忍びの家 House of Ninjas | ヲタクの生きる道

忍びの家 House of Ninjas

NETFLIX公式サイト

 

【オススメ対象】

・日本製作のネトフリオリジナルドラマが見たい

 

この評価を読む前に
映画の嗜好について
を一読してください。

レンタルは劇場での上映時期とはズレてます。

 

ジャンル・・・ヒューマン

 1)オススメ・・・6
 2)ツボ・・・4
 3)脚本・・・7
 4)映像美・・・6
 5)特殊効果・・・6
 6)俳優・・・8
 7)監督・・・6
 8)音楽・・・7

 9)独自性・・・8
10)キャラ・・・6
合計・・・64点

 

【概要】

NETFLIX公式サイト

NETFLIXオリジナルドラマ。

2024年2月配信・約50分くらい

全8話

監督:デイヴ・ボイル

出演:賀来賢人、江口洋介、木村多江、高良健吾、吉岡里穂、宮本信子、田口トモロヲ、ピエール瀧、山田孝之

 他

 

【トレーラー】

 

【ストーリー紹介】NETFLIX公式サイトより引用

仕事帰りによく顔を合わせる謎めいた女性に恋心を抱く俵晴。一方、晴の父親が経営する酒造には、経営難を脱するための思わぬチャンスが舞い込む。

 

【総評】ネタバレなし

今作に対して、否定的な内容のレビュー記事になります。

今作が好きな方には不快な内容になるので、そういう方は読まない方がよろしいかと。

 

下記の項目でまとめてみた。

1)作品概要

2)期待していたものとは・・・

3)ニンジャという幻想

4)個性のないキャラクター

5)結局どうなの?

6)ラストについて ※ネタバレあり

 

1)作品概要

外国人が好きそうな日本の「忍者」の現代版を扱うNETFLIXオリジナルドラマ。

 

ちょっとだけストーリーを紹介。

ある事件がきっかけで忍びの仕事をやめて、一般人の生活をする俵家の一家。父親、母親、次男、妹、三男、祖母の6人。しかし忍びの生き方から一般人の生き方に馴染めないでいた。そんな中、次男の晴は自販機補充の仕事をしつつ、仕事終わりに牛丼屋に寄ることを楽しみにしていた。それは常連客のある綺麗な女性に会えるからだったが、その女性には密かな企みがあった。

 

2)期待していたものとは・・・

私的な勝手な思いなんだが、この「忍びの家」のタイトルとキャスティングを見て、事前に期待していたものとはかなり違っていた。もうちょっとハードなアクションシーン多めのドラマを期待していたんだが、そうではなかった。

 

アクションシーンもあるにはあるんだが、全体的にキレがなく、見せ方も迫力がない。つまりアクションシーンが全体的に凡庸で、見どころというにはあまりに弱い。カメラワークにも面白みがなく、暗さで誤魔化しているように見えて、日本刀をメインのアクションシーンがとても残念な仕上がりだった。

 

3)ニンジャという幻想

このドラマ自体が描く「忍び」は、悪く言えば昭和で成長を止めたような忍者設定で、良くも悪くも「ニンジャ」という外国人の幻想が独り歩きしてる印象。とにかく感覚が古い。この現代の戦闘で、主武器が日本刀と苦無ってのがもうがっかりすぎて、銃をぜんぜん使わないのはいかがなものかと。せめて主役側は使わないとしても敵方まで使わないのは変でしょ。敵の使う銃火器に日本刀で戦うのがかっこいいと思うんだが、この現代戦においてどっちも日本刀だけで戦うって、いくらなんでもおかしいでしょう。

 

この昭和風のニンジャの幻想に固執しすぎて、現代風のガジェット類がぜんぜん登場しないのもやりすぎじゃないか。サイレンサー付き銃とか暗視スコープとかドローンとか盗聴器とか透明に可視化できるマントとか、現代戦の忍者なら必須と思われるガジェット類が一切登場しない。外国人が夢見る忍者のイメージにしても古すぎるわ。

 

4)個性のないキャラクター

ガジェット類のがっかり感と同様に、服部半蔵の子孫一家に関しても、戦闘における個性の設定が全くないってのもどうかと。全員日本刀と苦無使用ってのが、映像的な見栄えという意味でどうにもつまらない。せっかく登場人物がいろいろと出てくるのに、個性的な色をどうしてつけないのか。コスチュームの色ではなく、個性という意味の色。

 

例えば、主人公は日本刀主体でドライビングテクニックに優れてるとか、妹はガジェット類を使いこなすキャラとか、母親はスナイパーとか、祖母は毒とか薬物系に強いとか、当主はトラップ系に卓越してるとか、個性的特色をなぜつけないのかさっぱりわからない。個性がないからアクションシーンが一辺倒で代わり映えせずつまらない。とにかく殺陣がつまらない。

 

5)結局どうなの?

全体的に古臭い忍者スタイルにかなりがっかりしてしまったし、全体的に低調なアクションシーンにもがっかりだったが、脚本的に画期的な革新的なラストを描いて、最後の最後に驚いた。こんなラストは見たことない。そのラストは見る価値が十分にあると思うが、それまでが低調なんで、そこは耐えてもらわないといけない。なんていうか厨二病が考えたようなストーリーンなんだよな。敵施設のセキュリティーも子供が考えたような稚拙なセキュリティーだしな。こんなにたくさんの素晴らしい俳優を使っていて、これはないわ。

 

オススメはできない。ラストだけ期待していいかも。

 

 

 

 

 

 

 

6)ラストについて ※ネタバレあり

ラストについては、ネタバレ全開でいくので、ここからはドラマを見た後で。

 

 

 

 

 

ではいきます。

このドラマでは、自分が見たことがない終わり方をしたのでびっくりした。特にそんな革新的な終わり方をするようなドラマ展開ではなかっただけに驚愕だった。まさか、敵方の企みが無事に成功するとは。しかも主人公側は、敵の企みをちゃんと阻止し、敵の大将も倒し、平和に解決できたと思ってるけど、実際は何一つ止めることができておらず、それを主人公側である政府サイドはまるで把握してないというオチ。だから敵方の犯行が成功している情報をテレビ放送で知ることになる。政府の人間たちはまるで把握していないまま、政府の重鎮たちが死亡し、俵家に指示を出していた政府の人間に指示を出していた謎の人物がすげ変わるというラスト。こんなホラー的なオチで終わるって、なかなかないぞ、これは。

 

ただ、シーズン2が見たいっていう気には全くならなかった。アクションシーンがつまらないからね。