珍しく朝から晴れ
近所で1番好きなモンパルナスのモノプリでうろうろしてたら、「さとうはどこかしら、全部ぐるっと回ったのに無いわ!」と、明らかに私に向かって独り言を言うおばあちゃんマダムに遭遇。「あ!私もさとう探してたんだったです!」と思い出し だいたい日本だと製菓コーナーにあるからそっち行ったら発見。ちょいちょい街中で迷ってる人助ける日常たが、毎回前職の魂が思い出されて燃える。
おばあちゃんの目当ての高級砂糖は1番上に置いてあり、身体をプルプルさせながら取ろうとしているが、私の方がチビでこれは助けられなかった。周りにも誰にもいないから、応援に回ったら、取れた。
ずっと買おうと思ってて忘れてた砂糖が、偶然の彼女のおかげで思い出した。私は1番安いやつを買ったけども。
服売り場の真ん中に置いてあるピアノで、男性が千と千尋を弾いていた。 いい感じ。
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今日は予約マックスで何が大変て、大人数テーブルが無くてほとんど2人の来店。途中メニューカードが全部出払うほどで、めちゃきつかった。しかしノーミスで乗り超えた。そしてやはり今日気付いた。こういう日はちょいちょい厨房が、私のオーダーを忘れていることを。つまり、テーブルのメインを回してと伝えて、とりあえずシェフも返事はしたものの、厨房も忙しすぎて漏れがある。
今日2回あったけど、どちらも私は確実につたえていたので、やはり以前にこういうことがあった時も、どさくさに紛れて私のせいになってた気がする。と、別にそれはいいんだけど、今は自分でそれを修正カバーできるほどの余裕があるので、おかしいと思ったら確認したり で、なんとか平和を保った。
寒くなってお客さんはよく食べるし、季節のきのこのクリームスープや手長えびのビスクも売れる。
昨日から戻ってきたらノルマンディーのホタテは今日も大人気。ニナ曰く、ホタテは一度しか苦情が出たことがない、みんな大好き。その一度というのは、量が少ないのに高いとか、付け合わせサラダがしょっぱかったとか そんなもんだったと思うが。他の肉類は焼き加減がどうだの とか 言われたりするんだけど。とにかくホタテは優秀なのです。
途中、やばかったのが、これまた別に誰のせいでもないんだけど、2回転目のお客さんがあっちもこっちも二人組で同時に来店して、ただでさえこの状況はカオスなのに、隣同士のテーブルで、私は早く着いた左側の注文を取りに行こうと思ったら、後から来た右側のテーブルが私を呼んだので、先手必勝で仕方なく後からチームの注文を取った。(そもそも手を挙げて呼んでくるあたりが急かされてなんか嫌、と思ったら フランス人じゃなかった)
この瞬間に残り少なかったラビオリが無くなってしまい、ラビオリ2つと言われて、1つしか無いんです、と謝った後に、じゃあ1つで、と言われてオッケーした。この直後、ついでに左隣のテーブルの注文を取ったら、同じくラビオリと言うので、またごめんなさいをしたら、彼らはラス1のアサリ貝を頼んだ。この2テーブルの注文を持っていったら、なんともうラビオリも無いって言うじゃんか、最悪。んで、また右テーブル戻って、ごめんなさいして、アサリ貝って言うから、それも数秒前に左隣がそれを注文したから私は先に着いていた彼らを優先。ありません!ごめんなさいと答えたけど、この全ての会話を両隣同時のテーブルが聞いてるのはめちゃ気まずい。よりによって隣同士のメニューの取り合いになっちゃうじゃんか。
ま、最終的にお客さんは誰も怒ってなくて、気にしてたのは私だけだったんだけど、この状況は過去に無いものだったわ。
この間にも他にも数組到着してるテーブルがいたから、昔なら相当パニックで更にそこからガタガタと崩れてコミニケーションエラーや私のミスが出そうな状況だったが、なんとかうまくいくよう対処して、最終的に乗り換えた。
やっぱりニナも他のテーブルで在庫なしのものを注文されたりで、こういうことはお客さんに先に言わないとかわいそうだ。あると思っていたものを無いと言われたら誰だってがっかりする。
すごい日だったけど、不満な顔をしてる人はいなくて良かったし、ほぼフルコースで頼んでくれてたし、ま、フランス人が少なかったからワインが売れなかったけど。
誰よりもお世話になってるニナに一つだけお願いしたいことがあるのだが、超スーパーカオスな時間帯に常連さんと話し込むのだけは勘弁してほしい!常連さんもフランス人だから、日本人みたいに『忙しい時間帯なのに話しかけてごめんなさい』なんてことは思うわけはなく、いい意味でもあり悪い意味でも、空気なんて読むわけはなく、思いっきり動線を塞いで何十分も話すから、こちらも通れない。この数分が命のとりで、大事なのに と思いつつ、ニナに頼りっぱなしにならずに、ならばそれを自分がカバーするだけのスキルが欲しい。テーブル回しは得意だ。私は穴を見つけてそこをカバーする役になりたい。バレーで言うリベロ?的な?
誰だかわからないけど、サービス料理共に5つ星のコメントがまたついてて報われた。
一生懸命やればわかってくれる。
終わった後すごい疲れ方だった。日本の仕事で連休激混みの日に欠勤がたくさん出た上に残業して12時間働いた日みたいだったわ。
今日ほどこちらのカップル社会を呪った日は無い。なぜみんな2名で来店するんだ!3、4名で来店してくれればその分一気に済むからラクなのに。同じ予約数でも前日は8人グループとかいたから全然ラクだった。
こんな中でも通りすがりのアメリカ人がめちゃ優しく喜んでくれて私に手渡しで20ドルという多額チップをくれた!これ、どうするのかわからないけど、気持ちが嬉しい。
最近、こんな中でもシェフは私に冗談を言う回数が増えた。昔みたいだ。ほんとに頭の回転が早い人だな と思うし、忙しいからこそクスっと笑える空気がすごく好きだ。だからそれに即答で自分も面白いことを言うようにするが、まずは即座に冗談が冗談とわかることが嬉しい。