立夏 | Polaris(ぽらりす)

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風の赴くままに

2024.5.5は立夏だそうです。

今日から夏です。

 

今の季節は何ですか?と聞かれたら、

夏です!今年は5月5日が立夏なので夏です!

一部の人にはこの質問が関連してくるだろうと思いますが、

関係がない人は何のことだかさっぱりだとは思います。

 

  こどもの日

日本の出生率減少の話題が増えてますね。

2女性1人が生涯で産む子どもの推定人数(合計特殊出生率)が、日本は2023年、1.20人前後のようです。

しかしもっと早いペースで出生率が低下しているのが韓国。

韓国では2023年は0.72人だったようです。

出生率低下の理由は、日本も韓国もあまり大差はないようです。

 

現在の日本は、出生率を上げることを目的に活動が行われて、現金などの給付が行われていますが…。

晩婚化による障害をもった子どもも当然生まれています。

 

発達障害の診断基準の変更から、

障害を持っているという判断が行われる確率が高くなっていますが、昔は障害を持っていることすら認識してもらえずに大人になった人も多かったようなので、実際の数値で比較することは難しいと思います。

 

これらの影響は時代によって変化していると思います。

高齢出産という言葉は元々ないようで、35歳以上で初めて出産するひとを「高年初産婦(こうねんしょさんぷ)」というようですが、巷では「キャリア出産」「ゆとり出産」という呼称の変更がジワジワ広がっているようです。

 

同時に「未婚」という言葉に対しても「非婚」という言葉が出てきたようです。確かに、結婚が前提だから「未だ」という言葉がつくことになりますが、選択的に結婚を選んでいない場合は「非ず(あらず)」という言葉をつけて「非婚」と呼んでいるようです。

 

中には、男性が多くて女性が少ないから…という間違った考えの人もいますが、年齢毎の人口をみると50代くらいまでは男性が多く、50~60代以降から男女比が逆転し女性が多くなっていきます。

 

韓国では、結婚の後に出産があるという考え方が根強く、

経済的理由で非婚化している背景があるようです。

 

日本も少し前までは同じでしたが、

先に子どもが出来てから結婚することをデキ婚と呼んでいましたが、出生率低下の流れを変えたいのか、おめでた婚などと呼称が変わっていきました。

 

ヨーロッパの方では出生率が徐々に回復していったようですが、結婚後の出生というよりも、社会的なサポートが事実婚にもシングルマザーにも適用された影響が大きいようです。

 

 

  戸籍制度について問われている

 

日本には戸籍制度があるので、冠婚葬祭が関わるものは何かと時代に合わせた流れが遅い傾向があると感じます。

 

出生届/婚姻届/離婚届/死亡届…

他にも養子縁組届とか離縁届とかあるんですが…。

 

戸籍の「戸」とは家の扉を意味していて、

明治時代に戸籍制度が出来たころは家ごとに作成されていました。まだ身分制度も残っていたので、当初の壬申戸籍は閲覧が出来なくなっているそうです。

それから5回にわたって戸籍法が改正されて、記載される内容等も変わっていっています。

 

今は、家単位が家族単位へと変更されたため婚姻した時点で新しい戸籍を作るという形になっています。

また婚姻した男女のどちらの氏を使うかによって、筆頭者(本の著者みたいなイメージの部分)が決まります。夫の氏なら男性が筆頭者、妻の氏なら女性が筆頭者。

 

令和7年5月(予定)から約1年以内に限り戸籍の氏名にふりがなの届出をすることが出来るようになります。

個人的な想像ですが…デジタル化する上で検索する際にキラキラネームが検索ヒットがややこしかったんじゃないかと…。。。

役所も他と違いなく人手不足になっていくので事前対策ですよね。

このタイミングを逃すと多分、手続きがややこしいです。

自宅に郵送されてきて、変更あれば届出をするという感じらしいです。

 

住民票や印鑑登録というのは住民基本台帳事務にて行われいます。戸籍は国が決めたことを市区町村の窓口で代行しているものですので交付の金額も一律ですが、住民基本台帳法の詳細は各市区町村で決めていいので金額やルールも異なります。

ただ、住民票の氏名等は戸籍の氏名を使うことになっています。

 

この戸籍の届出で、住民票の基盤が出来ているわけです。

 

住民票を現住所に移していないと書類が届かないことがあるので気を付けてくださいね。転送届とかしているならまだいいのですが…。

 

戸籍とは相続にも影響します。

土地の持ち主を登録している場合、この土地の相続人が誰か?という時に戸籍をみることになります。

戦没者に対して国が今もなお給付金を出していますが、受給のための申請の優先順位というのがあって、これも戸籍を見て決まります。

 

今、話題になっている同性同士の婚姻を認めるという話。

これが海外のように簡単には進まないのは戸籍法があることも大きな要因です。

 

なぜなら、この戸籍制度は中国・台湾・日本にしかない。

儒教思想という伝統的な考え方で、「子曰く…」の孔子さんが出て来るアレなんですが、そこには男尊女卑の考え方が色濃くあります。

※韓国は男女同権などの考えから2008年に戸籍制度が廃止されています。

受給権の中には事実上、男性が優先されるような文面が今も残っているんです。

 

 

子どもに話を戻して、子どもが生まれると14日以内に出生届を提出することになります。この時までに名前を決めなきゃいけません。

 

婚姻した男女の子どもであれば、嫡出子(ちゃくしゅつし)。

これは正妻の子どもという意味です。

一方で、婚姻していない男女(不倫・内縁など)の子どもは非嫡出子ということになります。

違いは相続権です。

やはり戸籍には相続が関わります。

 

ヨーロッパの出生率upや生産人口増加へ転じた政策を真似するのであれば、少子化対策に戸籍法の改正が必要になってくるでしょうし、同性結婚を認めるのであればこれもまた戸籍法の改正が必要でしょう。

では時代に流れに合わせる一方で、戦没者の妻や遺族への弔慰金や給付金を国として終了をしますか?。これまで相続権がなかった非嫡出子への相続権が発生したらどうなるでしょう。

同じ法律で動いている別のことへ影響が出ると考えれば、戸籍制度の改正によって不利益を受けるかもしれない人たちが見えてきます。必要なのは折衷案。

 

  以前とは違うことが起きる

出生率を増やしたところで、今度は生産年齢人口の問題の壁があります。

以前は例え発達障害があったとしても、出来る仕事がありました。生産性が低くても、安い賃金ではあったものの働けていたんですよね。小学生でも牛乳配達や新聞配達とか。

でも今は最低賃金があるんです。

最低賃金以下の働きでは、企業側は損失が大きくなる。

一度雇ってしまえば解雇が出来ない。

生産年齢になれば最低賃金以上の生産性を出すことを求められます。能力が低いと就労が出来ない。

そういう人が食べるために犯罪を行うしかなくなる。

そういう人を国が支えるための資金はどこから…。

海外で移民を受け入れない理由と酷似しています。

 

国が変わらないといけないけれども、

そのための整備には人手が必要で、国のお金はそちらにも割く必要があります。

 

 

参考/引用

  • 厚生労働省
  • 日本経済新聞社
  • 日本貿易振興機構JETRO
  • Schoo
  • こども家庭庁
  • 法務省 
  • 総務省 など