ゴジラvsコング | ヲタクの生きる道

ゴジラvsコング

公式サイト

NETFLIXサイト

 

【オススメ対象】

・タイトルで期待しないで見よう

・映像力はある

・器の大きい方

・吹替版ではなく字幕で見よう

 

この評価を読む前に
映画の嗜好について
を一読してください。

レンタルは劇場での上映時期とはズレてます。

 

ジャンル・・・SF

 1)オススメ・・・7
 2)ツボ・・・4
 3)脚本・・・3
 4)映像美・・・9
 5)特殊効果・・・9
 6)俳優・・・6
 7)監督・・・5
 8)音楽・・・7

 9)独自性・・・8
10)キャラ・・・8
合計・・・66点

 

【概要】

上映時間:113分

NETFLIXにて鑑賞。

公式サイト

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2021年公開のアメリカ映画。

モンスターヴァース4作目。

監督:アダム・ウィンガード

脚本:エリック・ピアソン、マックス・ボレンスタイン

出演:アレクサンダー・スカルスガルド、レベッカ・ホール、

 テリー・ロッシオ、マイケル・ドハティ、ザック・シールズ 他

 

【ストーリー紹介】公式サイトより引用

モンスターの戦いによって壊滅的な被害を受けた地球。
人類が各地の再建を計る中、特務機関モナークは未知の土地で危険な任務に挑み、巨大怪獣の故郷<ルーツ>の手がかりを掴もうとする。そんな中、ゴジラが深海の暗闇からその姿を現し、フロリダにあるハイテク企業エイペックス社を襲撃、世界を再び危機へと陥れていく。ゴジラ怒りの原因は何なのか。
エイペックス社CEOのウォルター・シモンズ(デミアン・ビチル)はゴジラの脅威を訴える。モナークとエイペックスは対抗措置として、ネイサン・リンド博士(アレキサンダー・スカルスガルド)やアイリーン博士(レベッカ・ホール)のチームを中心に、コングを髑髏島<スカルアイランド>から連れ出し、怪獣のルーツとなる場所を探ろうとする。
人類の生き残りをかけた争いは、ゴジラ対コングという最強対決を引き起こし、人々は史上最大の激突を目にすることとなる。
故郷を求めるコングと唯一心を通わせる少女ジア。一方、ゴジラを信じ、その真意を探ろうとするマディソン(ミリー・ボビー・ブラウン)と級友のジョシュ(ジュリアン・デニソン)、そしてエイペックスの陰謀説を唱えるバーニー(ブライアン・タイリー・ヘンリー)は行動を共にゴジラを追う。
人類になす術はないのか―― 。
エイペックスの研究員で故芹沢猪四郎博士の息子である芹沢蓮(小栗旬)の秘めた想いや目的とは?
怪獣を取り巻く人間たちの思惑が錯綜する。ゴジラとコング、彼らは人類の味方か、人類の脅威か。自然界最強の力の衝突する、地球の存亡を委ねた壮大な戦いが始まった。 彼らはなぜ戦うのか―。果たして、この頂上決戦の勝者は――

 

【トレーラー】

 

 

【総評】ネタバレあり

このレビュー記事は、今作に対して否定的な内容です。

この映画が好きな人には不快な内容になるので、

読まないでください。

 

 

 

一行でこの映画を表現するなら、

余計な設定過多で需要と供給の不一致。

夢の対決で何を余計なことしてくれてんだよってかんじの映画。

どちらも好きなんで、とても怒ってる。

 

ネタバレありの内容で

下記の項目でまとめてみた。

1)需要と供給の不一致

2)ひどい声優

3)映像力はある

4)設定過多とツッコミどころ

 

 

1)需要と供給の不一致

「ゴジラvsコング」のタイトルで何を望むだろう。

今まで実現しなかった超強力なビッグネーム同士の巨大生物の夢の対決。がっつり対決するところが見たいと思うのが自然じゃないか?

地球上の最強生物という玉座を賭けた対決。

しかし今作はその需要に対し、供給された形が違ってた。

■ゴジラのスタンス、キングコングのスタンスを複雑化した

■シンプルに対決シーンが少ない

■最後がこの二大対決ではなく

 別の強敵メカゴジラvsゴジラ&コングの共闘

 

特に最後の共闘で、ゴジラとコングより格上の存在を登場させ、人類が生み出した強敵メカゴジラが二巨頭で組まないと倒せない強度設定にしてしまったことで、二大巨頭の玉座を賭けた戦い自体を格落ちさせてしまったのが罪深い。こんなことしてしまったらもう神格化してた存在価値がかすんでしまう。せめてこの戦いを描きたいなら、次回作でやってくれよ。絶対に初対決の場にこのメカゴジラを持ってくるべきではなかった。

 

この需要と供給の不一致には怒りすら感じる。映像力は高かっただけに、脚本がゴジラとコングへのリスペクトが足りなさすぎて、違和感しかない。夢の対決になんてことしてくれたんだよ。

 

 

 

 

 

 

2)ひどい声優

吹替版はただでさえゲンナリする映画に拍車をかけている。こういう大作映画に普段まったく声優の仕事をしていない俳優やタレントや芸人を起用し、名前だけで宣伝効果を期待するやりかたって、もういい加減やめてくれ。せめてもう少し声優の演技の修練を重ねてからやってくれよ。特にマイア・シモンズ役の田中みな実とマーク・ラッセル役の田中圭。ちょっとしかセリフがないにも関わらず、セリフを棒読みしすぎてその場面がしらけるんだよ。これはひどいぞ、いくらなんでも。色々と吹替版のひどい作品を見てきたが、これはダントツでひどい。

 

一応付け加えると、この二人以外は、素晴らしい演技をしているので。

 

3)映像力はある

ゴジラvsコングということで、巨大な生物同士の対決ということで、映像の力はかなりある。巨大なものを巨大だと当たり前なんだけど感じさせてくれる。

しかしコングが今作では全然強く見えなくなってしまったのは残念だった。あとラストのメカゴジラvsゴジラ&コングで、見やすさを重視したせいか、肝心の巨大なものを巨大に感じさせるのが置き去りにされていて、迫力がなくなってしまっているのも残念だった。最後の対決が一番映像力がなくなるってどうなの。

 

 

 

 

 

 

4)設定過多とツッコミどころ

今作は非常に多くの設定を加味されすぎて、もうなに味だったのかわからなくなってしまっている。それにあきらかにいらない要素も多く、どういう事情でこんなことになってしまったのか。次回作への伏線としたいなら、他でやってほしかった。初対決の夢の組み合わせには絶対にいらない。

 

私的に気になった設定なりツッコミどころを連記してみる。

 

■メカゴジラ

なぜこの二巨頭対決に第三者のメカゴジラを足したのか。

ストーリーの中心が二大巨頭対決ではなく、メカゴジラの起動をメインにストーリー構築しているのが非常に不満。メカゴジラをメインの敵にしたことで、ゴジラとコングが弱く見えるという罪深い悪行。

■いらない旧レギュラー陣

メカゴジラを正体不明のなにかとして探るという無理矢理見せ場を作った感が半端ない旧レギュラー陣。はっきりいって旧レギュラーたちは今作に全くいらないし、ちょいちょい彼らの見せ場が差し込まれることで、テンポを悪くしてる。なにより彼らの登場するシーンがつまらなすぎてがっかりする。こんな差し込み方をするくらいなら登場させない方がよかった。

■コングの故郷設定

なぜこんな設定を盛り込んだのか。それにコングが故郷に帰ったら、もう地上に戻る理由がない。さらにこの設定を盛り込んだせいで、ゴジラvsコングの戦いがストーリー的にぼやけてしまって、何を描きたい映画なのかわからなくなっている。この設定にゴジラがいらない。コングを故郷へ帰らせる題材の単独映画ならよかったんだが、ゴジラvsコングの題材ではいらない。絶対にいらない。

■小栗旬の扱い

こんなクソみたいな役で日本の宝と思ってる俳優の小栗旬を使うな。この役どころも全くいらない設定。しかもあんな簡単にオーバーフローして終わりってふざけんな。特に見せ場もないし、こんな雑な扱いするなよ。ここが一番マジでむかついた。

■最終舞台が中国

中国の観客動員を狙ったのがあからさまな最終舞台を中国にした設定の理由付けが全く足りない。やるならもっともらしい理由付けをちゃんとしてくれ。どこでもよかったんだけど、たまたま中国っていうのはダメだって。中国でしか取れないレアメタルとかなんでもいいじゃん。そういう詰めが全体的に甘いんだよ、この作品。

■最終武器の設定

結局コングのあの最終武器で発動したあれはなんなの?誰が作ったの?コングたちの文明があったとしたいなら、それなりの伏線を張ってくれ。唐突すぎて疑問符だらけでなにひとつ回答がなくて、こんな中途半端なことをするな。

■ゴジラの口からレーザー設定

ゴジラの口からのレーザー?で地球の中心近くの空洞まで穴あけできるって、これが可能なら地球上のどこにいてもこのレーザー?で攻撃可能ってことじゃないの?わざわざ出向く必要ないじゃん。そもそもゴジラがわざわざ中国に出向いてから地下へ攻撃するってなんで?

■時間と距離の設定

時間と距離の設定がおかしい。地球の半径って約6000km強あるんだけど、時速60km/hで移動すると100時間かかる。コングが地上まで這い上がったとき、1時間もかかってないよね。単純計算だけど、仮に音速で移動できたとしても5時間近くかかる。もうめちゃくちゃだわ。人間の乗り物もとても音速以上の速度で移動してたとは思えないんだが。空洞までの位置が地上から数百kmってこと?だとするなら途中の地層にかなり硬い岩盤層がないとダメだが、その硬い層を掘り進んだってこと?もう地中世界の設定が杜撰すぎて、なぜこの二大巨頭対決でこんなゴミみたいな設定を盛り込んだのか理解できない。ていうかもうこの設定に関しては怒りしかない。はっきりいってこの地中世界の設定はまるごと別の映画でやってくれよ。こんなのまで盛り込んでるからわけのわからん映画になるんだろう。

 

全くこれだけではなんだが、特に必要ない、少なくともゴジラvsコングの初対決では絶対にいらない設定を連記してみた。ほんとに今作の脚本や設定を考えた人たちは、この夢の対決になんてことをしてくれたんだよ。特にキングコングはもっと強いでしょ。あー腹が立つ。