ぼんやり 生きてんじゃねーよ | BOOTS STRAP 外国語と ゆかいな哲学の館

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ありふれた日常を考察する
<芦屋・三宮>

芥川龍之介『或旧友へ送る手記』は、「ぼんやりとした不安」を語っている。
はっきりとした不安ではなく、どこか朧げな要素を含んだ不安。
これの方がはっきりとした不安よりも根深く、恐ろしいもののようだ。

鎌倉時代にあった「ぼんやりとした不安」は、「元寇」に対するもの。
「元」は、容赦無く、なかなか手強い。
これは当時のヨーロッパも同じ不安を持ったようだ。
かつて、我がスクールでエストニア語のレッスンをやったことがある。
このエストニア言語はスラブ系ではなくアジア系。
かつてエストニアの先祖が居たのはアジア地域。
それが、モンゴルに追われて東ヨーロッパに来てしまったというのが真相らしい。
「元」は、当時の辺境にかなりの不安を与えていた。
日本も同じ。
日本には、大規模な2度にわたる元寇があり、当時の将軍となる北条時宗は、
はっきりしない「ぼんやりした不安」に襲われていた。

そんな「ぼんやりした不安」を払拭するため、
音に聞く南宋の中国の禅僧「無学祖元」を招聘した。
無学祖元は中国の能仁寺にいた時に元が攻めて来たにも拘らず、泰然自若と座禅を組んでいた。
そして、彼の一喝によって元が退散したともいわれる。
そのような打ち克つ魂を持つ人物を招き入れ、主柱となったが故に、
不安が払拭され、元寇を阻止したと見る向きもある。

現代の我々も「ぼんやりとした不安」の中。
一つは「コロナ禍」。一つは「経済不安」。
こんな、「ぼんやりとした不安」を払拭するために、
北条時宗のように、それに打ち克った者を招聘すれば、救いになるハズ。
残念なことに、コロナ禍も経済不安も誰が打ち克つ指導者だったかはっきりしない。
そのせいか、
我々は、まだまだ「ぼんやりとした不安」の中にいるらしい。

守護大名は、マスクか...

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<了>