突然の旅立ち | かんながら

かんながら

旅の記録です

 
 

 
「うちに遊びにおいで」
4年越しくらいに、お友達夫婦の家に初めてお招きいただいて、訪ねた。
最初に出会ったときに言われて、なかなか機会がなかった。
先日再会したとき、「近いうちに」と言ってくれていた。
 
 
ヨギの治療師さんからもらったお酒を手土産に楽しく飲んでいたら、その途中伊勢平氏おじさんが
「今から会える?」
と電話してきた。
 
「?!」
 
「彼氏でしょ、行ってあげなさい」と、伊勢平氏おじさんより年長の落ち着いたご主人。
 
(違うけど)、と思いながらも
 
「今からいくから1時間まってて」
「無理。じゃあまたね(ガチャン)。」
 
 
すぐに折り返したが、おじさんの気持ちは変わらずだった。
 

 

ご主人はおじさんとわたしとのやりとりの様子にびっくりしていたが、

 
川面凡児(かわづらぼんじ)の話、内在神の話など、楽しく話してそのまま眠っちゃってお泊り。
 
 
ご主人は、商社に勤め、関連の会社の社長職も経験されて、退職後は大学に編入して7年間仏教を学んだすごい人。
 
 
翌朝、奥さんと氏神様にお詣りして、石笛を吹いたりお水を汲んだり、
帰りご近所さんのスピ友とばったり会って朝の8時にお家に上がり込んでおしゃべりして。
 
 
そこにご主人から「気分がすぐれないからすぐ帰ってきて」と奥さんに電話があった。
わたしは、先程あったばかりのご近所さんに引き止められて、彼女の家でお茶をしながら待っていた。
 
「すぐきて!!」電話が来て、駆けつけた。
 
救急車が来るまでの時間は、とても長かった。
彼女にとってはもっと長い時間だったはず。
わたしも、同じ体験を、去年の春にした。
 
 
ご夫婦2人だけの、穏やかな時間を持ったあと、ご主人は息を引き取られた。
 
 
ちゃんとわたしとの約束を最後の晩に果たして、すべてやりきって旅立たれた。
 
 
 
ひとは、やっぱり病気で死ぬんじゃなくて、寿命で死ぬんだな、そう思った。
 
惜しまれているけど、ご本人はやり残したことなどなく、
全てをやりきって、最後にわたしとの約束もちゃんと叶えて、
 
 
 
完璧なあり方だった。
 
 
奥さんがひとりにならないように、ご近所の仲良しと、しろくまさんを送ったばかりのわたしを付き添いにおいて。
 
 
 
いただいた川面凡児翁の縁はまだ先へと繋がってて、なにわの審神者(さにわ)もまた次のものを受け取り、私もそうで、ヨギの治療師にもそうみたいだ。
 
 
 
身体を離れ、また意識に直接働きかけてくれる味方をえた。
ありがとう。