キングスマン:ファースト・エージェント | ヲタクの生きる道

キングスマン:ファースト・エージェント

公式サイト

ディズニープラス公式サイト

 

【オススメ対象】

・キングスマンシリーズは全部見る

・スパイ映画大好き

・キングスマンを深掘りしてほしい

 

この評価を読む前に
映画の嗜好について
を一読してください。

レンタルは劇場での上映時期とはズレてます。

 

ジャンル・・・アクション

 1)オススメ・・・7
 2)ツボ・・・6
 3)脚本・・・8
 4)映像美・・・7
 5)特殊効果・・・7
 6)俳優・・・8
 7)監督・・・7
 8)音楽・・・7

 9)独自性・・・8
10)キャラ・・・7
合計・・・72点

 

【概要】

上映時間:131分

公式サイト

ディズニープラス公式サイト

ディスニープラスにて鑑賞。

2022.02.09よりディズニープラスで追加料金なしで視聴可能。

2021年イギリス・アメリカ映画

原作:マーク・ミラー

監督:マシュー・ヴォーン

脚本:カール・ガイダシェク

出演:レイフ・ファインズ、ジェマ・アータートン、リス・エヴァンス 他

 

【トレーラー】

 

【概要紹介】ディズニープラス公式サイトより引用

興奮と感動…エンターテインメントの“すべて”が詰まったマシュー・ヴォーンの最高傑作が誕生!
舞台は1914年―世界を陥れるため、世界大戦を勃発させた闇の狂団の目論見を阻止するべく立ち上がったのは、英国貴族のオックスフォード公と息子のコンラッド。2人は人類を脅かす第1次世界大戦が起こったヨーロッパで、”世界大戦を止める“というシリーズ最大のミッションに挑戦する。彼らの前にはかつて歴史上に実在した<不死身の怪僧>ラスプーチンをはじめ、闇の狂団が世界中に送り込んだ刺客たちが次々と現れ、世界を股に掛けた壮絶なバトルが勃発。

 

【総評】ネタバレなし

最初に。

この記事は今作に対して非常に否定的な内容です。

この映画が好きな人は読まない方がよろしいかと。

 

 

 

 

 

痛快スパイアクションのキングスマンシリーズ最新作は、前2作の主役エグジー(タロン・エガートン)&準主役ハリー(コリン・ファース)の二人が登場する前の、第一次世界大戦頃の時代背景で繰り広げるキングスマン誕生秘話のを描いた映画。

 

まぁたぶんこのシリーズが好きな人は大抵の人が思ったことなんだろうけど、あえて言わせてもらうと、なんで前2作のエグジーとハリーが登場しない映画を作ったの?

「キングスマン」というメジャータイトルにまで押し上げたシリーズの最新作で、全く知らないおじさんキャラを主人公に据えて、古い時代なので今まで培った面白い最新ガジェットも登場しないし、なにゆえ最新作でこのエピソードを描いたのか。ていうか興行的にも決して成功とは言い難い成績だったようで。

 

はっきりいってしまうと、これは配信系のドラマ枠で描くべき作品ではないかと。キングスマンのシリーズファンが望んでいるのはこれではないと思う。少なくともファンである自分はこういうのは望んでなかった。描いてほしかったのは、主役・準主役の新しい敵との戦いであったり、前作で登場したステイツマンたちが活躍する映画ではないか。なぜせっかく盛り上がってきたシリーズをトーンダウンさせてしまうような映画をこのタイミングで放り込んできたのか。今作が後々の盛大な伏線として生きるなら、尚のこと配信系(ディズニープラス)の目玉としてやれば更なる新規会員の獲得につながったのではないか。戦略的に疑問だらけだわ。

 

この映画そのものも、かなりの中だるみ感がえぐい。中盤の眠気が半端ない。劇場で見てたら絶対寝てたと思う。自宅鑑賞だったので、眠い時には一時停止して、なんとかしのぐことができたが、中盤のテンポの悪さはひどい。やりたいことはわかるし、発足に至る大事なエピソードだと思うが、ちょっと丁寧にやりすぎ。キングスマンはこれまでテンポの快適さが魅力のひとつだと思ってたが、今作はその魅力がまったくなくなってしまっている。中盤のだるいエピソードが差し込まれたことにより、今作の全体の流れがうまくつながっていない。一番やりたいエピソードは中盤のだるい部分だと思うが、映画として面白い部分は序盤と終盤に位置していて、一つの映画の盛り上がりのバロメーターとして中盤が大きな谷になっている。

 

今作の魅力を引っ張り上げるならば、誰しもが知る歴史上の有名人ががっつりとストーリー展開にからんでいるところではないか。序盤でわかるので名前を出すと、ラスプーチンががっつりと登場して、主人公たちとラスプーチンの戦いは前半のハイライトで、私的にはこの戦闘シーンが今作のピークだった。終盤にもラスボスとの戦いはあるけど、断然ラスプーチン戦だわ。

 

映像的にも前2作の域にはまったく届いていない。映像のクオリティやカメラアングルの派手さなど、キングスマンならではの独特の魅力が今作ではかなり見劣りしてしまっている。第一次世界大戦を時代背景に持ってくるなら、ド迫力シーン満載の戦争映画は多々あるんだから、そういうド迫力シーンを織り交ぜて映像的な迫力のあるシーンを見せてほしかった。

 

最後の最後で、超有名な歴史上の人物を登場させたあたりで、まさかこのキングスマン発足してからあまり時間が経過してない時期の映画をまたやろうとしていないか? いやー自分は遠慮したい。配信系のオリジナルドラマなら喜んで見るけど、映画単品では劇場鑑賞はまずしない。

 

素直にステイツマンの活躍を描いてほしい。

世界中のキングスマン系のエージェントをひとつひとつ描いていって、それらが一堂に集い巨悪と戦うかんじの、キングスマンバージョンのアベンジャーズ的な映画が見たいよ。新しい魅力的なガジェットが見たいよ。過去は配信系ドラマでじっくりやってほしい。もういい。