ボ〜っと黄昏てるんじゃねーよ! | BOOTS STRAP 外国語と ゆかいな哲学の館

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ありふれた日常を考察する
<芦屋・三宮>

フクロウに宛てられる漢字は「梟(フクロウ)」
目を真ん丸にして、木の枝に止まっている姿は何とも愛嬌がある。
ちょっと眠そうにも見える。

その姿が幸せそうに見えるところから「福郎」と宛てる場合もある。
大昔から「森の哲学者」という異名を持っている。

フクロウは、大きな目を開けつつも、ボ~っとしているかに見える。
そのためか、フクロウと触れ合える ”フクロウ・カフェ”なるものもある。
このフクロウ、実は夜行性で肉食獣。
深夜に羽音をたてずに飛び立ち、獲物を襲う。

「ミネルヴァのフクロウは、迫り来る黄昏に飛び立つ」という言葉がある。
これは、ドイツの哲学者ヘーゲルが著した『法の哲学』の序文に出てくる言葉。
この意味は「フクロウが、夕方になってはじめて行動を起こすように、
哲学は現実が成熟し、その上で知的理解ができてくるもの」。
要は、哲学は現実の理解に力点が置かれ、理解も形が見えてきてから
やっとなされるワザ、ということを表わした言葉。
そして、このヘーゲルの弟子に当たるのがカール・マルクス。
彼の言葉に、「哲学というものは、世界を理解しようとするためのもの。
世界を変えるものではない」とある。
彼が望んだ哲学は、黄昏に静粛性を持って飛ぶのではなく、
鳴り物入りで「世界を変える」もの。

今、ヨーロッパで深く静かに進行しているのが、極右と極左への傾倒。
イタリア首相は、極右と呼ばれる政党から生まれ、
フランスも反移民を唱える極右の台頭から目が離せなくなってきている。
そして、大きな問題を孕んだ"生成AI" の問題も、かなりの危険因子。

知らないうちに、フクロウたちは、迫り来る黄昏に飛び立ってきているようだ。

世界は、深く静かに変化している。

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<了>