"タイパ"重視の時代にナニ言うてんねん?! | BOOTS STRAP 外国語と ゆかいな哲学の館

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ありふれた日常を考察する
<芦屋・三宮>

「如何に生きるか?」
その処世術を語るものとして残されたものに『徳川家康遺訓』なるものがある。
これは江戸幕府を作った徳川家康が残したもの。
遺訓とするには短いが、コアな部分だけを語ることは決してマイナスではない。
これは、水戸黄門で知られる水戸光圀の作という説もある。
短いのでその全文を挙げれば、
「人の一生は重荷を負うて遠き道をゆくがごとし。急ぐべからず。
不自由を常と思えば不足なし。心に望みおこらば、困窮したる時を思い出すべし。
堪忍は無事長久の基なり。怒りは敵と思え。
勝つことばかり知りて負けることを知らざれば、害、その身に至る。
おのれを責めて人を責むるな。及ばざるは過ぎたるよりまされり」
富を得ることを本意とするものでもなければ、成功せよと説くものでもない。
「じっと我慢の子を通せ」ということに尽きる。
諸君、これが人生だ、ということらしい。

生き馬の目を抜くというような現代にして、そのような身の処し方では、どうだろう?
というところではあるが、世の中を見れば、
急ぐことでムダを生み出したり、失敗するのはよくある話。

ローマの初代皇帝アウグストスがよく使っていたとされるものに、
「フェスティナ・レンテ(Festina lente)」という言葉がある。
これはラテン語で「急ぎなさい、ゆっくり確実に」ということ。
一言で言えば「ゆっくり急げ」という意味となる。

世の中は、様々な面で、変革が急がれるところ。
じっと我慢の「家康訓」というより、「ゆっくり急げ」が落とし所かもしれない。

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<了>