「モンセラートの朱い本」 byアントネッロ | Pokopen Photographic

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公演名:<古楽への招待12>古楽アンサンブル《アントネッロ》 「モンセラートの朱い本」
場所:琵琶湖ホール中ホール
日時::2020年10月17日(土)
OPEN: 13:00 START: 14:00
Adv. 4000yen Door. 4000yen 

 

 

出演
古楽アンサンブル≪アントネッロ≫
濱田芳通(リコーダー/音楽監督)
天野寿彦(中世フィーデル/バグパイプ)
田島 隆(パーカッション)
朴 令鈴(オルガネット)
花井尚美、中山美紀(ソプラノ)
佐藤 拓(テノール)

内容

M01.カッチャ《おお、輝く聖処女よ》 O virgo splendens(器楽)
M02.ヴィルレー《輝ける星よ》 Stella splendens
M03.カッチャ《処女を讃えよ》 Laudemus Virginem 
M04.べリカ Belica (器楽)(ロンドン写本)
M05.バラード《七つの悦び》 Los set gotxs
M06.モテット《その御子の花》 Flos Filius Eius(モンペリエ写本)
M07.2声のモテートゥス《悦びの都の女王 Ⅰ》 Imperayritz de la ciutat joyosa 
M08.サルタレッロ Saltarello (フィーデル ソロ)
M09.ヴィルレー《声をそろえいざ歌わん》 Cuncti simus concanentes 

休憩

M10.モテット《占い師バラムは予言した》 Balam inquit vaticians(器楽)(モンペリエ写本)
M11.カッチャ《笏杖もて輝ける御身》 Splendens ceptigera
M12.カッチャ《おお、輝く聖処女よⅠ》 O virgo splendens
M13.ヴィルレー《あまねき天の女王よ》 Polorum Regina 
M14.3つの泉 Tre Fontane(器楽)(ロンドン写本)
M15.ヴィルレー《処女なる御母を讃美せん》 Mariam, matrem
M16.2声のモテートゥス《悦びの都の女王Ⅱ》 Imperayritz de la ciutat joyosa 
M17.カッヴィルレー《われら死をめざして走らん》 Ad mortem festinamus
M18.カッチャ《おお、輝く聖処女よ》 O virgo splendens(器楽)
M19.カッチャ《おお、輝く聖処女よⅡ》 O virgo splendens

EN01.聖母マリア頌歌集“詩を作り歌います”DES OGE MAIS QUER’EU TROBAR

 

感想
この日は午前中神戸で用事があって、間に合うかと
思ったのですが、開演30分前にホールに到着。
JR新快速早いな~~。
さて中世・ルネサンスの音楽、関西ではポリフォニー系
(合唱)では聞く機会あるのですが、この手の物は
あまり聞く機会がない。(5月に伊丹で14世紀後半の
世俗曲をやる予定がコロナで中止になった。)

そんな中、コロナ禍にもかかわらず、小ホール→中
ホールに変更して「モンセラートの朱い本」が演奏された。

いや~~素晴らしかった。皆さん技術的にレベルか高い
上に、一寸くだけた感じがいい。もともとこの曲巡礼に
来た人が下品な歌を歌って品位を落とすのが困るので、
このくらいの歌なら歌ってもいい、といった曲。訓練
された修道院の人が歌うのではなく、一般人が歌う歌。
芸術性と土俗性その二つ要素をどう両立させるのか

そこらへんの塩梅がいいですね。
花井尚美さん、ちょっぴり色っぽいのがこの曲に
あっていた。
それと濱田芳通さんはやっぱり上手いなあ。ホント
凄いです。特に独奏はテンポが凄く早くて、圧倒

されました。

それと「モンセラートの朱い本」、これのみだと
大体50分位。そこでコンサートとして纏めていくに
はどうするか?という所も楽しみの一つ。今回は
モンペリエ写本、ロンドン写本から曲を持ってきました。
この組み合わせも楽しかった。これらの曲

本来の姿が判らないが、アレンジしている
のならそこらへんもセンスの良さを感じます。
それとラストが「われら死をめざして・・」で
終らない。この曲、曲集のラストに置かれていて
結構盛り上がる曲なので、コンサートのラストに
相応しい曲なのですが、この後に一寸静かな
曲を持ってくることで余韻を大事にした曲順
になって、技ありですね~~。


後演奏中にフィドルの弦が切れるトラブルが
発生!交換の為、急遽別の曲を演奏したのですが、
パーカッションの田島 隆さんが大活躍!思わぬ
楽しみでした。(まあ古楽器系は弦が切れる事は
ままあるので、もしかしたらそういう事を想定
して何か準備していたのかもしれません。)

アンコ―ルは聖母マリアのカンティガ。こんなの
聞くと今度は、聖母マリアのカンティガとか、

サンチャゴ巡礼系なんてのも
聞きたいとか・・。


終ってからも、楽しい想像や期待が膨らむ

コンサートでした。