代表作の小説『赤と黒』は、主人公ジュリアン・ソレルが、若い人妻レーナル夫人 (Louise de Rênal)に思いを寄せるところから物語が展開する。
スタンダールが書いた『恋愛論』の中に「恋が芽生えるには少量の希望があれば十分である」
という一文が出てくる。
『赤と黒』は、まさにそのあたりが描かれていると言ってもいいほどである。
恋といえば、日本人の美意識や恋愛観の中に「忍ぶ恋」を至上とするところがある。
「武士道」の書として知られる山本常朝の『葉隠』に「忍ぶ恋」について書かれた文がある。
そこを抜粋すると、「恋の至極は忍恋と見立て候。
一生忍んで思い、死することこそ恋の本意なれ」とある。
これを平易に訳せば、「恋の中でも最高とするべきは『忍ぶ恋』。
一生涯、その思いを打ち明けないで死んでいくのが最高の恋というものだ」。
この文を読みつつ思い起こしたのは岩下俊作の小説『無法松の一生』
。三船敏郎主演『無法松の一生』この主人公「無法松」とあだ名される人力俥夫の松五郎は、
ヤクザな行ないのため故郷の小倉を離れたが、舞い戻って人力俥夫として過ごしていた。
ある時、堀に落ちた少年の敏雄を助ける。それは陸軍大尉・吉岡小太郎の息子だった。
それが縁で、父の吉岡小太郎と意気投合する。吉岡はその後、病死。
無法松は「ならず者」であったが、その妻に恋心を抱き、その思いを秘めたまま、
陰ながらこの息子と妻とを助ける。
無法松は雪の日に死んだ。
その持ち物には無法松が密かに積み立てていた敏雄と夫人名義の預金通帳が残されていた、というストーリー。
『無法松の一生』は、映画化されること4回。
あれから日本人の精神性も変わり、『忍ぶ恋』礼讃ということも少なくなったが、
『男はつらいよ』シリーズも考えてみれば、全てのストーリーに、
この「忍ぶ恋」が描かれているとも言える。
高倉健主演の『幸福(しあわせ)の黄色いハンカチ』も然り。
やはり、日本人は「忍ぶ恋」、これを至上とするところがありそうだ。
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