あざと妖しいオンナ | BOOTS STRAP 外国語と ゆかいな哲学の館

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ありふれた日常を考察する
<芦屋・三宮>

今日、書棚から取り出したのは、レオノール・フィニの画集。
彼女は、1907年にブエノスアイレスで生まれ、1996年、パリで生涯を閉じた。
彼女は、シュルレアリストとの交流もあったが、シュルレアリストではない。
日本ではあまり馴染みのない画家だが、一時期、我が熱狂した画家でもあった。

彼女の描く女性像は、ただ単に端正な顔立ちの少女像というより、
無垢を思わせる顔立ちを持ちながらも、眼差しのどこかにエロス的な挑発を感じる。

このほかにもフィニが描く少女は、猛禽の翼を持つ短髪の女性像であったり、
思い詰めた神経症的な風貌の少女もいる。
それぞれの眼差しは違っていても、暖かな表情を持つ者はいない。
神楽を舞う巫女のような妖しさと、芯の強さを感じさせたりもするが、
そこには、妙な無機質感が漂っている。

彼女は、挿絵画家でもあり、担当した作品には、シェイクスピアやボードレール。
そして、幻想小説家・ネルヴァルの『オーレリア』ペトロニウスの『サテュリコン』、
はたまた、サド侯爵の『ジュリエット』、ポーリーヌ・レアージュの『O嬢の物語』などを描いている。さもありなん、というところである。

彼女たちが発しているのは、決して実りある恋でもなく、
成就する恋でもない。
微睡(まどろみ)や午睡の中で、ゆっくりとネクロフィリアの幻想に囚われてゆく。

老い先短きジジイにとって、このような妖しさがタマりません。

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<了>