する。

 

ここで別の観点から、今回の疾病とワクチンの危険性を指摘したい。現在の米国政権など世界のグローバリストたちは、m-RNAワクチンの接種を、NIHの決定に従う形で全世界の人間に強制するような動きを見せている。(補足4)

 

真実を追求し、それをマスコミ等が明らかにするという前世紀までの民主政治の骨組みが、今世紀に入って米国ネオコン&グローバリストらにより無残に破壊されようとしている。このような情況下で、ワクチン接種権限を主権国家からNIHに譲り渡すのは非常に危険であり、絶対反対したい。

 

新型合成ウイルスとm-RNA含有リポソーム注射液の対は、用い方によれば核兵器を何十倍も越える兵器になり得る。更にその世界一元管理をもし悪魔に委ねれば、人類絶滅兵器となるだろう。前回記事に書いたような恐怖のシナリオで、一部の人間が地球独占と人口削減計画を進めていると考えた場合、非常に恐ろしい話である。

 

現在、「ワクチン被害研究会」の発起記者会で福島名誉教授が語る様に、民主主義社会と人類の危機である可能性が大きい。日本が独立を取り戻し、これらウイルス病とワクチンの監視する諜報システムを創るべきである。

 

補足:

1)NHKは米国ジョンホプキンス大の統計を用いてdataをあげている。両方ともほぼ等しい。https://www3.nhk.or.jp/news/special/coronavirus/vaccine/world_progress/

 

2)アストラゼネカ製もm-RNAを投与する方式である。ただ、ファイザー社とモデルナ社のワクチンは人工的な、脂質二重膜ナノ粒子(理化学分野ではリポソームと呼ぶ)で、内部にm-RNA が封入されている。アストラゼネカ社のものは、m‐RNAがチンパンジーのアデノウイルスに組み込まれるという点がことなる。

アストラゼネカ社英国・医薬品・医療製品規制庁によると、今年3月末までに英国内で約2,020万回接種され、79例の血栓症が報告され、うち19人が死亡している。

https://www.medius.co.jp/asourcenavi/vaccine-type/20215月)

 

3)この表現は微妙である。どのようなことで死亡しても、直接その死亡に関係したことを死因とし統計を取るのがどのような場合でも同じである。薬物中毒で気を失い交通事故を起こして死亡したときも、薬物中毒が死因だとは言わない。

 

4)個人への強制の方法としては、中国が用いている社会信用スコアの方式が考えられる。各個人に社会信用スコアを割り当て、その点が何点か以上になると、公共交通が用いられないように規制するなどのデジタル技術によるものである。

 

10:00 、補足3追加。翌日早朝、全体の加筆編集と補足4の追加

 

グローバル化の考え方は、大航海時代に生まれただろう。実行に移されたのは、20世紀の国際共産主義革命の企みだったが、それは失敗に終わった。その後、経済のグローバル化が先ず進められ、そして21世紀になって政治と文化を含めたグローバル化全体の動きとなった。(補足1)

 

経済のグローバル化の基礎にあるのは、決済通貨としての米ドルの地位の確立(FRBの設立)、金融や物品の国際取引の円滑化の為のIMFやWTOなどの設立であった。そのプロセスで、アジアが経済的に大きく発展した。

 

経済のグローバル化システムが出来上がると、グローバリストは続いてその版図拡大を行なった。先進国を一通りそのシステム下に置くと、次に政治と文化でも世界を自分たちの支配下に置く企みを開始した。米国政府だけでなく世界経済フォーラム(WEF)も同じグローバリスト勢力だろう。

 

欧米のユダヤ資本を中心とするグローバリスト勢力は、主権国家と民族文化を破壊して、社会主義的地球の実現を目指している。それが政治と文化のグローバル化の中身である。具体的には、国境破壊と価値観の統一である。
 

国境破壊の例は、メキシコ国境から米国への不法移民や、北アフリカからヨーロッパへの難民の大量流入である。ホンジュラスからの移民キャラバンの支援をしたハンガリー系ユダヤ人のジョージ・ソロスは、グローバル化の中心に居る。

 

価値観の統一の為には、各国の伝統的価値観の破壊が無くてはならない。その為に工夫された武器がSDGsLGBTQなどの論理である。

 

国境破壊や文化のグローバル化の道具としては、更に、米国で利用されたクリティカル・レイス理論(critical race theory; CRT)やキャンセル・カルチャー(cancel culture) などの考え方思想も創造された。日本でのアイヌ先住民説もCRT理論がその背景にあるだろう。

 

これら全て、主権国家内の人と人の繋がりに関する伝統的価値の破壊が目的である。米国ネオコンの僕である岸田文雄の政権が続く限り、これからこの種の動きが活発化するだろう。

 

政治と文化のグローバル化に抵抗するのは、世界の民族主義者である。米国のトランプ、ロシアのプーチン、ハンガリーのオルバン、トルコのエルドアンなどである。インドのモディや故人となった日本の安倍もその中に入るのだろう。
 

彼らは、このグローバル化の大きな障害であり、排除されなければならない。トランプに対する恥も外聞もない攻撃は、彼らの生命線上に存在する障害線だからである。ロバート・ケネディJr.も、彼らの手に落ちるか、彼らが負けるかのどちらかだろう。
 

米国外では、その筆頭がロシアのプーチンだろう。ウクライナ戦争は、ロシアの資源の略奪もその目的の一つだが、プーチンを倒すことが主な目的だろう。現在世界は、米国を中心とするグローバリストによって制覇されるかどうかの瀬戸際にある。

 

最近、それに対抗する動きがロシアや中国を中心にして始められた。それに協力するのが、サウジアラビアなどのアラブ世界である。BRICSとグローバルサウスは、この米国ネオコンの企みに抵抗するように、ドル決済システムからの離反を画策している。

 

これらの国々の強味は、資源国だということである。G7など米国の下僕的な国々は、食糧とエネルギーで将来困窮する可能性がある。


 

2)グローバル化のプロセスを歴史の発展に任せられないのは何故か?

 

グローバル化は、歴史の発展プロセスの線上にある。人類の目標としては、やはりグローバルな共産主義世界の樹立があるだろう。人種差別や地域の差別、知能や身体の優劣による差別など、さまざまな差別を乗り越えたところに、それはあるだろう。退屈なユートピアに感じるかもしれないが。
 

20世紀から21世紀の急激なグローバル化は、この左翼思想に沿ってはいるが、かなり杜撰な計画に基づく性急な企みに見える。その最初のバージョンである20世紀初めの国際共産主義革命は、粗雑な計画だったことは既に近代史によって証明されている。

 

その企みに従事した人たちの系統に属する人達、つまりネオコンが、再びチャレンジしているのが現在のグローバル化Generation2(グローバル化G2)である。

 

国際共産主義革命の中心的人物がレーニンとトロツキーという東欧系ユダヤ人(補足2)であった。レーニンの死後、トロツキーがスターリンによって潰されたので、トロツキー派のユダヤ人たちは米国に逃れた。そして、金融資本家とともに米国の政治に参加したのが、所謂ネオコンの由来である。
 

レーニンやトロツキー、マルクスや上記ジョージ・ソロスらは全て、東欧系ディアスポラのユダヤ人たちである。極めて優秀な彼らだが、アイデンティティとディグニティを守る国家が無かった。それ故、この地球を彼らの国家とするという企みが、グローバリズムである。

 

この分不相応な計画の背後には、何かにつけて優秀な彼らの驕りがあるだろうと思う。ユダヤ教に由来する選民思想もあるだろうが、実際優秀な人たちも多い。米国在住のユダヤ人の平均知能指数は、東アジアの人たちよりも高いと言われる。ユダヤの歴史については次の文献が読みやすい。

https://www.camri.or.jp/files/libs/1285/201906070908578551.pdf

 

 

近代の金融資本主義を担うのは確かに彼らだろうが、近代西欧文明の基礎は明らかにギリシャ時代からの西欧のものである。「真実」を大事にして議論で英知を集合させるギリシャ哲学の系譜上に近代科学と近代文明が存在する。
 

金融資本主義の覇者によるグローバリズムは、この西欧近代文明を破壊しようとしている。上述のクリティカル・レイス理論(critical race theory; CRT)やキャンセル・カルチャー(cancel culture) などは、法の不遡及の原理(補足3)を破壊することで成立し、西欧文明を基礎から破壊しようとする暴挙である。
 

この企みに反対する、或いはこの企みから脱落する民族や国家は、彼らの敵である。

 

グローバル化を目指す性急な活動は、米国を中心とした欧米の巨大資本を牛耳るディアスポラ(離散)のユダヤ人たちだが、ユダヤ人一般ではない。それを明確に示したのが米国の前大統領トランプだと思う。(補足4)ユダヤ人一般を批判するのは人種差別であり、源に慎むべきである。

 


 

3)一神教の世界では、異教徒は冷酷に扱われる

 

キリスト教の世界でもユダヤ教の世界でも、一神教の世界における異教徒に対する扱いは冷酷である。従って、グローバル化から脱落した人たちに対する残忍さは、彼らの歴史書である聖書に書かれている通りだろう。日本人にはこの理解が全く欠けている。
 

この金融と経済のグローバル化の版図拡大の為に、世界で数多くの戦争を起こした。最も直接的で話として分かりやすいのが、石油のドル決済破壊を防止する為のイラク戦争である。その他、ソ連の崩壊、東欧のカラー革命、ウクライナ戦争などもその目的は同じである。
 

これらは全て、独自の政治形態で安定に存在する国に対して、自由と民主主義という物差しを当てて悪を創造し、その悪に対抗するという形で内戦を誘発し、そこに“正義の介入”をするのである。
 

ウクライナ戦争でも、彼らは「国際法違反」と言う悪を作り出し、それへの成敗という図式にプーチンロシアを乗せる努力をしている。それは真珠湾攻撃に誘い込む米国Fルーズベルトの努力と同じである。ベトナム戦争でもイラクやアフガン戦争でも同じである。

 

上記アフガン戦争などへの努力が、9.11事件であると、今朝の及川幸久氏のyoutube動画で解説されている。それは、あのタッカー・カールソンによる次期大統領立候補者ラワスワ三(Vivek G. Ramaswamy)へのインタビューの話の内容である。
 

削除される前にその動画の視聴を推薦したい。(補足5)https://www.youtube.com/watch?v=bTDmc6M4EaY

 

 

 

彼らは米国で金融資本を蓄積し、その力により米国の金融のみならず政治をも支配した。そのために選挙資金を幾らでも使えるという制度(スーパーPAC)を作り上げた。そして、米国民主党と共和党ネオコンを含めての所謂RINO(名前だけ共和党)らを支配下においた。

 

その勢力は巨大である。世界で紛争を引き起こし、それに介入することで、先進国とその周辺での覇権を実現した。残るのはロシアと中国、そして途上国である南方の国々である。

 

インターネット時代に入り、ネオコンが支配する米国(ディープステート、DS)の企みが徐々に明らかになってきている。彼らを縛る法律も常識もない。彼らは必要ならCIAに命じてカダフィでもだれでも殺すだろう。ただ、日本以外の国では、諜報や警備の能力があるので、簡単ではない。

 

トランプは獄につながれるか、殺される可能性が高い。無事選挙に参加できれば、そして大々的にインチキ選挙が出来なければ、2024年の選挙で彼が勝利するだろう。それはこのグローバル化の運動全ての終焉を意味する。それを簡単に受け入れる人たちではない。

 

RケネディJrも非常に危険な状況にあるだろう。彼が攻撃しているのは、人口削減の道具とも言われるウイルスとワクチンである。その様な計画の中心にマイクロソフトの創業者のビルゲイツが居るだろう。https://note.com/sekainoyami/n/n8b761a00c3b4
 

グローバリストらは、WHO条約で疫病の際に国境を越えてワクチン接種を義務付ける体制を世界に作ろうとしている。https://www.youtube.com/watch?v=6Af6b_wyiwI

 

彼らの考え方の中心にあるのは、「事実など存在しない、存在するのは解釈だけだ」というニーチェの言葉だろう。21世紀の民族主義者とグローバリストとの戦いは、この言葉と人類の戦いのように思える。2024年で全てが終わるだろう。

終わりに:

 

以上は筆者が最近の世界を理解するためのモデルであり、必ずしも真実と確認されたことではありません。以上、お断りしておきます。
 

補足:

 

1)国際共産主義革命が失敗したことの証明は、ソ連の崩壊である。中国と北朝鮮の共産党独裁は、中世の皇帝による独裁の変形だろう。表題の三つの相とは、①国際共産主義革命、②グローバル経済体制の樹立、③政治文化に於けるグローバル化である。③を第二次グローバル化として、②をグローバル化のフェイズと見ない人もいる。

 

2)東欧系ユダヤ人とはディアスポラのユダヤ人の内、東欧に棲んでいた人たちでアシュケナジム(アシケナージはヘブライ語でドイツを意味するようだ)と呼ばれている。

https://www.camri.or.jp/files/libs/1285/201906070908578551.pdf

 

 

3)制定した法律が効力を発揮するのは、その法律制定後の事象についてである。

 

4)イスラエルの嘆きの壁でのパフォーマンスや米国大使館のエルサレムへの移転など、イスラエルのための政策を実行している。アラブの国々とイスラエルとの和平を仲介したのも非常に大きい。

 

5)2001年に21世紀が明けた。911日、ワールドトレードセンター第1と第2のツインタワーに飛行機が衝突し、ビルが自由落下するように崩壊した。三か月ほど前に、古くなりかけたこのビルを買い取り、事故後に多大な保険金を受け取った人物がいた。イスラエルの現大統領ネタニヤフの友人のラリー・シルバースタインという人物である。ツインタワー崩壊後1時間程して、第7ビルも崩壊した。その直前にカウントダウンの声を聞いた人がいるという話である。

 

(17:10、編集;17:45、終わりにを追加;18:45一箇所修正して最終稿)

最近大きな話題になっているのが、福島第一原発の廃炉処理に於いて発生したALPS処理水の海中放水である。この処理水の海中放水に反対する動画をアップしている人として、例えば、元京大原子炉実験所助手(現在助教と呼ぶ)の小出裕章氏、 フリージャーナリスト の烏賀陽弘道氏(元朝日新聞記者)、及び衆議院議員の原口一博氏などを挙げることが出来る。

 

その中で、最も影響力を持つのが、原口衆議院議員の発言である。原口氏の主張は以下の動画で聞くことが出来る。https://www.youtube.com/watch?v=DLjWQG6Sq2w

 

 

これを聞いていると、議論する立場或いは前提が、日本政府と全く異なると感じる。日本政府は、事故炉の廃炉処理の一環として処理水放水を行い、その安全性を主張しているが、原口氏らは、原発全廃の主張の為に処理水放水の危険性を強調している様に見える。問題意識は全く異なる様だ。

 

政府は、格納容器の底にメルトダウンした核燃料が存在するので、それを取り出して廃炉処理をしなければならないと考える。その為の方法や具体的手順などが確定するまで、燃料物質を冷却し続け、その結果生じた水を浄化して放出しなければならない。

 

一方、原口氏は海の生態系や漁師など海で生きる人たちに対し、処理水放水が与える影響を最重視しているようだ。彼は、考えられる全ての放射性核種の濃度を決定し、更に、海での生物濃縮の影響なども明らかにし、将来害をなさないことを証明してこそ処理水放水は許されると言う。

 

また、ALPSという装置で多くの放射線核種を除去したとは言え、メルトダウンした燃料等と直接接触した元汚染水を海に放出するのは世界で初めてなので、将来においても完璧に危険性が排除されると科学的に証明されない限り、処理水は海に放水すべきでないと言う。

 

原口氏を始め処理水放水に強く反対する人たちに共通しているのは、数百キロの核燃料(燃料デブリ)を原子炉格納容器とその周辺から取り出す必要性の議論をスキップしている点である。

 

原口氏は、上記動画で「燃料デブリを取り出すことなど不可能である。危険で近づけない」と言いながら(上記動画29:30~)、その対策を示す努力をしないで、中国などの反対を招くなど外交的損失も大きい(補足1)として放水に反対する。代案を示さないで、ただ反対するのである。

 

この件、数年以上前から話題になっていた。その時に、積極的にいろんな案を提出するなどの活動をしないで、海中放水を実行する段になって、強硬に反対運動を始めるのは、将に反対のための反対だと感じる。

 

彼らは、原発廃止運動を進めるための手段として、今回の処理水放水を利用している。もしそうでないなら、処理水の海中放水が話題になった時点で、何故もっと反対しなかったのか? 代案を出さなかったのか?

 

3年以上前の産経新聞に、ALPS処理水に関して以下のような文章を含む記事が掲載されている。https://www.sankei.com/article/20200114-FV2AWAPQ6ZO7FPWE234SHMCUQE/

 

① 政府の委員会で候補案が議論されたのは、水で薄めて海に流す「海洋放出」と、空中に蒸発させる「大気放出」を主要な選択肢とする案である。

 

② 漁業関係者などの間には処理水放出を強固に拒否する声がある。風評被害を警戒しての反対だ。大気放出では農林業にまで風評の影響が及びかねない。

 

③ 事故から2年後に現在の浄化装置が稼働を始め、国際原子力機関(IAEA)からも再三、海洋放出などを勧められていたにもかかわらず、約千基の大型タンクに計100万トンを超えるトリチウム水をためてしまった。

 

この記事がネットにアップされたのが 2020114日(多分紙面には15日ごろ掲載だろう)で、その後20214月になって漸く菅首相が2年後という期限をつけて海洋放出を宣言したのである。

 

IAEAの勧めを海中放水の良い機会として実施せず、方々に反対の論理が組み上げられる時間を待って、放水を開始した様にも見える。必ず海に放水しなければならないことを知りながら、批判の矢面に立つことを恐れて、問題を後回しにし大きくしたのだ。(補足2)

 

これ以上延期出来ないとなって、海中放水を始めたところ、中国に難癖をつけられたのである。(補足2)それを見て、野党議員は良い政治的テーマだとして、批判を始めたのだろう。

 

処理水放水が始まってから、活発に反対の動画を発表するのは、動機不純である。国会議員なら、あくまでも、今回の事故(2011年の事故)の最終的な被害総和を最小にするにはどうすべきかという論点から、議論すべきである。

 

以下、重要な点の復習として、告知濃度比総和とその意味について調べたので記載する。そして、関係する放射線障害に関する一般的な情報を追加して、この記事を終わる。

 

 

2)ALPS処理水の安全性:告知濃度と告知濃度比総和

 

ALPS処理水の安全性について環境省が公開している情報をまとめると以下のようになる。「廃液中に含まれるすべての放射性物質による影響を総合して告示濃度比総和が「1」を下回るように規制がおこなわれます」と書かれている。

https://www.env.go.jp/chemi/rhm/r3kisoshiryo/r3kiso-06-03-07.html

 

ここで告知濃度(限度)とは

日本の原子力発電所等から環境中に放出される液体・気体廃棄物に含まれる放射性物質の規制基準は、国際放射線防護委員会(ICRP)の勧告に基づき、追加的な公衆被ばく線量(人体に与える影響)を、年間で1mSv 未満にすることを基本に定められている。

 

具体的には、ある放射性核種が含まれる水(処理水)を、生まれてから70歳になるまで毎日約2リットル飲み続けた場合に、平均の線量率が1年あたり1mSv に達する濃度が告知濃度(限度)である。放射性核種ごとのこの濃度は法令で定められており、告示濃度或いは告知濃度限度と呼ぶ。

 

つまり、ある核種をXベクレル/kgBq/kg)含まれる水を毎日2リットル飲み続けた時に、年間1mSVの被爆量となるとすると、この核種の告知濃度限度は、Xベクレル/kgということになる。

 

告知濃度限度が、核種A,核種B、核種Cで、それぞれAn BnCn (単位はBq/kg)だとすると、それらの核種が、夫々a, b, c (単位はBq/kg)の濃度で含まれる水の告知濃度比総和は、(a/An + b/Bn + c/Cn)となる。

 

処理水がこの告知濃度比総和がmSv/以下でなければ、海に放水できないということになる。この告知濃度比総和は、検出されている放射性核種全てについて行なう。

 

 

3)ALPS処理水の安全性:自然放射線との比較

 

処理水の安全性の感覚を正しく持つには、我々はどれだけの自然放射線を受けているかを知るべきである。地球上で生を受けた我々の体には、4000ベクレルのカリウム402500ベクレルの炭素1420ベクレルのポロニウム等が既に存在する。

 

これらによる内部被ばく量は、合計約1mSv/ 年 である。更に我々は、外部被ばくとして、宇宙線や土壌からの放射線などを受けている。これらを合計すれば、平均して2.1mSv/年の放射線被爆の下に生活しているのである。これらのことを考えれば、合計1mSvの告知濃度比総和は、処理水の放出には十分に安全な基準である。

 

上記結論を支持する研究結果を下に示す。放射線の影響として人々が恐れるのはガンの発生であるが、それが放射線線量との関係を示した図である。https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/food_safety/risk_commu_2017_004/pdf/risk_commu_2017_0004_171201_0003.pdf

 

こ の図によると、100Sv以下の放射線を被爆しても、ガンの発生確立は誤差の範囲でしか増加しないということになる。(補足3)

 

Lの処理水を365日飲み続けても、1mSvにしかならないと政府が言い、それをICRPが監視しているというのなら、それを信じて福島での廃炉作業を見守るべきだと思う。ICRPの言ったことよりも、中国政府の言ったことを重視するのは間違いである。

 

また、生物濃縮(補足4)なども、突出した具体例があれば個別に考慮する必要がある。しかし、今回の処理水投棄の時点で、明らかになっているものだけ考察すれば良いと思う。

 

福島第一原発に関しては、これ以上二次災害を出さずに、国中の知恵を集めて廃炉まで進むべきだと思う。

 

 

補足:

 

1)今朝の香港系のメディアによれば、中国政府が日本の処理水放水を大々的に攻撃したのだが、中国国民に予期せぬ反応が出たようだ。その結果、中国政府自身が困っているという。そこで、中国政府はその沈静化に動き始めたという話である。

 

 

2)日本の政治家は自分の職業としての政治家の地位が大事で、どこかから反対が出るような政策の判断や実行等を先送りにすることが非常に多い。それは日本を1952年に始まった米国の属国状態に置き続けることは、政治家にとって楽な道だとしてむしろ積極的に維持してき自民党政治家の一般的な姿である。因みに、そのような政党に頼らず新党を立ち上げようという動きが最近出ている。参政党もその一つだが、百田新党も面白い。

 

 

3)急性の放射線障害としては、LD 50/60(60日以内に被曝した人たちの50%が死亡する線量)は、無治療の場合は3Gy、集中治療を行なった場合は6〜8Gyとされている。(ウィキペディアの急性放射線症候群の項参照)この場合のGy(グレイ)は吸収線量という物理量であり、Gyの単位はJ/kgであり、それに線質効果の係数(放射線の種類、持つ運動エネルギーなどの効果)を掛けたのがSvである。今回の議論では、差し当たりSv(シーベルト)と同等と考えてよい。

 

4)ポロニウム210は魚特に内臓に濃縮されるが、どのような魚を食べても被ばく量は1 mSv/year 程度であり、心配には及ばない。

(8:20 表題の改正;1.の最後の文章修正;20:00 補足の引用を修正)