PLUTO | ヲタクの生きる道

PLUTO

公式サイト

NETFLIX公式サイト

 

【オススメ対象】

・手塚治虫作品が好き

・浦沢直樹作品が好き

・最先端のアニメが見たい

・とにかく面白い作品が見たい

・サスペンス×SF×アニメ

 

この評価を読む前に
映画の嗜好について
を一読してください。

レンタルは劇場での上映時期とはズレてます。

 

ジャンル・・・アニメ

 1)オススメ・・・10
 2)ツボ・・・10
 3)脚本・・・10
 4)映像美・・・10
 5)特殊効果・・・10
 6)俳優・・・10
 7)監督・・・10
 8)音楽・・・10

 9)独自性・・・10
10)キャラ・・・10
合計・・・100点

 

【概要】

公式サイト

NETFLIX公式サイト

2023.10.26配信のNETFLIXオリジナルアニメ。

各話58〜71分の全8話。

原作:浦沢直樹×手塚治虫 『PLUTO』

監督:河口俊夫

キャラクターデザイン:藤田しげる

音楽:菅野祐悟

アニメーション制作:スタジオM2

声優:ゲジヒト:藤真秀

 アトム:日笠陽子

 ウラン:鈴木みのり

 モンブラン:安元洋貴

 ノース2号:山寺宏一

 ブランド:木内秀信

 ヘラクレス:小山力也

 エプシロン:宮野真守 他

 

【トレーラー】

 

【イントロダクション】公式サイトより引用

1964年、マンガの父・手塚治虫の代表作『鉄腕アトム』の一遍として絶大な人気を博した『地上最大のロボット』は、2003年、『20世紀少年』、『YAWARA!』、『MONSTER』などメガヒットを続ける漫画家・浦沢直樹と、長崎尚志のプロデュースによって『PLUTO』(小学館ビッグコミックス刊)として蘇った。

<人間と高性能ロボットが共生する近未来>で起こる上質なサスペンスドラマは、手塚治虫文化賞マンガ大賞をはじめ、“漫画界のカンヌ”と称されるアングレーム国際漫画フェスティバルのインタージェネレーション賞を獲得するなど国内外で高い評価を獲得、単行本の全世界累計発行部数は1,000万部を超える大ヒットとなった。
さらに2015年には舞台化、2018年には再演も行われ、日本はもちろんイギリス、オランダ、ベルギーと欧州ツアーも敢行された。

そして、日本初のTVアニメ「鉄腕アトム」の放送から60年となる2023年、「鉄腕アトム」の制作スタッフにも名を連ね、気鋭のスタジオ・MAPPAの創設者でもある丸山正雄の手によって遂に『PLUTO』がアニメーションとなって動き出す。

全世界に贈る【愛】と【憎しみ】の記憶の物語。
混迷の時代に「PLUTO」を通して見える世界とは―――。

 

【総評】ネタバレなし

下記の項目でまとめてみた。

1)作品概要

2)ハイクオリティの映像

3)構成力の高さとストーリーの面白さ

4)魅力的なキャラクター

5)結局どうなの?

 

1)作品概要

手塚治虫先生の作品の代表作『鉄腕アトム』のエピソードのひとつである「地上最大のロボット」をベースに、浦沢直樹先生が極上SFサスペンス「PLUTO」として再構築した傑作漫画を、あのMAPPAを立ち上げた丸山正雄氏の別アニメ制作会社であるスタジオM2がアニメ化。さらに作品が扱ってるテーマである「AI」が昨今の時代の潮流とタイミング的に合致しており、配信のタイミングが今しかないって感じで、色んな意味で神配合のアニメ作品ではないかと。

 

そんな作品背景の凄さはとりあえず置いといて、単純にアニメそのものがあまりの完成度だったので、そこに注目してそれぞれに触れてみる。

 

2)ハイクオリティの映像

トレーラー映像を見ればすぐわかってもらえると思うんだけど、すごくないですか?私的に目を奪われたのは、まず線が美しいこと。浦沢直樹先生の絵柄がそのままカラー化して動き出したような完成度の高さ。そしてCG表現の完成度も非常に高い。未来都市の直線的なシャープさはもちろんのこと、私的に最高と思ったのが炎の表現。こんなに自然で美しい炎の映像はアニメで見たことがない。手書きとCGの神配合。

 

以前、CG表現の一つの完成形と思った『アーケイン』とは表現方法の方向性が違う、この『PLUTO』もまた一つの完成形ではないかと。こんなにアニメの映像で驚いたのは久々。NETFLIXはこんなとんでもない作品をオリジナル配信してきた。本当に導入して良かった。

 

3)構成力の高さとストーリーの面白さ

見始めた時、映像の凄さに心を奪われたが、ストーリーやキャラクターなどに魅力がないと、そのまま無造作に心を投げ捨てられたことが何度もあったが、この作品は、映像の完成度はつかみで、ストーリーやキャラクターの高みがさらに深く心を取り込んでくれる。その辺りの作品そのものの完成度は、さすが浦沢直樹作品といったところ。私的には、この原作となる漫画は読んでないので、ストーリーに非常に深くハマった。

 

全8話の構成で、各話が1時間ほどの尺度になっており、通常のアニメ作品より1話あたりが長めになっている。それが絶妙の尺度で、各話に濃厚なエピソードが詰まっていて、必ず驚きのイベントが配置され、新しく登場するキャラクターが用意され、続きが気になる終わり方をしており、構成力が極めて高い。原作漫画へのリスペクトがこのアニメ作品には満ち溢れていているのが伝わってくる。

 

私的には、奥さんと一緒に見てたんだが、共に非常に印象に残っているのが、第1話のノース2号のエピソード。もう最初から心を奪われたことになる。

 

4)魅力的なキャラクター

魅力的なキャラクターたちにも触れてみる。

狙われた7体のロボットたちが魅力的で、特に主人公ポジションのゲジヒトが素晴らしかった。その声優も素晴らしく、藤真秀さんがキャスティングされていたが、007のダニエル・クレイグさんの吹替をよくやっていて、素晴らしいキャスティングだと思った。この代表的なキャスティングだけでなく、全てのキャラクターの声優がベストマッチしていて、この部分にも一切の妥協がない。話題の作品には、普段全く声優をしていない、有名俳優や芸能事務所が売り出したい若手女優をキャスティングして台無しにすることがよくあるが、そんなクソみたいなキャスティングは全くない。素晴らしい。

 

5)結局どうなの?

まぁ、100点という点数が全てを物語っているが、NETFLIXを導入していて、アニメが好きなら絶対に見た方がいい。映像・キャラクター・ストーリー・構成力・音楽とあらゆる分野で飛び抜けている。そうそう音楽もこのアニメ作品を高い次元で効果的に演出し盛り上げてくれる。

 

もうこんなに欠点のないアニメ作品ってなかなかないのではないかと。本当に絶対に見た方がいい。特にサスペンス的に盛り上げてくれるので、年齢がある程度落ち着いた人ほど楽しめるのではないかと。

 

あえて、あえていうなら、終わり方があっさりしすぎていて、心を奪われたキャラクターたちのその後のエピソードを、ほんの少しでもいいから表現してほしかったかなってくらい。まぁほんとに贅沢な苦言でしかないが。

 

改めて、浦沢直樹作品ってすげーな。やっぱり。