これは数を誤魔化したりするときに使われる表現だが、
この言葉の元になったのは、江戸時代というから、まだ新しい。
魚市場のことを「いさば」というほど、鯖の商いが多かった。
その市場で、サバは鮮度が大切とばかり、運ばれると鮮やかな手つきで次々に箱に投げ分けられる。
その時に、仲買人は早口で数を読み上げる。
それを持ち帰って、後で勘定するともう一歩、数が合わない。
「サバを読みやがった」となる。
サバにとっては迷惑な話であるが、それが語源らしい。
先日の4月1日は、”エイプリルフール”。
今年のウソをチェックしたが、あまり冴えたモノもなく、
一番の話題になったのは、トランプ氏が「選挙戦を中断する」ぐらい。
と言って、本人はいいジョークだと思っているが、誰も面白いとは思っていない。
そんな嘘なら、彼は、ほとんど日常的に吐いている。
朝にウソをついて、午後、そのウソを楽しむというのが健全なエイプリルフールらしい。
ではエイプリルフールの語源は? と遡れば、どうもフランスが発祥のようだ。
探ってみると「暦」にそれが隠されていた。
もともと暦は、ローマを発祥とするユリウス暦を基としている。
ユリウス暦では、春分の日がある3月を新年としたが、
フランスのシャルル9世が1564年に4月1日を新年とする事に決定。
3月を代々続けてきたのにと農民が反発。
その年、春分の日はしめやかに祝い、
4月1日は『ウソの新年』としてバカ騒ぎをはじめたことによって生まれたようだ。
エイプリルフールは英語だが、フランスでは、"Poisson d’avril " と呼んでいる。
その意味は「4月の魚」。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240403/01/polyglotism/b0/dc/j/o0270027215420803333.jpg?caw=800)
「何で魚?」と思うが、それに関する語源は見つけることが出来なかった。
ただ、この"Poisson(魚)" の種類は、サバだという。
理由は、この時期によく獲れる、ということらしい。
フランスの魚市場でも、手早く箱に詰めながら、
あの変わった数の読み方のフランス語でまくしたてるのだろうか。
「サバ」を読むには、日本語よりもふさわしそうだ。
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