ハ・リ・ス の風〜 ♪♪♪ | BOOTS STRAP 外国語と ゆかいな哲学の館

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ありふれた日常を考察する
<芦屋・三宮>

「暦」では、暑さで身体も弱る今の時期のことを「三伏(さんぷく)」と呼んでいる。
運気の強い「庚(かのえ)」の日のことを総称する言葉。
今日なども、暑さの厳しい一日だった。

中国の歴史書『史記』の中に、この三伏に関することが書かれている一節がある。
この主役となるのは、東方 朔(とうほうさく)と呼ばれる人物。
彼は漢の王様・武帝に仕え、話し相手ともなるピエロの役回り。
いわゆる幇間(ほうかん=たいこもち) 。
これは、才智溢れる人物でなければつとまらない。
時には、仕える武帝に向かってお調子めいた言葉、時には毒舌を吐いたりもする。

彼が生きた古代中国では、この「三伏」の日に、(土用に鰻を食べるように)
王から臣下に肉の振る舞われたという。
ただ、この日、王の武帝が所用のため遅れてしまった。
待ちきれないこの東方 朔は、武帝からの下賜がないまま、
用意されていた肉を勝手に切り取り、持ち帰ってしまった。

それを知った武帝は、これは遺憾として、東方 朔を呼び、意見した。
そこは幇間の東方 朔は、反省することしきり。
そんなしおらしさを見せながら言った言葉は、
「下賜を待たなかったことは誠に無礼。一方、わが剣をとり肉を切りしこと、
ある種”勇壮果敢”。
少しだけ持ち帰ったのは、まことに”清廉”とも言えるもの。
それを自らのものとせず、妻に与えしは、情け深き”情愛”の持ち主」
などと、反省するように見えて、自らの行ないに関しては、”勇壮果敢”や”清廉”、
はたまた、情け深き”情愛” など、褒(ほ)めちぎっている。
そんな行動に対して武帝は、その機智(ウィット) のある言葉の羅列を喜び、
怒っていたのも何処へやら。
そればかりか、「そちの妻へ」として、さらに酒一石と肉百斤を与えたとある。
人間、東方 朔のような処世術が使えるのなら、どこでも、しっかり生きて行けるもの。

このような、したたかさを持っている人物を世界的に探ってみれば、
今回のアメリカ大統領候補となっているハリス氏は、まさにその人物。
アメリカ副大統領にまでなったのも、このような処世術と話術という話がある。


この種の手腕にかけては、トランプ氏も、したたか。
どっちの「したたかさ」が人を惹きつけるのか?
これからが、楽しみだ。

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<了>