ジャドヴィル包囲戦 ー6日間の戦いー | ヲタクの生きる道

ジャドヴィル包囲戦 ー6日間の戦いー

NETFLIX公式サイト

 

【オススメ対象】

・実話を描いた映画が見たい

・戦争映画が好き

・戦略的なかけひきを見たい

 

この評価を読む前に
映画の嗜好について
を一読してください。

レンタルは劇場での上映時期とはズレてます。

 

ジャンル・・・ヒューマン

 1)オススメ・・・7
 2)ツボ・・・7
 3)脚本・・・7
 4)映像美・・・7
 5)特殊効果・・・7
 6)俳優・・・8
 7)監督・・・7
 8)音楽・・・6

 9)独自性・・・6
10)キャラ・・・6
合計・・・76点

 

【概要】

上映時間:108分

NETFLIX公式サイト

NETFLIXオリジナル映画

NETFLIXにて鑑賞。

2016年アイルランド映画

原作:デクラ・ンパワー

監督:リッチー・スマイス

出演:ジェイミー・ドーナン 他

 

【ストーリー紹介】NETFLIX公式サイトより引用

アフリカ大陸、コンゴ。圧倒的な数に包囲されても、国連平和維持軍アイルランド部隊の兵士たちは、戦い抜くことを選んだ。歴史に埋もれた実話を映画化。

 

【総評】ネタバレなし

実話に基づいた戦争映画。

 

映画の出だしで一応、この映画で描いている戦いの背景の説明があるが、正直いまひとつわからない部分も多い。自分はぼやーっと見ていたが、もっとちゃんと知りたいという人は、事前に『コンゴ動乱』を読むとわかりやすいが、この記事が非常に大量の内容なので、この内の『国連軍の攻勢とカタンガ国の消滅』に、今回描いている『ジャドヴィル包囲戦』についての記事があるので、興味ある方は読んでください。

 

実戦経験のないアイルランド兵150人が国際平和維持軍としてコンゴを訪れたが、非常に不安定な政治情勢のなか、想定外の事件が起きたことから、20倍の兵力を持つ傭兵部隊を中心に編成された軍勢に包囲され、激しい攻撃をされるが、少ない兵力ながら、知力を尽くし、彼らを迎え撃つ。さらに彼らにとって悪いのは、複雑な政治状況や地理的な不利から増援部隊が来られず、補給もなく、まさにギリギリの戦闘が続いていく。果たして彼らは全滅するのか、生き残るのか。

 

エンターテイメントとしてみると、戦争ものとしての迫力はあり、敵との駆け引きと戦略はとても面白かった。

 

最下記にネタバレ記事。

 

 

 

 

 

 

 

ここからはネタバレ全開で

 

 

ここからはこの映画というより、この話自体を疑問視している記事なので、この映画が好きな人は見ないように。

 

実話に基づいているということだが、150人はひとりも死なずに母国に戻ることができた。しかしその複雑な政治状況と国際平和維持軍が発足したばかりで、彼らの活躍を発表することがまずい状況となり、ずっと彼らの活躍が世に知られることがなかった。

 

ただちょっと気になったのは、約3000人の武装した兵士に包囲され、実戦経験のない150人のアイルランド兵が、ひとりの死者を出すことなく、なんどもなんども包囲戦を退け、銃弾の補給もない状況で6日間戦い、最後に降伏して、しばらく敵の捕虜となるが、政治的交渉の末、母国に帰ることができた、という美談があまりにできすぎていて、ちょっと無理がないか?って思ってしまった。

 

映画では、敵兵はやたら撃たれて死んでるが、アイルランド兵にはほとんど銃弾が当たらない。結局、この6日間の攻防でアイルランド兵に銃弾で死亡した兵士がひとりも出なかった。しかも敵は戦闘機まで駆使して殲滅しようとしていたにも関わらず、ひとりの兵士も死んでいない。さらに言えば重傷者も出ていない。そんなことあり得るのか? よほど敵が無能な兵士たちだったってことになる。

 

敵側から見れば、たくさんの兵士たちを送り込んでも、こちら側の兵士しか死なない状況で、かなりあせるだろうし、恨みも強まるだろう。簡単に降伏を受け入れるだろうか。受け入れたとしても、捕虜収容所で、何人も殺されても仕方ない状況で、ひとりも死んでないのもありえるんだろうか。

 

いろいろと疑問だらけだった。相当に美化している気がしてならないのだが、実話という部分にひっかかってはいるが、映画自体は悪くないので。