※同日13:19追記
紹介しておいて難ですが、これ最悪、新手の個人情報収集詐欺じゃないかと思えてきまして。
まぁ、国民登録はお勧めしません……


宇宙国家「アスガルディア」構想が始動:軌道上から地球を防衛、国民も募集中
2016年10月14日(金)17時00分
高森郁哉

ロシアや米国など4カ国の宇宙開発専門家らのグループが、衛星軌道上に独立国家「アスガルディア」を建設する構想を発表した。米ニュースメディアのビジネスインサイダーなどが報じている。


おっ! サイド3ですね!? ジオン公国ですねえェェ〜ッッっッ!!?
と、何ネタなのかわからない反応をしましたが、宇宙に新国家建設を目指そう、という話です。短い記事なので本文をお読みいただいた方が早いかなと思うんですが、もう少し引用しますと、


アスガルディアのサイトでは現在、国民を募集している。「地球に住む人間なら誰でもアスガルディアの国民になれます」としており、氏名とメールアドレス、国籍を入力すると登録できる(18歳以上であることを確認するチェック欄がある)。
「登録者は、それぞれが住む国の国民であると同時に、アスガルディアの国民にもなる。登録者が10万人を超えたら、正式に国として申請できる」と説明
サイトではさらに、アスガルディアの国旗、標章、国歌のコンテストを開催。誰でも応募でき、応募作に対してネット投票を実施する予定だ。いずれも2017年1月20日が応募期限となっている。



宇宙人は受け入れないのか(笑)
「住む国の国民であると同時に、アスガルディアの国民」とあるので、当面は地球上の既存国家の国民をやるんですね。そして二重国籍か。政治家は叱られるなぁ。
いや、政治家が叱られる云々はどうでもいいんですが。この計画に対してマジレスさせていただくと、そもそも「国家」を名乗る意味はどこにあるのか、さらに言えば「国家」とは何だと思っているのか、国際宇宙ステーションプロジェクトではダメなのか、伺いたいところです。実際にこの「宇宙国家」で何をすると書いてあるかといえば


2017年に、プロトタイプの人工衛星を打ち上げる計画だとしているが、技術的な詳細は明かされていない。ビジネスインサイダーの記事は、将来的な目標として、小惑星の資源開発ミッションや、危険な隕石や宇宙ゴミから地球を防衛するミッションの拠点となることを掲げているという。


慈善事業じゃないですか。それは国連や既存国家の支援を受けた国際宇宙ステーションプロジェクトとかでやるべきだと思います。
国家というのは好きこのんで作るものではなくて、「やむを得ず作るもの」だと思うんです。ある人間の集団が、共同で資源を捻出し、共同の計画に基づいて生活基盤を整備する必要に駆られた時、自分たちの共通の利益を実現するために、国家は樹立される。話す言語や宗教信条、あるいは生活基盤の違いに基づいて、他の集団と自分たちを識別し、国境を設定する。そうして他人の利益ではなく、もっぱら自分たちの利益を実現するために自分たちの資源を利用するようにする。そのための国家であって、「国家作ります。国民はこれから募集!」って、ゲーム感覚、お遊びだ、と言わざるをえない。

その点では、ガンダムのストーリーはよくできていますね(笑)まず衛星軌道上への人類の移住が起きていて、そこの人たちが自分たちの利益を実現するために地球の国家と対立、独立を宣言するという。
本記事は引用なしです。ただの主観です。アメリカ大統領選挙について。
もう、共和党候補のトランプが、大統領になる可能性は全然否定しきれない、と思いまして。
それは、それなりに覚悟しておかなきゃいけない事柄だと思うんです。

大手メディアの支持率調査では、このところは民主党候補のヒラリー・クリントンが勝っているようです。でも、そんなに大きく勝っている訳じゃない。今までもトランプが同じくらいの差で勝っていると言われた事もあった。まだひっくり返る可能性が否定できない。

それに、ブレグジット(イギリスのEU離脱)があった。あの時、メディアはイギリスがEUを離脱すべきかどうかについての国民投票で、離脱は起きない、と言っていた。情勢はグラグラと怪しげに揺れて、離脱派も意外と支持を集めているとも言われつつ、世論調査ではEU離脱派が少ない、EU残留派が勝つ、と言っていた。
でも、投票結果が出てみたら、EU離脱が結論だった。結果にEU離脱派さえ驚いた。

だから、誰の言う事も当てにならないと思うんですよね。大手メディアがどんなに確信をもってヒラリーが勝つと言っても、識者がどんなにトランプの発言を批判し馬鹿にしても、トランプを支援するはずの共和党のメンバーが次々とトランプを批判し、支持しないと明言し、怒り心頭に発したコメントをしても、全部ひっくり返る事はあり得る。

民主党のヒラリー・クリントンが無事大統領に当選したら、全世界は安堵する。もしかしたらロシアのプーチン大統領は「おやおや」と、少し残念な顔をするかもしれない。が、それはともかく、ヒラリー・クリントンが良いに決まっているし、当然ヒラリーですよね?と世界中が思っている。
それが裏切られたら、大事件だ。世界中の株価は、少なくとも一時的に暴落するだろう。為替相場は、いったいどうなるか、さっぱりわからない。リスクが高まったら米ドルか円を買うと決まっているが、この場合、米ドルは買えるのかどうか。(円高は確定かな…)まぁ、とにかく暫くは大混乱だろう。

それから、世界中がトランプの無茶振りに対応しなければならなくなる。アメリカ自身もトランプを大人しくさせようと努力するだろうが、けっこうロシアが手を回しているような噂があるから、トランプも単純に宥められて大人しくなるとは思えない。すべてトランプが言った通りにはならないと思うけれど、全く無視も出来ないだろう。少なくとも、無視して大丈夫となるまで、あるいはトランプが黙るまで、交渉の相手方は気が抜けない。そのために多大なエネルギーが消費され、政治と経済が混乱する。

それから、軍事政策が変わってしまった場合、ただでさえワケが分からなくなっている中東がいよいよ混乱の絶頂になり、難民が増え、ヨーロッパがますます不安定になる。
韓国と中国と北朝鮮と、日本のパワーバランスが崩れる。(あまり考えてこなかったが、韓国と日本が後ろ盾を失う事になるわけだ。その時に韓国のソウルが核攻撃を受けて、韓国軍が反撃に失敗し、北朝鮮の地上部隊が韓国を制圧したら、トランプはさすがに腰を上げるだろうか?遠くの国の事だ、当事者たちに任せよう、と言いかねない気がする。中国は何か困るだろうか?米軍が介入しないなら、北朝鮮による朝鮮半島統一は、その逆よりもずっと良いだろう。日本はどうする?優秀な戦力はあるが、目の前で韓国が脆くも核の炎に溶け去ったら、ちょっと身動き取れない気がする。それじゃ日本も核武装?いやいや、アメリカ政府が極東の軍事的プレゼンスを維持するよう全力で働きかけましょう。まずはそこから。

ロシアはどうするだろう。一気に野心を遂げようとするかもしれない。中央アジアや中東の親ロシア勢力を見境なく支援し、ウクライナのように併合できそうな土地を併合しにかかる。トランプは座視しようとするかもしれない。プーチンは人権などという言葉を知らない。

もう、わけわかんないだろう。
世界はこういうものだ、と思っていたことが、そこらじゅうで崩れるんじゃないか。
どうもそんな危機感を感じて、落ち着かない秋です。
先日の記事で「北京で退役軍人が数千人規模の抗議デモを行ったというニュースが流れたが、中国政府当局が出した声明を見る限り、どうもマジの政府批判デモらしい」と書きました。

今回の退役軍人たちによる抗議デモのポイントは、
・退役軍人たちは、自分たちの社会における処遇に不満を表明した。
・デモ後、政府は退役軍人たちの意見を容れるように、彼らの抱える問題に留意する、と声明を発表した。
・ってことは、政府としては無視もできないし、ある程度はデモの主張を受け入れて、宥めないといけない状況だってこと。
・つまり、結構ガチ目にキナ臭い。

とまぁ、こんなところでした。

そしたら、続報が……

中国人民解放軍、兵力削減など改革に水差す「敵対勢力」の存在を批判
2016年10月15日(土)13時42分
ロイター Newsweek日本版

習近平国家主席は昨年9月、総数230万人の軍の約13%に当たる30万人の兵力削減を突然発表。今月11日には、退役軍人が国防省前で数千人規模のデモを行った。
中国人民解放軍の機関紙「解放軍報」は論説文で、改革に関するうわさがソーシャルメディア(SNS)にあふれ、自称専門家らが、退役軍人の手当削減など根拠のないあらゆる話を拡散していると述べた。
同紙は「多くの軍人は、真実を見極められず妄想や憶測に走っているオンライン利用者がいることを明確に認識しなければならない」とする一方、名指しを避けたうえで「改革に混沌の種をむなしくまく方法を模索している敵対勢力の存在にも事欠かない」と述べた。



出ました、共産主義お得意のプロパガンダ! 多くの人(この場合、中国人民解放軍の一兵卒にまで至る軍関係者たち)に、中央政府の意に沿った政治的主張を刷り込み、あるいは少なくとも政府見解を明確にして政府見解に従う事を要求する戦術。今回の場合、「敵対勢力」と呼ばれたのは、例えば今回のデモ参加者や、少なくとも彼らの中心になったような人物、彼らを方向付けたような人物を指している事になるのでしょう。
「敵対勢力」とは、思い切った表現ですね。

……と書いていて思い出した。Newsweekの遠藤誉先生の記事を中心に書いた先日のエントリー。この際、元のNewsweekの記事へのリンクも含めて再掲します。


遠藤誉から、大陸へのメッセージ
2016年10月04日(火)13時41分 Newsweek日本版
語り手:遠藤誉(東京福祉大学国際交流センター長、筑波大学名誉教授、理学博士)
聞き手:小暮聡子(Newsweek日本版編集部)

上記記事の2ページ目に、毛沢東が農民を味方につけ、文化大革命で権力を握り、といった重要局面で同じ戦術を用いていた事が指摘されています。以下、引用します。

農民たちは、地主1人に対してみんなで殴ったり蹴ったり石を投げたり、地主が死ぬまで色々なことをやる。それを思い切りやらない人間というのは革命の心がない「反革命分子」として逆にみんなにやられてしまうし、今度は自分が血祭りにあげられる。

退路をなくさせる――これは毛沢東のすごい戦略だと思う。

中華人民共和国が誕生する過程がそうだったため、60年代に起きた文化大革命のときも、標的を作ってみんなで罵倒して殴ってということをやった。それをやらないと、お前は革命の心が強くないと言われてやられてしまうからだ。

反日暴動が起きたときにも、反日を叫ばないとお前は売国奴だと言われてしまうので、誰かが叫びはじめたら自分も叫ぶ。中国が誕生する過程で培われてきたこの精神性、精神的な土壌のことを、私は「大地のトラウマ」と呼んでいる。


……中国政府が敵と名指しするという事は、再びこのトラウマを人々の間に惹起し、「敵」をつるしあげ、死ぬまで石を投げさせる、血祭りにする、という事になるのでは……?
まぁ、今後の推移次第でしょうけれども。


ちなみに、中国は軍を、昔ながらの地上部隊中心の人海戦術的なものから、アメリカが推進しているような、制空権を優先して精度の高いミサイルや無人兵器などを動員する方向へ近代化しようとしており、当然あまり役に立たない歩兵みたいな人員はコストカットの対象になっているわけですね。