刑事ジョン・ルーサー:フォールン・サン | ヲタクの生きる道

刑事ジョン・ルーサー:フォールン・サン

NETFLIXサイト

 

【オススメ対象】

・イドリス・エルバのファン

・刑事ものが好き

・ひねりの効いた映画が見たい

 

この評価を読む前に
映画の嗜好について
を一読してください。

レンタルは劇場での上映時期とはズレてます。

 

ジャンル・・・サスペンス

 1)オススメ・・・8
 2)ツボ・・・7
 3)脚本・・・7
 4)映像美・・・8
 5)特殊効果・・・8
 6)俳優・・・8
 7)監督・・・8
 8)音楽・・・7

 9)独自性・・・8
10)キャラ・・・7
合計・・・76点

 

【概要】

上映時間:130分

NETFLIXにて鑑賞。

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NETFLIXオリジナル映画

2023年2月配信のイギリス映画。

監督:ジェイミー・ペイン

出演:イドリス・エルバ、シンシア・エリヴォ、アンディ・サーキス 他

 

【ストーリー紹介】NETFLIXサイトより引用

刑務所に収監されていたロンドン警視庁の名刑事ジョン・ルーサーが脱獄。自らの心をさいなむ未解決の殺人事件に決着をつけるため、猟奇的な連続殺人犯を追い始める。

 

【トレーラー】

 

【総評】ネタバレなし

下記の項目でまとめてみた。

1)見る前に

2)刑事ジョン・ルーサー

3)面白いんだけど

4)結局わからなかったこと ※ネタバレあり

 

 

1)見る前に

海外ドラマシリーズの映画版。例えるなら刑事ドラマの映画化という意味で相棒の劇場版といったところか(バディものではない)。ドラマシリーズは全く見たことがなく、「刑事ジョン・ルーサー」とはいったいどういう人物なのかって情報も知らないまま鑑賞。

 

よって刑事ジョン・ルーサーになんの思い入れもなく、自分的にはイドリス・エルバが主演してるからってだけで見た人なんで、自分と同じようなスタンスならば、このレビュー記事は参考になるのではないかと。

 

ちなみに刑事ジョンの捜査シーンがメインで、イドリス・エルバだからとアクションを期待すると大いにすかされることになる。

 

2)刑事ジョン・ルーサー

ストーリーはスリリングでテンポもよく非常に面白かった。ただ気になったのが、主役の刑事ジョン・ルーサー。キャラクターが今一つパッとしないというか魅力を感じなかった。犯人を捕まえるためならどんなことでもするとか、犯人を捕まえる執念が半端ないとか、とんでもない人脈を持ってるとか、分析能力に長けているとか、直感がすごいとか、観察眼に優れているとか、そういう突き抜けたものを感じさせてくれるわけではなく、そこそこ持っているって程度で、キャラとしての強い武器にまでなってないので、今一つすっきりというかスカッとしない。

 

3)面白いんだけど

全体的には面白かったと思う。刑事ジョン・ルーサーと犯人グループとの駆け引きはスリリングで、状況もいろいろと様変わりし、伏線の積み重ねもあり、あきさせずに最後まで走り切った。でもなんかひっかかる。

 

下記の項目で書いた部分が大きいことではあるが、突き抜けないキャラ設定と、各キャラの動機付けが明快でないのが理由かな。やっぱり動機付けとそこからくる衝動が自分には重要だと再認識。

 

そういうところをぜんぜん気にしない人はとても面白いのではないかと。私的にはオススメしない。

 

 

 

 

 

 

 

 

4)結局わからなかったこと ※ネタバレあり

以下の2点が結局わからなかったというか納得のいく答えがなかった。

■なぜ今なのか

主犯のセリフから、この壮大な犯罪はじっくり時間をかけて準備したうえでの犯行であり、ずっと待っててやっと遂行できたんだっていう喜びの発言が見られたんだが、ではなぜこのタイミングでの犯行なのかってのが今一つはっきりしなかった。なぜ去年でも来年でもなく今なのか。犯行に必要なピースが揃った的なセリフもなかったし、では何を待っていたのか。主犯の奥さんがからんだタイミングのようだが、すっきりとした明快な答えがない。

 

自分が気づかなかっただけなのか。気づいた人がいたなら教えてください。

 

■刑事ジョン・ルーサーへの固執

主犯が刑事ジョン・ルーサーの法に触れる行為を明るみにして刑務所送りにしたのは納得できる。犯行の邪魔だから。それはいい。ならばなぜ刑務所にいるジョンを挑発するような行為をしたのか。これがなければ、ジョンに邪魔されることはなかった。ジョンに恨みがあったというエピソードはなかった。刑務所送りにしたんだから彼はもうこの件に関われない状態だった。なのに中途半端な挑発行為をしたせいで彼の怒り?を買い、脱獄してでも犯人を捕まえてやるっていうスイッチを押してしまった。物語としては面白いエピソードではあるが、理由付けがないので、いまひとつ物語に乗れなかった。それにこの挑発行為への怒り?のみで脱獄してまでなんとしてでも捕まえてやるという行為の原因には弱い気がする。脱獄はいいが、刑事でもない逮捕権もないジョンがあれほどの執念をもって追い続けるには、個人的な怨恨も必要な要素ではなかったかと。