盾の勇者の成り上がり
【オススメ対象】
・異世界転生ものアニメが好き
・異世界転生ものの王道を堪能したい
・かっこいいアニメが見たい
・逆転する生き様が見たい
この評価を読む前に
映画の嗜好について
を一読してください。
レンタルは劇場での上映時期とはズレてます。
ジャンル・・・アニメ
1)オススメ・・・9
2)ツボ・・・9
3)脚本・・・9
4)映像美・・・9
5)特殊効果・・・8
6)俳優・・・8
7)監督・・・9
8)音楽・・・8
9)独自性・・・8
10)キャラ・・・9
合計・・・86点
【概要】
NETFLIXにて鑑賞
シーズン1 2019年公開。25話。各23分。
シーズン2 2022年公開。13話。各23分。
原作:アネコユサギ(MFブックス)
キャラクターデザイン:諏訪真弘
監督:阿保孝雄(シーズン1)
神保昌登(シーズン2)
制作:キネマシトラス
DR MOVIE(シーズン2)
【トレーラー】
【ストーリー紹介】NETFLIX公式サイトより
1冊の本に導かれ、四聖勇者の1人として異世界に召喚されたごく平凡なオタク大学生。世界を災いから守ことが命じられ、仲間と共に大冒険に乗り出すが。。。
【総評】ネタバレなし
異世界転生ものの連続レビュー記事第七弾。とりあえず連続レビュー記事はここまで。
なかなか時間がかかった。もうこういう連続記事はやめよう。コツコツとやっていく。
2023年にシーズン3が公開予定。
連続記事の最後に、一番異世界転生ものらしい王道的な作品を絞めに持ってきました。
下記の項目でまとめてみた。
1)第一話
2)本作の特徴
3)気に入ったところ
4)ダメな点 ※ネタバレあり
1)第一話
今作の魅力を紹介するうえで、最も特徴を打ち出している「つかみ」としての第一話を簡単に紹介する。
異世界より世界を救う勇者として召喚された4名。それぞれには固有スキルとして武具を備えていた。主人公岩谷尚文が備わったのは「盾」。盾には攻撃する術がない。攻撃できる者とパーティを組み、その者を守ることで盾は役目を発揮する。だが彼とパーティを組みたがらず困っていると、ある美女が自分と組むと言ってくれた。よかった。これでなんとかなりそうだ。
彼女にはこの異世界のことをいろいろと親切に教えてくれて助かった。いい雰囲気だぞ。酒も入りいい気分で眠ってしまった。朝、目が覚めると王都の兵に拘束された。なにがなんだかわからぬまま王の前に連れてこられると、自分に親切にしてくれたあの美女が、自分に乱暴されそうになったと告発。自分はそんなことはしていないと身の潔白を訴えるが、自分の部屋から彼女の下着が出てきたことで罪が確定。無実なのに罪を着せられ、勇者の地位をはく奪され、城から追い出された。自分ははめられたのだ。なぜ?勝手に無理矢理召喚しておいてこの仕打ちはなんなんだ!!絶対に許さない。自分をはめた連中に必ず報いを受けさせる!
勇者尚文はどん底から必ず這い上がってみせる。
2)本作の特徴
世に無数にあるいわゆる「異世界転生もの」の王道パターンと比べて、今作が打ち出している特徴というか魅力について箇条書きにまとめてみる。
・異世界転生ものの王道のお手本
・いきなり追い詰められる
・主人公尚文は召喚前はただの大学生オタク
・パーティは尚文以外美少女
・パーティメンバーは尚文大好き
・尚文はチート的能力あり
・尚文目線になるときゲーム的な画面レイアウト
・盾の勇者なので基本敵を攻撃できない
・敵の圧倒的攻撃から守るシーンが見せ場
・絶望から這い上がる
3)気に入ったところ
私的にツボだった点をまとめてみる。
異世界転生もののお手本的な作品。まさに王道的展開で、世に言う異世界転生ものの全部盛り。尚文の怒りは共感しやすく、尚文をはめたクソどもに鉄槌を!って展開を待ち望むが、なかなかそう簡単には進まず、なんどもなんどもピンチになり、納得のいく展開で逆境を乗り越えていくのが激アツで面白い。
シーズン1の全話で尚文の絶望からのリベンジを通してうまくまとめていて、ストーリーの完成度は高く、徐々に強くなっていくプロセスは丁寧で、非常に共感しやすい作りで、全体的にとてもうまい。
シーズン2は、いろいろと不満点が多いのでそれについては最下記に。
アニメの完成度は高い。アクションシーンはもちろんのこと、ちょっとしたシーンにもこだわりを感じさせてくれる。演出面がうまく、エピソードの配置も良いのではないかと。シーズン1に関しては自信をもってオススメできる仕上がり。シーズン2も同様にアニメそのものは良いのだが、ストーリー展開とキャラの行動原理の詰めが甘い気がした。
2023年にはシーズン3が公開ということで、その前にチェックしてみてはどうかと。
面白いから。
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4)ダメな点 ※ネタバレあり
最後に、今作が好きならばここから先はマイナスな部分に触れるので、興味がある方だけ読んでください。
前項に書いたようにシーズン1はとても完成度の高い仕上がり。問題はシーズン2。シーズン1で尚文は濡れ衣を晴らした。正直そこで物語のピークは越えてしまった感がある。そこから再度どう盛り上げていくかが勝負だった気がするが、私的にはそこまで盛り上がらなかった。
一番の不満は、オスト=ホウライ。災厄の従者として登場したが、役割が人間の命を吸い上げることでありながら、人間側についた。もう登場したときから行動に矛盾が生じてる。オチ的には彼女は従者ではなく、彼女が本体だったってことなんだが、なんか立場の矛盾が結局解消せず、元々は人間の敵なのに、盾の勇者の道中は味方で、災厄を殺せばリンクしてる彼女が苦しむのは当然なのに、盾の勇者パーティが彼女の苦しむところを見て戸惑う。いやいや初めからわかってたことでしょ。何をいまさら戸惑うの?すんげーイラつくリアクションなんだけど。戸惑う場面を描くなら、攻撃前の事前の語らいのシーンで描くべきでしょ。そこで事前確認するべきで、なにを初めて知った的な話になってるんだよ。こんな矛盾を描くには、ストーリーの根本の練りこみがあまいし、設定に無理がある。
なんかシーズン2で設定にゆがみが生じていて、補正しきれていない印象。
あとムカついたのが、シーズン2の盾以外の勇者たちの扱い。これはいくらなんでもひどすぎやしないか?まともなセリフがほとんどなく、中盤はあんな扱いされて、終盤に活躍があったことを聞かされた程度で映像が一切なし。盾の勇者との格差はより一層大きく開いたと思われる。なんか扱いが雑すぎるよ。
原作のほうではアニメのシーズン1で扱ったエピソード以降にこれと同等以上の盛り上がるエピソードはあるのか?正直、シーズン2でかなり心が離れてしまったよ。