Newsweekにこんな記事が掲載されていました。
アメリカ政治を裏で操るコーク兄弟の「ダークマネー」内容は、「アメリカの何人かの大富豪は自分の考えを政治に反映させるべく、巨額の資金を投入して数十年にわたって自分の考えに沿った政治家、学者などを育てる地道な活動を繰り広げ、ついには政治家のスキャンダルを掘り起こして政治生命を揺るがしたり、世論に影響を与えるまでになった」というもの。Jane Mayerという人の書いた『Dark Money』という本がベースの記事のようです。どこまでネタ本によるもので、どこからが記事執筆者の加えた内容かわからない。だいたい全部、ネタ本の紹介なのだろうか。最後の、2016年の大統領選に関する分析が記事執筆者の意見かな。トランプ氏のくだりとか。
さてさて……
陰謀論を信じるヤツは馬鹿陰謀論、と総称される、考え方があります。考え方なのか? まぁ考え方みたいなものか。
「〇〇大震災は米軍の地震兵器による陰謀だ」みたいなやつですね。様々な事件がアメリカの軍需産業の陰謀だったり、ユダヤ系財閥の陰謀だったり、アメリカの諜報機関であるCIAが手を回していたり、果ては宇宙人が影で糸を引いていたり。旧共産圏で起きた事件となると、ソ連の秘密実験というネタも頻出。
基本的に、陰謀論なんてものは根拠薄弱で信じるに値しない。陰謀論を信じている人がいたら、「スパイ映画か、オカルトの見過ぎだろオマエ」と言うか、礼儀正しく微笑んでスルーするのが鉄則。
で、こんな「陰謀論」どうでしょうで、冒頭に紹介した記事は典型的な「陰謀論」の形式なわけです。が、なんか説得力あるなーと思っちゃったんですよねぇ……(オレの脳みそもついにボケ始めたのか??)まぁ、それを言うなら前の記事で書いた日本の政治の状況も、十分「陰謀論」的なんですが。
しかし、これらのニュース記事の主張している事柄は、調べれば確かめられることばかりです。(僕は調べませんけど。そんな暇あるかい!)ある団体が何年に設立されたか、下手をすれば当該団体のホームページに堂々と書いてある。世の中に自分たちの主張を広めようとする団体なら、自分たちの活動目的や主張も(ちょっと分かりにくく書いてあったりしますけども)堂々と公式ホームページに書いてあったりする。資金の流れも(課税と関係するので)その気があれば比較的簡単に追跡できる。だから、この「陰謀論」は、根拠薄弱なら、ちょっと調べればウソだと(あるいは少なくとも盛り過ぎだと)分かるはずの内容で、そこが「政府の証拠隠滅により調べることは困難だが」などと前置きしたりする、典型的な陰謀論のいかがわしい臭いが少ない。
陰謀を繰り広げている連中が、最終的に目的を達成し損ねているところも真実味があるんですよね……冒頭の記事に出てくる大富豪たちは基本的に共和党支持だけど、けっきょく民主党に政権を取られているし、自分たちの運動の思いもよらぬ副作用で、世論に影響は与えたものの、世論は彼らの思惑から外れて暴走する。
日本もアメリカもカネ持ちの陰謀かよ!!とはいえ、結局、自分で裏を取っていないので……まぁ何とも言えない部分はあります。やっぱり何でも鵜呑みにしてはいけないもので、この記事も即、信じるのは危険。とはいえ、そうやって疑いだしたらこの世のニュースもコラムも大半は信じられなくなり、社会を知ることは事実上不可能に。真偽を嗅ぎ分ける自分の嗅覚を頼りに、こういう記事を通して世の中で起きていることを探るしかない。
それで、最近ポツポツと上記で紹介したような、まるで「陰謀論」みたいな、しかし真しやかなコラム記事とかが目に飛び込んでくるようになりまして。おいおい勘弁してよ、大富豪がアメリカを支配しているとか、一部の宗教勢力が国政まで左右しているとか、そんなの後発途上国かフィクションの世界の話にしといてよ、と思うわけです。
大丈夫か日本。大丈夫か世界。
てか民主主義。
民主主義はどこに行った。
民主主義ってなんだっけか。