エドちゃん、「グー!」です。 | BOOTS STRAP 外国語と ゆかいな哲学の館

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ありふれた日常を考察する
<芦屋・三宮>

19世紀の画家エドガー・ドガ(Edgar Degas) は、印象派の画家という範疇に入るらしい。
たしかに彼は、1874年第1回印象派展から印象派展にはほとんど出品しているが、
どうも作風としては、いわゆる印象派とは、そぐわない感じがする。
その中に入っているのは、同年であったマネとの交友が手伝ってのことだと推測できる。

一般的な印象派の画風は、目に映る風景の印象をそのままキャンバスに表現すること。
それゆえに、戸外での製作を重視していた。
その点、ドガの作風は戸外というより圧倒的に室内を描いた作品が多い。
作品も数々あるが、ドガを代表する作品として挙がるのは"Ballet - L’étoile"だと思う。

この作品を見れば、中央で踊る踊り子の色彩の美しさを感じるが、
待て待て、左上に描かれている幕間の袖の部分に男性の脚が見える。
これがなんとも意味深なところがあり、
華やかな"L’étoile" の背後を取り仕切る妖しき男の影めいたものを暗示している。
一連の踊り子を描いた作品の中にもこのような影が浮かび上がる。
当時の "étoile" は、貧しい家庭で生まれてなんとか這い上がるために、
身一つで勝負する女性像があった。
バレエ界には、それを取り仕切るような女衒のような男が存在していた。
それを暗示する影と見ることができる。
彼が描いた題材には、ツンとすました上流階級の女性たちもいるが、
むしろ、彼が積極的に目を向けたのは、貧しきエトワールの卵であったり娼館の女性たち。
この辺りも他の印象派の画家とは一線を画している。
印象派の先駆けのような立場だが、むしろポスト印象派の先駆のようでもある。

ドガの数々の絵からは、斜に構えた彼の心が浮かび上がってくる。
こんなところに、惹かれてしまう。

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<了>