その中に武道に惹かれて来日する外国人も多い。
そんな武道の一つに合気道がある。
わが講師の一人は、長く合気道の道場に通っている。
合気道は、攻撃という手段を持たず、相手から攻められることに対して、
身をかわしたり、相手の攻撃の力を利用して投げ技を行使したりする。
そのため、多くの武道には試合があるが、合気道には試合というものがない。
確かに彼から合気道の試合があるなどという話は聞いたことがない。
合気道は、屈強な相手が襲い来るところからスタートするもの。
相手への攻めがなく、もし試合をすると何も始まらないことになる。

攻めることをせずに相手を倒すといえば、
『古今和歌集仮名序(こきん わかしゅう かなじょ)』に、
「力をも入れずして天地(あめつち)を動かし、目に見えぬ鬼神をもあはれと思はせ、
男女の中をもやはらげ 猛(たけ) きもののふの心をも慰むるは、歌なり」とある。
歌こそ「猛き武士(もののふ)」を変えさせる力を持っている。
そこで思い起こすのは寺山修司。彼の言葉に、
「言葉を友人に持ちたいと思うことがある」という表現がある。
彼は、演劇実験室と呼ばれる演劇集団「天井桟敷」を主宰したり、
1970年代頃に活躍し、マスコミに露出することも多かった。
その当時「言葉の錬金術師」の異名をとったが、取り立てて名文の書き手とは思えなかった。
しかし、彼の書いた文は、驚くほどに、こころに訴えかける力を有していた。
決して飾る言葉でなく素直な、そして真率な香りがあった。
彼のエッセイの中に「ボクサーになるという夢は儚く消えたが、
文の力で相手を倒すことを学んだ」と表現していた。
交渉術というものも、その類かもしれない。
正面から打ち合っても、衝突するだけ。
押したり引いたり躱(かわ)したり。そんなやり方が良さそうだ。
相手はトランプ、力を入れずに相手を倒す。
そうあって欲しいものである。
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