コロナのおかげ 〜日本のおぢばで起きていること | かんながら

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旅の記録です

 

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光回線って、引越し先と引越し元で、工事手続きが違うって知っておられるだろうか。

わたしもガスの工事などでたしかにそんなことは聞いたことがある。
でも、今まで、NTTも電気もガスも水道も止める方の契約と開ける方の契約、どちらも日にちを確認してもらった。

もちろん今回も、とくに光回線に関しては「空白ができないように」ということは何度も念をおして日付を決めた


しかし!大手キャリアの光回線で、まさかの移転工事日の変更時に移転元の工事日を変更しないというミスをやられてしまい、いきなり電話が止まったのである。

はい、わたくし、ネットで受注する電話の仕事しておりまして。

 

着信中の表示が仕事の画面に出てて青ざめた。

 

電話がなってない!!

信号音がない!!!

 

 

そして慌てて故障係に電話。

「モデムの電源を確認してください〜」のマニュアル対応。

 

こちらは一刻を争う緊急事態なんです!!

 

「いえ、それはもう全部試しました。気になっているのは移転を予定しておりまして、その手違いなのですが、確認していただけますか」

 

「なんらかの手違いで、すでに移転されたことになっておりまして、そちらの手違いかと思います。こちらではわかりかねますが、故障ではございませんのでこちらでは対応できかねます」と。
そして、移転手続きの係につながれた。

 


お客様が、移転先のみの工事の変更を申し込まれました」と。

「??」

な訳ないでしょ!

 

ネットの仕事してるから空白を作らないでって頼んでての工事日の変更だったのに。

 

 
「のみの、なんて聞いていないし、言ってませんよ?万一、そうだとしても、移転前の工事の日にちの変更はないかを確認するのが常識だと思いますが、わたしの落ち度だとおっしゃるのでしょうか?」
 
というと、担当者が「脚色したこと」を認めて謝ってはくれた。
 
が、
あきらかに自分たちの非は認めず、巧みにこちらのミスにすり替えようとする意図がみてとれる。

 

わたしは早く電話とネットを約束通り復帰させてほしいのだけど?

 


結局、コールセンターの担当者はマニュアル通りの回答のみ。
彼のせいではないのはわかる。彼は単なる外注先のスタッフでなんの権限も持ち合わせていないのだから。

 

わたしのことがおさめられなければ、査定が下がったり、クビになるやもしれぬ。

 

 

しかたないので、契約しているキャリアのお客様相談室に電話。
ここも外注先のしか思えないようなマニュアル通りの回答。
しかもナビダイヤルで。
電話回線が(そちらミスで)止められてて、一般電話からなら1分10円の通話料が、カケホーダイ契約してるのに20秒ごとに10円かかる。しかも、迷惑をかけられている通信会社に料金を支払うというブラックジョーク。
すぐに折り返しくらいする気遣いが欲しかった。

経済的な損失のクレームをするのに、さらなる経済的損失を被ったではないか。

 

 

 

結局「(丸投げの)コールセンターから折り返します」と言われ、先ほどのスタッフの上司と名乗る人からのマニュアル通りの回答がきて、回線の復旧も、工事のキャンセルもできず、使用できない期間もどうにもならない、そして解約したら違約金は普通にかかると言ってきた。

 

 

明らかにそちらのミスであるのに、技術的にはできることを当たり前に「できない」と言い(上司か営業に言われた通り答えたのだ)、わたしの損失に対して「心情」は理解できると言ってきた。

 

わたしが解決してほしいのは「心情」ではなく、

そちらのミスによって多大な迷惑を被っている「状況」なのだ。

 

この深刻な損失を被っている事態を一刻も早く改善してほしいと要望しているのだ。

具体的には電話回線とネット回線を至急復旧させてほしいということなのである。

 

気が済めばいいと言う問題ではないのである。

気分のコントロールはわたしも一応プロだし、友人にはその道のプロがいっぱいいる。通信会社のコールセンターに解決してほしいことは、(通信会社のミスのせいで人為的に起きた)障害の復旧であって、気分をおさめることではないのである。

久しぶりにめまいがするくらい腹がたった。

 

 

 

コールセンターは客の怒りをおさめるのが仕事と思っているのなら、間違いである。

 

そういうケースが多いのかもしれないが、それではまったく問題解決になっていないということを理解してもらいたい。

「問題がなんであるか」を理解していないのだから。

 


わかりますよ、「できない」のはあなたたちに権限がないからだってことくらいは。

そしてあいまいな「できない」を連発してケムにまこうとしていることも。

 

「なにができないのか」といったら「NTTができないといっている」といっていた。

わたしが聞いているのは、「誰が」ではなく「なにが」なのである。

 

 

しかし、電話口のこの人はわたしの契約している大手キャリアの外注先である。

わたしがこのすぐ目の前にそびえ立つタワーの受付に怒鳴り込みにでもいったら、当然そこから、この方が所属する会社がクレームされることであろう。契約が切られたりしたら、大変であろう。しかもこの方にはなんの権限もないのだ。

 

つまり、電話口のこの人はなんの問題解決のスキルも権限もなく、たんに「謝ること」を外注された存在なのだ。

 


でも私はトラブルが起きたときに「謝る」という解決方法しか持ち合わせていない通信会社に、私の仕事の生命線である電話とネットを依頼しているわけではないのである。

 

大手通信会社なら緊急時に常識的な対応をしてくれると信じて(つまり、それは幻想であったのだが)契約してきたわけなのだ。前回もこの大手キャリアとはトラブルがあってうんざりしたが、引っ越しのタイミングで他社に乗り換えていたら、(契約更新時期だったので)無駄な工事費を払わずに済んだのである。

 

たしかに、ケータイの料金見直しのときに、「料金がお得になる」と勧められて変えたのは認める。

 

でも、そんなわずかな節約など軽く吹っ飛ぶくらいの損失をすでに被っている。

 

おりしもこの日は日経平均が2万円を割り込み、市場は大荒れ。

このタイミングでつながるはずの電話がつながらないなどという事態がどれほどのリスクなのか、この通信会社はわかっていなかったのである。

しかも技術的な障害ではなくて、解決可能な事務的なトラブルでである。

 

 

しかも、そのキャリアのお膝元に引っ越すまではなんの問題もなかった。これは卒業試験なのか?

入る時も出るときも、この会社とはトラブルだらけだ。

 

 

本当にいいの、これが日本のクオリティ?

南アフリカで20年前、こういうことは普通にあった。

海外在住の人たちからも、いかにコールセンターに電話するのがストレスかという話はよく聞く。

おそらく構造は同じなのだ。

マニュアル通りのことをして、謝るだけ。

 

問題解決の権限を持たされていないので、どんなに電話口の人に誠意があったとしても、問題は解決できない。

 

 

 

でもね、南アフリカだからって思ってた。

日本は料金は高いけど、ちゃんとしてるって。

 

でももしかしたら南アフリカの方がましだったかも。

だってちゃんと話せば権限を持った人と話せたから。

 

 

でも、今回のケースを体験してはっとした。

もしやこれは、「責任」を外注している?!

 

つまり、わたしがそれに対価を払っているつもりだった「信用」は幻想で、わたしの「信用」に対する「責任」は、丸投げされていたのだ。
 
 

そうしたら、一番安いものを買うか最高のものを買うかになる。

中途半端なものはなんの価値もない。

 

 

 

今、デパートの不振も目の当たりにしているが、デパートもアウトソーシングが進んでいる業界である。

この数年、ノルマがあるから販売員は、インバウンドの客中心の接客にシフトして、常連客より爆買いしてくれる外国人の接客を優先した

 

その間に昔ながらの常連客はデパートで買い物しなくなった。

 

今コロナショックで、デパートは閑散としている。

わたしからしたら、「あたりまえ」と思う。

人がいないのは、コロナのせいではなく、魅力がないからだ。

 

 

賃貸のお部屋を借りるのに、保証会社をつけることになった。

なのに、連帯保証人を自動的に保証会社につけさせられた。

わたしは連帯保証人はいらないと思っていたので衝撃だった。

もしくは、連帯保証人が必要なのであれば、なぜ保証会社に保証料を支払わなければならないのか理解できなかった。

つまり、保証会社はわたしが頼んだ連帯保証人に保証させて、わたしから保証料をとるのである。

 

こうやって保証会社も自分たちのとるべき「責任」を巧みに別のところに押し付けてビジネスしている

コールセンターに丸投げと同じ構図である。

 

 

みんな目先の利益にとらわれて、大事なものを見失っているように思う。

政治の問題だけではない。

官僚が政治家に忖度していて無責任と言われているが、会社員だってそうだし、外注先だってそうだ。

 

企業もそう、個人もそう。

日本全体が無責任である。

 

大事なことをおろそかにしている今の現状がおそろしい。

報酬というのは仕事の対価としていただくものだと思っていたよ。

 

「信用」は幻想だった。

 

まさかわたしの「信用」が丸投げされていたとは。

 

中身のないものにもうお金は払わないよ。

 

そしてそれに気づいた人たちはどんどんそんな会社からは遠ざかっていく。

 

 

この不況はコロナのせい、ってみんな思っているみたいだけど、きっと違う。

コロナのおかげで、破綻一歩手前で、「あぶないよ」って会社の危機があきらかになっただけ。

 

わたしの友人のギャラリーは盛況らしいし、ご近所の人気ラーメン店「風雲児」も、やたらと長すぎた行列が解消して昔の常連客が少しずつ戻ってきている。

このラーメン店の店主は、外国人向けのガイドブックに出て行列が大変なことになったときも、変わらずに淡々と一杯のラーメンを真剣につくり、すばらしい接客姿勢を変えなかった。

 

明治神宮も静けさが帰ってきて清々しい。

 

今の姿こそ本来の姿なのだ。

 

東京は日本のおぢばであると思う。

なにせ、スカイツリーやドコモタワーなど電波の基地局があるのだ。

ここで起こっていることは、よくも悪くも日本全体に影響している、とわたしは思う。

 

そして、今こんな意識で、東京が動いているのだ。

 

 

「常識」は幻想、とわたしはメンタルの面でずっと言ってきたが、いよいよビジネスでも「常識」が通用しなくなってきている。

 

 

もう常識は通用しないし、ざっくりした「信用」は外注されている。

「大手だから、安心」はもうない。

 

これからは、わたしは自分の感覚を大事にしてものを決めようと思う。

 

 

それにしても、

東京はおぢばなのだ。

 

明治神宮が、100年前に生きた人たちが、100年後のわたしたちにメッセージを残してくれ、それを受け継いで守り育ててきた人がいて、今その心を日本に、世界に発信しているように、

 

東京の意識は、よくも悪くも日本中、世界中に影響しているのだ。

 

本丸の意識がこれでは困るではないか。

 

その電波塔から発せられる意識は、まったきものでなければならぬ
 

こんなに腹がたつのはなんでなんだろう。

たしかにかかるであろう工事費と違約金(先方はあきらかに契約を正常に履行していないのにわたしには課される違約金)数万円は惜しい。

でも、お金のことはなんとかなる。

 

ただ、今日本はすでにこんな状況!!ってわたしの中のなにかが叫んでるのである。

 

 

そうして、大手通信会社からきたオファーは、

 

回線復旧は今後もできない。

そして、お詫びの印としてお詫びの手紙とクオカード1万円分をくれる、とのことであった。

 

これはわたしの被った損害に対する対価ですかときいたら、あくまでもこれはお詫びの印で、対価ではないのだそうだ。

そして、損害に対してはお詫びしかないそうである。

 

つまり、トラブルには謝るしかできないということなんだね。

 

 

本当にこの会社の契約を継続していいものなのか悩んでいる。

 

 

 

最後までお読みくださったみなさま。ありがとうございました。

(つづく