たしかに彼は、1874年第1回印象派展から印象派展にはほとんど出品しているが、
どうも作風としては、いわゆる印象派とは、そぐわない感じがする。
その中に入っているのは、同年であったマネとの交友が手伝ってのことだと推測できる。
一般的な印象派の画風は、目に映る風景の印象をそのままキャンバスに表現すること。
それゆえに、戸外での製作を重視していた。
その点、ドガの作風は戸外というより圧倒的に室内を描いた作品が多い。
作品も数々あるが、ドガを代表する作品として挙がるのは"Ballet - L’étoile"だと思う。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240303/01/polyglotism/3f/45/j/o0300032215408399817.jpg?caw=800)
この作品を見れば、中央で踊る踊り子の色彩の美しさを感じるが、
待て待て、左上に描かれている幕間の袖の部分に男性の脚が見える。
これがなんとも意味深なところがあり、
華やかな"L’étoile" の背後を取り仕切る妖しき男の影めいたものを暗示している。
一連の踊り子を描いた作品の中にもこのような影が浮かび上がる。
当時の "étoile" は、貧しい家庭で生まれてなんとか這い上がるために、
身一つで勝負する女性像があった。
バレエ界には、それを取り仕切るような女衒のような男が存在していた。
それを暗示する影と見ることができる。
彼が描いた題材には、ツンとすました上流階級の女性たちもいるが、
むしろ、彼が積極的に目を向けたのは、貧しきエトワールの卵であったり娼館の女性たち。
この辺りも他の印象派の画家とは一線を画している。
印象派の先駆けのような立場だが、むしろポスト印象派の先駆のようでもある。
ドガの数々の絵からは、斜に構えた彼の心が浮かび上がってくる。
こんなところに、惹かれてしまう。
*無断転載を禁止します。
*严禁复制粘贴**本"Boots strap"博文禁止复制粘贴。如有发现,本人将采取法律措施。
*2カ所のブログランキングに参加しています。
↓↓下のアイコンにポチッとお願いします。押すとランキングのページに行きます。お手間ですが戻ってきて、もう一つ下のアイコン(にほんブログ村)にもポチッとして頂ければ、、。
![エッセイ・随筆ランキング](https://blog.with2.net/img/banner/c/banner_1/br_c_1661_1.gif)
エッセイ・随筆ランキング
↓↓ にほんブログ村は、こちら。
![にほんブログ村 小説ブログ エッセイ・随筆へ](https://b.blogmura.com/novel/essay/88_31.gif)
にほんブログ村
フレンドリーでリーズナブルな外国語スクール
*外国語リニア
芦屋市大原町12-1 プティビル 201
<了>