よう分からんけど、ええ映画らしいで。 | BOOTS STRAP 外国語と ゆかいな哲学の館

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ありふれた日常を考察する
<芦屋・三宮>

1961年公開の映画『去年マリエンバートで(L'Année dernière à Marienbad)』は、
なんとも奇妙な構成の映画だった。
監督は、フランスの奇才アラン・レネ。
脚本は、1960年代の若者を熱狂させたヌーヴォーロマンの小説家アラン・ロブ=グリエ。
妖しき魅力を引き出している衣装は、ココ・シャネル監修。
この作品はヴェネチア国際映画祭金獅子賞を受賞している。
ただ、決して諸手を挙げて「ナイス!」と叫ぶような作品ではない。
むしろ「?」をつけつつ、魔界に彷徨っていくような魅力を有しているとも言える。

全編を通じて抽象的で哲学的な香りが漂う作品。
主演はデルフィーヌ・セリッグ(Delphine Seyrig)だが、
セリフを持つキャストは僅かに4人。
全編モノクロで、構成の下敷きとなっているのは黒澤明監督の『羅生門』。
すなわち、芥川龍之介の小説『藪の中』の要素を持っている。
現在進行している物語と、去年あったというXの回想、
それと違う回想を持つAが、相克し合うストーリーと考えていい。
見ていて決して愉快になるものでもない。
感動があるものでもない。

この映画が始まるや、疑問符が頭の中を飛び交い、
そのためか、監視するようにスクリーンを凝視する。
ココ・シャネル監修の衣装やロケ地に選んだシュライスハイム城やニンフェンブルク宮殿などが印象に残る構成で撮られている。
感動のない、この映画の特徴は何か?

その答えとしては、
妙な印象が、いつまでも残っている。

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<了>