サユリ
【オススメ対象】
・面白いジャパニーズホラーが見たい
・典型的なジャパニーズホラーは見飽きた
・斬新なストーリー展開が見たい
・キレたばあさんが見たい
この評価を読む前に
映画の嗜好について
を一読してください。
レンタルは劇場での上映時期とはズレてます。
ジャンル・・・ホラー
1)オススメ・・・10
2)ツボ・・・10
3)脚本・・・10
4)映像美・・・9
5)特殊効果・・・8
6)俳優・・・10
7)監督・・・10
8)音楽・・・10
9)独自性・・・10
10)キャラ・・・10
合計・・・97点
【概要】
上映時間:108分
劇場にて鑑賞。
2024年公開の邦画。
原作:押切蓮介『サユリ 完全版』
監督:白石晃士
脚本:白石晃士、安里麻里
出演:南出凌嘉、根岸季衣、近藤華 ほか
【イントロダクション】公式サイトから引用
夢の一戸建てマイホームに引っ越してきた神木家。
家族7人の幸せな時間も束の間。
1人ずつ死んでいく家族、どこから聞こえる奇怪な笑い声。
この家には"何か"がいる。
【ストーリーに関する注意】
※公式サイトのストーリー紹介は映画鑑賞前は読まないようにした方がいいと思います。かなりネタバレしています。ちょっと紹介しすぎなので面白みが半減します。
【トレーラー】
【総評】
下記の項目でまとめてみた。
1)こんなホラーは見たことない
2)圧倒的なばあさん
3)結局どうなの?
1)こんなホラーは見たことない
たまたまYouTubeのトレーラーを見る機会があり、それ以上の情報を事前に知らないようにしてジャパニーズホラー好きの奥さんと一緒に劇場鑑賞。
運のない家族が呪われた家に踏み込んだ時、家族が次々と犠牲者になっていく系の、いわば「呪怨:呪いの家」のような導入部で、こういったジャパニーズホラーの亜種はたくさんあり、共通しているのが、どれも理不尽に、一方的に、恐怖に支配されながら死んでいく話がほとんどだと思われるが、今作はそれらの部分は前振りであって、そこからかつて見たことがない展開へ進んでいく。
こんなホラーは見たことがない。
今までのこういった系のホラー作品を一気にぶち壊す、決して大袈裟ではない全く新しいホラー映画の誕生。
2)圧倒的なばあさん
今作はこの圧倒的なばあさんの存在に尽きる。
もうね、ファンになりました。トレーラーで心奪われ、そんなトレーラーなんてほんの障りでしかないぶっちぎりのばあさん。
もうね、最高。
演者の根岸季衣さん、あなた、最高ですよ。
むちゃくちゃ語りたいが、ネタバレしたくないので、グッと堪える。
3)結局どうなの?
ジャパニーズホラーで、結構グロいんだけど、エンターテインメント作品として、明らかに既存のこれ系のジャパニーズホラー作品より頭ひとつ抜き出ている。正直、怖さでいったらそんなに怖くはなかった。でも圧倒的な面白さで、ばあさんに胸ぐら掴まれて、いいから見ろや!って無理矢理見させられたぐらいの、力強さが作品全体にある。
劇場で見たんだけど、見た人たちの感想がそこらじゅうから漏れ聞こえてきて、とにかく面白かったと、ばあさんすげーと、そんな評価ばかりだった。もちろん奥さんも面白かったと言ってました。
ただもう少し、映像的に頑張って欲しかったという思いもある。特にラストの戦い。
ジャパニーズホラーの革命をたくさんの人に見てほしい。
霊的ホラーに耐性がある人なら、とにかく見てほしい。傑作。大傑作。
クロス・ミッション
【オススメ対象】
・韓国映画が好き
・NETFLIXオリジナルが見たい
この評価を読む前に
映画の嗜好について
を一読してください。
レンタルは劇場での上映時期とはズレてます。
ジャンル・・・コメディ
1)オススメ・・・6
2)ツボ・・・6
3)脚本・・・7
4)映像美・・・8
5)特殊効果・・・7
6)俳優・・・6
7)監督・・・6
8)音楽・・・7
9)独自性・・・8
10)キャラ・・・6
合計・・・67点
【概要】
上映時間:100分
NETFLIXオリジナル映画(吹替版)
2024年配信の韓国映画。
監督:イ・ミョンフン
脚本:イ・ミョンフン、チェ・ヨンリム
出演:ファン・ジョンミン、ヨム・ジョンア、チョン・ヘジン ほか
【ストーリー紹介】NETFLIX公式サイトより引用
元特殊要員の夫と、その過去を全く知らない刑事の妻。図らずもタッグを組んだ2人が危険な任務の乗り出す姿を描くアクションコメディ。
【トレーラー】
【総評】
このレビュー記事は今作に対して非常に否定的な内容になります。
今作を好きな方は読まない方がよろしいかと。
ではいきます。
下記の項目でまとめてみた。
1)よくある設定
2)どっちつかず
3)秀逸なカメラワーク
4)結局どうなの?
1)よくある設定
配偶者にスキルや素性を隠して、こそこそと活動する様をコミカルに描く映画はたくさんあるが、今作もそれらを踏襲し、はっきり言ってその大枠から光るオリジナリティを提示できたとは言えない仕上がり。
私的な勝手な印象で、韓国映画はキャラやその関係性や行動倫理をかなり細部まで詰めている作品が多いと思うが、今作は全てにおいて詰めが甘いと思った。
2)どっちつかず
若干のネタバレになるが、前半の浮気を疑うコメディと、後半のアクション主体の展開なんだけど、どちらも中途半端で、こんな中途半端になるくらいなら、どちらかに突き抜けて欲しかった。
コメディは決して爆笑になるようなエピソードは一切ないし、アクションに関しては、メインの俳優2人があまりアクションができるとは言えず、全体的にアクションのキレがないので、アクションが売りになるような作品ではない。
コメディにしろ、アクションにしろ、どちらもストロングポイントになり得ていないのが、非常に残念。
3)秀逸なカメラワーク
作品全体はどっちつかずの上滑り状態で見るべきところはないのかと言われるとそんなことはなくて、カメラワークに関してはかなり頑張っていると思った。カメラワークだけはとても秀逸ではないかと思う。
全体にキレのないアクションだけど、カメラワークがかなり遊んでいて、見せ方に工夫があり、今作はカメラワークだけでねじ伏せる力があったように思った。正直、このカメラワークがなかったら、最後まで見てないと思う。
4)結局どうなの?
全体的には、ツッコミどころが多く、中途半端なコメディでなんでも許されると思うなよって気になるし、そうじゃないだろうってイライラさせられるアクションも多いが、秀逸なカメラワークによって色々と斬新な見せ方でシーンを盛り上げる演出をしているので、そこだけはオススメできる。
いつもの韓国映画を期待せず、ていうか何も期待せずに、時間があるなら、見てもいいかも。