先日の記事にも貼りましたが、アメリカ大統領選挙の、各メディアが連日行う世論調査における各候補の支持率を見られるサイト。

RealClear Politics

トランプとヒラリーの支持率、拮抗していません……?
水曜日はクリントン一色だったのに、金曜なんかむしろ逆転しているような(汗

なお、物によっては一人で何票も入れられる場合もあると聞いているので、面白半分の悪ガキが暇にあかせてトランプ支持ボタンを連打している可能性も無きにしも非ずですが……そのへんは。私は詳しく把握していません。
ことのところ結構な頻度で更新してきましたが、新しい記事をまとめる余裕なく、今日はお休みです…

読者登録くださった方、有難うございます。投資をされている方が多い印象を受けました。どうか慎重な資産運用を心がけてくださいね。ブレグジットの際に職場で「東京中の電車が止まっている。飛び込みだ。線路に仁王立ちで轢かれたヤツもいたらしい」と聞いて慄然としました。

今はイギリスがユーロ市場へのアクセスを完全に失ってユーロを追い出される「ハードブレグジット」が一番可能性の高いリスクで、関連してスコットランドがイギリス離脱を断行するリスク、イギリスを失ったユーロ圏が大きな景気減速に陥るリスク、経済的理由や移民受け入れをめぐる問題でEUから更なる離脱国が出る「EU崩壊」あたりが懸念されるところで、あともちろん「トランプ大統領」という破局。Newsweek日本版には、ざっと見て三、四本のトランプ批判記事が載っていますが、ブレグジットの時のように「大手メディアの予想は覆る恐れもある」ことは念頭におくべきだと思います。可能性が高いとは、思いませんが。

北朝鮮が破局的な行動に出る(または北朝鮮が破局を迎える)日はもう少し先かなと思っています(アメリカ本土をミサイルの射程に収めたいはずだと思います)が、印象としては金正恩体制は前の金正日体制よりも安定感に欠けると感じています。とはいえ、国内の有力者にしてみれば、体制を転覆するより亡命する方が楽でしょうし。金正恩が成人病で政務を執れなくなるのが一番可能性の高い展開か。

中国は遠藤先生の記事を見ていると体制転換も有り得る!?と思えてきてしまうものの、単一のニュースリソースの印象だけから期待を醸成するのは、ややリスキーか。ただし常に様々なリスク源であり続けるのがこの国。景気の減速も気になります。過剰生産・過剰在庫・過剰設備の問題も解決していないはず。先日の退役軍人のデモも、続報が気になります。

中東は実に混沌の中にありますが、ISが実際問題として追い込まれており、2001年の9.11のような組織的で大規模なテロを起こす力はないのではないかと。背景に米軍の特殊部隊を運用してリーダーをピンポイントで殺害する戦術が功を奏しているのではないかと思います。その代わり、各地でシンパが散発的にソフトターゲットを狙ったテロを繰り返す感じでしょう。アラブ人スンニ派の不満が溜まったままだから、ISを潰しても他のテロ組織が動き出すと思います。

世界が少しでも安定しますように。不幸な事件と悲しむ人が減りますように。人々が希望を見出せますように。
2016年のアメリカ大統領選挙。本10月20日(米国では19日)に三回目にして最後のテレビ討論会が行われ、ドナルド・トランプ、ヒラリー・クリントン双方が直接舌戦を交える機会は、これですべて終わったと思われます。
そして、さっそく冷泉先生の論評が出ています。まずは勝敗の結論を引用しましょう。

最後のテレビ討論の勝敗は? そしてその先のアメリカは?
2016年10月20日(木)15時00分
冷泉彰彦(在米ジャーナリスト)

「投票結果に疑義も」という発言は、厳しい批判を受ける可能性があり、トランプとして劣勢挽回には失敗したという評価が直後から出ている。討論の勝敗に関するCNNの簡易世論調査でも、52%がヒラリー勝利、トランプ勝利は39%と差がついた。


特に波乱もなく、ヒラリー優勢は(ほぼ)全世界が望む展開であり、まず安心の結果と言っていいでしょう。が、さらに足を踏み込んだ冷泉先生の分析を見てみましょう。トランプがどの程度劣勢かというと

 まず一番話題になっているのは、選挙結果を素直に受け入れるのかという点だ。実は、先週以来トランプは「この選挙は歪められている」と主張して、場合によっては選挙結果に対する異議申し立てをすることも示唆していた。これには、副大統領候補のマイク・ペンス(インディアナ州知事)や、トランプの長女イヴァンカが明快に否定しており、陣営の足並みは揃っていない。
 そんな中、「選挙結果を受け入れて相手を祝福し、新政権への協力を誓うのがアメリカの伝統だが、どうか?」というワレスの質問に対して、トランプは「さあ、お楽しみに」("I will keep you in suspense.")と「ふてぶてしく」宣言した。これはアメリカの選挙制度、民主主義を信じないという意味にも取れるわけで、直後からメディアはこの発言への批判一色となっている。
 保守色が強く、今回の討論全体としては「トランプが押していた」という評価をするような評論家(例えばFOXのブレット・ヒューム)なども、この発言に関しては「重要であり、極めて問題」だとしているし、CNNなどはこの点への批判一色という感じで直後の「討論分析」を進めている。
 おそらく、翌日以降のメディアもこの点への批判を継続することになるだろうし、そうなればトランプの支持率は回復しないばかりか、中道票の獲得は困難になるだろう。


なお、引用中でトランプに質問をぶつけた「ワレス」氏は今回の司会者です。
アメリカの民主主義そのものに疑義を差し挟む一連の発言は、今までのスキャンダルとはレベルの違う失言、暴言であり、そこに非難が集中している。全世界が望む展開です。
もっとも、トランプ支持者はむしろ、この発言に「その通りだ! アメリカは何もかも金持ちどもが歪めちまっているんだ!」と思っているでしょうから、コアのファン層が離れる事はないと私は思います。


それから、ヒラリー・クリントンの発言に注目。今回はワレス氏の司会進行が巧みで(というか脱線に対して厳しく)双方の政策論が聞けましたが、中東情勢についてのヒラリー発言に冷泉先生は注目しています。IS掃討作戦そのものについては

「米軍の地上軍派遣」をキッパリと否定。米軍はあくまで援護的な活動に限定するとして、「イラク政府軍とクルド勢力の連携でISISを敗走させ、さらにシリアでのISISの拠点であるラッカを陥落させる」

また、特にシリアのアレッポ市における苛烈な空爆と市民の巻き添えについては

「飛行禁止区域の設定と人道安全地帯(セーフゾーン)の設置」を主張した

とのこと。しかし、

クルド系との協調ということを…(中略)…強く押し出しすぎると、トルコとの対立になる。…(中略)…「飛行禁止区域の設定」…(中略)…を実効あるものにするには、アサド政権軍のレーダーなど地上施設の破壊が必要だし、禁止措置を徹底する中で、それが守られない場合は自動的に空中での戦闘に発展する危険性もある。あくまでブラフなのか、それとも「一戦交える覚悟」なのか

ということで、特に後者をガッツリやろうとした時、その空域を飛んでいるのはアサド政権軍、トルコ軍、そしてロシア軍です。米露の空中戦はヤバいなぁという感じがします。