我が家のBBC MONITOR スピーカー列伝 | Pokopen Photographic

Pokopen Photographic

写真を中心とした絵日記です。楽しんでいただければ幸いです。なおこのブログで用いられている画像の著作権は私に。また人物画像の肖像権は本人もしくはその所属事務所に帰属します。無断使用及び二次使用は固くお断り致します。

我が家のオーディオのスピーカーは歴代BBC MONITORの
流れを汲むスピーカー。
 
特色は
・ニアフィールドなので狭い部屋でも使える
・解像度や定位で優れる。音楽を聞くと同時に音楽の
 比較ができる。
・比較的使いこなしがラク。
・基本クラシック、ジャズ(ボーカル)向きだけど、
 意外やロックなんかもそこそこ聞ける。
(放送局用ですからね)
 
と言うわけでちょっくら話をしてみましょう。
 
元々自分のお金で買った最初のスピーカーが、
DENON SC-104でした。いくらで買ったかは覚え
ないですが、定価が¥43,800だそうで、多分
その2.5割引き位ではないかと。知り合の人が
これ持っていて、それ聴いて、買ったのですが、
後でいろな人と話したら、割とこのスピーカー
持っている人結構いて、割と売れていたのだな
あと思ってます。

まあ悪くはなかったのですが、ここに居候がや
ってきます。知り合いの人が引っ越しでサブ
システムの置き場所がないから預かってくれと
言われたのがなんとKEF Model 104。
大きさはSC-104よりやや大きい感じで、値段が
確か倍以上したはず。使ってもいいと言われた
ので恐る恐る聞いてみました。びっくりしたの
は透明な音で、本当に癖がない。低音も結構出
るし、なにより解像度や定位が素晴らしい。一番
驚いたのはカリオペレコード。このレコード音が
いいと言われていたけど、正直良く判らなかった。
所がこのスピーカーで聴くと、目の前で演奏し
ているような錯覚を覚えるほどリアリティが
あった。それと感心したのは半日ほどセッティ
ングに費やせばそこそこ音が出るという事で。

実はこの頃知り合いの医者がよりによって
金にあかしてJBL4343を購入するも使いこな
せず、私に泣きついてきました。(苦笑)と
言っても私もノウハウなく、かなり苦労した
覚えがあります。最終的にはまあそこそこの
レベルに落ち着きましたが、某オーディオ
評論家のセミナーで聴いたJBL4343の音には
程遠いレベル。もうJBLはこりごり。

そんなこともあって、104の素早い立ち上が
りには感動しました。結局2年間ほど104は
居候してくれて、やがてご主人の元へと帰
って行きました。
その後スピーカーはSC-104/IIになりまし
たが、あのKEF 104の音は忘れがたく・・・。

そんな感じで月日は流れて行きました。
そんな中、たまたま東京に行った時あるお方
に声を掛けられあるスピーカーを聞きに行き
ました。それがLS-5/8。確かこの時はCHARTWELL
ではなかったかな?ウーハーが12インチで2way
なのですが、QUAD MODEL 405のモノ仕様のアン
プがついていて値段はなんと79万!
(ネットワークが付いていたのか、それとも
バイアンプ駆動だったのかは不明)
当時JBL4343が80万です。アンプ付きなの
で値段的にはリーズナブルなのかもしれません
が、高すぎる。しかも付属のアンプはよく壊れ
ると噂の"QUAD MODEL 405"(実際このスピー
カー買った人は結構苦労したそうで)
 
しかし音は素晴らしかった。モニタースピーカ
ーならではの解像力と定位の良さ。感動しました。
後で聞くととより小型なモデルも発売予定という
事でそちらに期待をよせながら帰りました。
 
その後CHARTWELL倒産。正直ショックでしたが、
ROGERSがこのモデルを引き継いで生産すること
に。いや~~良かった。そして小型モデルとい
うのがLS-5/9。ウーファーが20cm。大きさは
SC-104より少し小さい感じ。でも値段が1本33万
円!一寸これは高すぎる!買えない(涙)。
 
ところがここに朗報が。実はこの頃レコードを
個人輸入しようというサークルに入っていて、
その中の一人がLS-5/9を個人輸入したとか。
早速いろいろ情報を教えて貰って見積依頼を出
しました。出して1ヶ月程で返事が来ました。
プロ仕様なので当然受注生産。仕上げとかコネ
クタ部をキャノンがターミナルにするかとか・・。
そんな項目を記入して注文依頼を出すと、今度
は2週間で返事が来た。(苦笑)注文すると言う
と早速返事が来るんですね。現金なものだ。
 
 
待つ事2,3月。ようやくスピーカー到着。この
頃はまだ物品税があって、乙仲の入関手数料と
税金を払ってようやく家に到着。ROGERSと書か
れた、分厚い2重の段ボール箱から出て来たス
ピーカーは米国や日本のモノと違って仕上げ
が綺麗なわけでもなく、少々みすぼらしい感
じ。
結局本体のみだと15万円、専用スタンド込み
で発注したので一寸値段は上がったけれど、
日本で買うより半額程度で購入。円高が急速
に進行していたご時世ならでは。壊れた時は
日本の代理店のサービスを受けられない心配
があったけど、結局30年以上我が家で働き続
けた。

BBCモニターらしく音の精度は素晴らしかった。
周波数帯域が少し狭い感じはあったけど、結構
楽しめました。基本クラシック、ジャズだけど、
ロックも面白かった。音が地味系だったことも
あって、英国パンクやオルタナ系で独特な雰囲
気を持っていた。たまたまアルバイトで会社に
来ていた英国からの帰国子女は現地のギグにも
結構行った強者。このスピーカーでP.I.L.聞
かせたら。「これ現地(英国)の音。」とか言ってくれ
たのが記憶に残っている。

アンプはパワーはQUAD MODEL 606。こちらも殆
ど故障することなく、30年間で1回だけ、コンデ
ンサーとスイッチ替えただけ。LS-5/9とQUAD MODEL
 606はオーディオ的にはイマイチな組み合わせか
もしれませんが、音楽聞くにはいい組み合わせで
した。
 
ともかく30年以上頑張ってくれた。スピーカーの
材質がポリポロピレンというの原因の一つ。
JBLなんかエッジがウレタンなんで10年位しか持
たないようで・・。

そして最後は下取り交換で我が家を去って行きま
したが、査定金額がなんと6万円!初期型(16Ω)
というのが珍しいそうで、価格が上乗せされたと
か。最後まで親孝行なスピーカーだった。(涙)
 
 
そして次はHARBETH M30.1
購入のいきさつはここに書いてあるので同
じ事は書かないけれど。
 
 
ただこのスピーカー日本では評判良くないです。
(苦笑)
一つにはHARBETHはHLコンパクトみたいに箱
を上手く鳴らす所に魅力があって、箱鳴りを抑え
たスピーカならなにもHARBETHでなくても他に
いい物がある。といった感じなんでしょうか。
一方この製品、award-wining iterationと言われて
いてHARBETHの製品では最も賞を獲った製品。
海外では評価高いです。
 
購入してからもう5年経ちますが、購入後も色々
海外での評判を見ていると、一つにはLS-5/9の
後継機としてスタジオ・モニターとして需要がある
みたいです。
完コピ製品としては"Graham Audio"がありますが、
何も今更感はあるみたいですね。
 
それと「音楽を聞く」と言う行為に何かしら差が
あるのではとも思ってしまいます。ある本による
と日本人は脳の感情中枢で聴いているのに対
して欧米人は言語中枢で聴いているとか。もし
かしてそんなところに差があるのか・・。
 
 
多分現在のスピーカーが多分最後のスピーカー
になるのでしょうね。末永くお付き合いしたいです。