耐えて、忍んで、NIPPON チャ チャ チャ | BOOTS STRAP 外国語と ゆかいな哲学の館

BOOTS STRAP 外国語と ゆかいな哲学の館

ありふれた日常を考察する
<芦屋・三宮>

鎌倉時代に編纂された『古今著聞集』の中に「鏡」をのぞいて未来を占う話が出てくる。
それによると、九条大相国が身分の低かった頃に、
宮中にある井戸の底を覗き込むと、大臣の衣装を身につけた自分の姿が映っていた。
興奮冷めやらず、喜んで家に帰り鏡をのぞいてみるといつもの自分自身。
不思議に思いつつ、宮中に行って井戸を覗くと大臣になった姿がまた見える。
「鏡で近くから見ると何も見えないが、遠くの井戸の底を眺めると見える」
ということは、「はは~ん、遠い将来に大臣になるに違いない」
そう思い、忍耐を重ね、ついに大臣になるというストーリー。

この話に限らず、歌舞伎などの伝統的な芝居にも、自分の感情を押し殺し、
大義のもとに忍耐を重ねる物語も多い。
世界で数多くテレビ放送された『おしん』も耐える物語。
こういった芝居からも伺えるように、日本人の特性は、我慢を美徳とし、
忍耐強く過ごすべし、というところがあるらしい。
日本での災害の度に、日本人の美徳として世界に報道されたりもする。
文句も言わずただひたすら耐えている姿は、美学のようにさえ映る。

ただ、こういった面とは全く逆の面も持っている。
それは忍耐の果てに「堪忍袋の緒が切れる」という感情。
こんな感情表現は西洋には存在せず、
第2次世界大戦の時に、列強は、それを怖れたという話もある。
これは、決してマイナスだけの感情ではない。
堪え切れなくなった時のパワーこそが日本の原動力とまで表現されることがある。

耐えることも重要だが、逆境に置かれた時には、主張したり、
自分の感情をコントロールすることも重要のハズ。
だけども、日本のことわざに、
「ならぬ堪忍、するが堪忍」などというものもある。
ひたすら、耐えて、許す。

良くも悪くも、これが NIPPON。

*無断転載を禁止します。
*严禁复制粘贴**本"Boots strap"博文禁止复制粘贴。如有发现,本人将采取法律措施。

*2カ所のブログランキングに参加しています。
↓↓下のアイコンにポチッとお願いします。押すとランキングのページに行きます。お手間ですが戻ってきて、もう一つ下のアイコン(にほんブログ村)にもポチッとして頂ければ、、。

エッセイ・随筆ランキング
↓↓ にほんブログ村は、こちら。  
にほんブログ村 小説ブログ エッセイ・随筆へ
にほんブログ村

フレンドリーでリーズナブルな外国語スクール
*外国語リニア
芦屋市大原町12-1 プティビル 201

<了>