タイトルを内容とは少しずれた表現にしてみました。
今回の内容はトラウマについて。
最近、
虐めについてのテーマをよく見聞きすることが増えています。
もっと大きな規模で言えば、
2022年ロシアのウクライナ侵攻
2023年パレスチナ・イスラエル戦争
どちらも人道的な問題が出ています。
人道的支援とは:
人間の尊厳を尊重し、人々の生命や健康、安全を守るための行動を指します。人道は、紛争や災害などの緊急事態において、火飛び地を支援するために行われる活動。
戦争であれば政治的問題などとても個人では対策が行えない状況があり、
パワハラになると社会において権力を使った問題、
いじめになると個人的な私生活でも行われるという
規模も大きく異なってきますが…。
今回それらの中でも共通に起きてしまう事象として
「トラウマ」について深堀します。
トラウマとは
トラウマ(心的外傷)のことで
日本トラウマティック・ストレス学会は具体的な例として以下のように説明しています。
出来事の例としては、災害、暴力、深刻な性被害、重度事故、戦闘、虐待などが挙げられます。そのような出来事に他人が巻き込まれるのを目撃することや、家族や親しい者が巻き込まれたのを知ることもトラウマ体験となります。また災害救援者の体験もトラウマと成り得ます。
つまり、見ている人もトラウマを引き起こす可能性があります。
メディアの視聴にも気を付ける必要があります。
トラウマ(心的外傷)体験に晒されたのち、
3日以上~4週間以内に日常生活に支障が出るような状況にまで重度化するとASD(急性ストレス障害)となります。
また、1か月以上の苦痛や社会的/日常的に支障をきたすようになるとPTSD(心的外傷後ストレス障害)という状況になります。
論文で何が分かったのか
基本的に、このような状況になったら専門家を頼って頂くことになります。
私も年齢が近い人と話をした感じでは、
同年齢の中では
そのようなストレスに晒された経験はやや多い方だと個人的には感じています。
脳にはミラーニューロンといって、
自分が体験していないことでも、体験したかのように感情が反応する仕組みがあります。
個人個人によってその能力の強弱は当然違っていて、
能力が強い人は、共感性が強いという状況になりやすいです。
他人が苦しい思いをしていることを、
わざわざ自分も追体験する必要なんて…
と思われがちのようですが
実は…幸せについても同じなんです。
嬉しい情報についても、一緒に喜べる。
さらにもっとこれを活用するには、読書もいいんです。
他人の人生や、出来事、その解決や模索を通じて、
危機回避や困難に直面した時の発想法などを自然と学習していくことが出来ます。
実際にイギリスではビブリオセラピー(読書療法)が推奨されていて、鬱病患者に対して薬の代わりに本の処方が行われたり、
2009年の英サセックス大学の研究では68%のストレス減少が確認されており、コーヒー等を飲むよりもリラックスできるようです。
脳トレ本で有名な川島隆太さんによると脳の様々な領域にて活性化を示す、また精神科医の樺沢紫苑さんも薦めています。
現実から離れる没頭できるきっかけを作るというのが
一番のポイントのようです。
2020年の東京大学の研究では、
ネズミが明るい箱から暗い箱に移動した際にビリビリと電流を流して、暗い部屋へのトラウマを形成させています。
その後3パターンの実験を行いました。
暗い部屋にはもう電気は流れないのですが、
1:明るい部屋のままのネズミ
2:ビリビリの1分後に暗い部屋に行ったネズミ
3:ビリビリの10分後に暗い部屋に行ったネズミ
1のネズミからはトラウマが消えなかった。
3のネズミはトラウマが消えたというのです。
時間と成功体験(安心体験)が必要なんですね。
更に、2023年の大阪大学の研究から、
トラウマの際には新しい神経回路が出来ていて、
一見関係のないトラウマを受けた時の音や光等も一緒に「恐怖連合学習」していて、
同じような音や光に反応して、突然思い出してパニックになるというフラッシュバック(再体験)を起こしてしまっている。
簡易的な私の説明にしてしまうと、
運動神経がどんなに良くても、運動してないと鈍くなる
どんなに記憶力がよくても、全然使ってないと忘れてしまう
そういうのと似ているように思います。
その記憶を使わずに時間を経過させるために
小説(フィクション)を読むというのがあるのでしょう。
新しいことを始めて、別の事に脳を使うというのもいいです。
同じことをしても大丈夫という経験を積むことも大事。
これはまるで 率% の計算ですね。
例えば、ドアの通った時に頭にバケツが落ちてきた。
最初の1回目でバケツが落ちてきたら、100%危険だと思うでしょう。
でも2回目通ってみたら、バケツは落ちてこなくって
バケツに当たる確率は50%…
というように段々安心してくるもの。
また、もし落ちてきたらどうするのか?というのを考えてもいいですよね。
ドアを開けて、すぐ落ちて来る場合に備え、
開けてから一旦待つ
通ったとのきっかけに落ちて来る場合に備えて、
物か足を一旦先にドアを通してみる等
向き合うのか、向き合わなくてもいいのかは、
その人の状況によります。
当然、これは大きな戦争(人為災害)・自然災害に簡単に対応できるわけではないのですが、
もし、トラウマを抱えている人の一助になればと思っています。
今、いじめやパワハラに遭っている人については、
第三者に助けを求めてください。
内容には理不尽なものも多く、
私も過去、相手にしないという方法を取っていましたが、
何言われても許してくれるとでも思ったのか、エスカレートします。
相手にするなという方法は、決して良い方法と断言できるものではないです。
本当に嫌なのであれば、相手はあなたに近づいてきたり、あなたのことをわざわざ口に出したり、意図的に無視しようと行動しないものです。既に執着されているわけですから、関心が物凄く高い状態です。
きちんと相手よりも上の立場/権力/権限を有している人に相談を行った方がまだいいです。
ちなみに私は、
トラウマが発動しそうなときは、この音楽を聴くことがあります。
晴れた清々しい時に聞いたことで、より一層穏やかな気持ちになれています。
誰にでもトラウマはあるものだと思います。
気になった人は聞いてみるのもいいかもしれません。
個人的なオススメは、音と状況の相乗効果を狙って、
穏やかな昼間とか、天気のいい朝のタイミングです
比較的どの年代も受け入れやすい音楽だと思います。
参考:
- コトバンク
- ウェキペディア
- 日本赤十字社
- 一般社団法人 日本トラウマティック・ストレス学会
- Nature Communications
- The Journal of Neuroscience