ちょっと前の記事だし、人気記事に並んでいるので見ている方が多いと思いますが。

CO2からエタノールを効率良く生成する方法、偶然発見される
2016年10月20日(木)16時40分
高森郁哉

とりあえず、すごい。
燃料を燃やして二酸化炭素が発生したら、その二酸化炭素を高品質の燃料に戻せるとか。どんな魔法だ

燃焼プロセスを逆転させる複雑な化学反応を起こそうとしていた」って、この時点で相当すごいと思うのだけど、「入手しやすい安価な物質を使って、常温の環境で化学反応を起こすことができ、高い純度のエタノールが得られる」「1つの触媒で二酸化炭素から直接エタノールを得ることは極めて難しい」というわけで、甚だ難しいはずの、しかし大変都合のいい反応が実現しましたって、夢のような話ではないか。

気になるのは、どの程度の電力を使うかと、材料となる二酸化炭素の水溶液はどの程度の濃度が要求されるのか、というあたりでしょうか。自然に水を放置して大気中から溶け込む程度の二酸化炭素濃度で反応が起きるなら最高だけれど、開けたてのコカコーラ程度、とか言われると、わざわざ炭酸水を作らなきゃいけない。あまり大電力を食うようだと、結局その電気はどこから来るのか、という話に。
まぁ、そのへんはこれから技術を向上させていくのか。

エタノールは、すでに各国でガソリンに混合されて利用されており、たとえばブラジルでは25〜100%、米国やタイ、欧州の数カ国では最大85%のエタノール混合ガソリンが利用されている」「液体として貯蔵できるエタノールの特性を生かし、太陽光発電や風力発電のような電力供給量の安定しない発電方法と組み合わせ、補完的なエネルギー源になることに期待」と、地球温暖化対策、CO2削減に夢が膨らみます。充電池代わりにするというくらいだから、電力→化学エネルギーの変換効率に関しては見通しが立っているんだろうな。おそらく。
先日の記事で、軽くですが、スコットランドがイギリスから独立するリスク(ブレグジット絡み)があると書きました。が、そのスコットランド独立について、続報が流れてこない。スコットランド行政府のスタージョン首相は、今週(2016/10/17-23)中に「住民投票法案を公表する」と断言していたのだから、公表はしたはずなのに、日本語のニュースがない。

英語で検索すれば出てくるかと思って、やれやれ、頑張って英文のサイト読んできましたよ……

New Scottish independence bill published(英語サイト)
20 October 2016
BBC

The Scottish government has published its draft bill on a second independence referendum.
The move does not mean another referendum will definitely be held.
But First Minister Nicola Sturgeon said Scotland should be ready to hold a vote before the UK leaves the EU if it is felt necessary to protect Scottish interests.
UK Prime Minister Theresa May has said she does not believe there is a mandate for another referendum on independence.
If Scottish Ministers decide a referendum is necessary it would then be for the Scottish Parliament - where the SNP and Scottish Greens form a small pro-independence majority - to consider the bill and decide whether a vote should be held.


だいたい訳しますと

スコットランド政府は二回目の独立住民投票についての法律の草案を公開した。
この動きは住民投票がもう一度、間違いなく開催されるだろう事は意味しない。
だが首席大臣のニコラ・スタージョンは、もしスコットランドの利益を守ることが必要と感じられたなら、スコットランドは連合王国がEU離脱する前に投票を開催する準備をすべきだ、と述べた。
連合王国首相テリーザ・メイは、独立についての再度の住民投票に住民の信認はないと信じている、と述べた。
もしスコットランドの大臣たちが住民投票は必要だと決意したならば、次はスコットランド議会が、その法案を審議し、投票は開催されるべきか否か判断することになる。議会ではスコットランド国民党とスコットランド緑の党が独立賛成派として、僅差ではあるが多数派を形成している。


とのこと。
サマリーしか訳さないとサマリーしか読んでないみたいですけど、もうちょっと読みましたよ!!(全文は読まなかったけど……)

法案は公表したものの、イギリス政府の動きを見守る、ということのようです。先にスコットランドが「もう独立します!」と叫ぶ事はない。だから、当面はイギリス政府のメイ首相と、EUとのやり取りを見守ればいい。


ちなみに、ドイツのメルケル首相が率いる与党キリスト教民主同盟の、それなりのポストについている議員から、「独立スコットランドがEUに参加するのを歓迎する。親EU国の加盟申請には、すぐに対応すべきだ」とかいう発言も出ているようですよ。

Scotland welcome to join EU, Merkel ally says
Sun Jun 26, 2016 | 3:39pm BST
REUTERS

イギリス政府にしてみれば、余計なお世話でしょうに……(汗)
なかなか思い切った内政干渉発言のような?
まぁ、スコットランドだけが一人でいきり立っているというわけでもない、という事ですね……


ところでスコットランド首相の姓「スタージョン」って「Sturgeon」って綴るんですね。英米では聞いたことのない綴りというか……イングランドとは別の国なんだなぁと思います。
米大統領選、第三回のテレビ討論会を受けて大手メディアが一斉に「トランプは終わった」的な報道をしたわけですが、今朝方RealClear Politics(英語サイト)を見ましたら、むしろトランプが支持率で巻き返しているとは、前記事で指摘した通り。
それについて改めて、Newsweekに記事が出ました。

トランプ支持率がまさかの再上昇、クリントンに4ポイント差に詰める
2016年10月22日(土)14時16分
ロイター Newsweek日本版

調査は14─20日、全米50州で有権者1640人を対象にオンラインで実施。クリントン氏の支持率は44%、トランプ氏は40%となった。7─13日に実施された調査ではクリントン氏が8ポイントの差をつけていた


「まさか」と書いてあるけれども、今回のアメリカ大統領選挙でトランプの支持率がいくら撃たれても復活するゾンビだということは分かりきっていたと思います。そもそもテレビ討論会など見なかった人もいるだろうし、テレビ討論会を見ない人が小難しい単語の並ぶ雑誌の評論を読むとも思えない。ならば、どんなにメディア界隈で「トランプは終わったな」というムードが流れても、そのムードと全く関わりなく過ごしている人は一定数いるわけだ。
なお以って1640人の内訳にサンプルの偏りはないか、確かに1640人は別人か(IPアドレスを偽装したりして一人で何人ものフリをした奴はいないか)など、不明な点はありますし、意外とサンプル数が少ない気もするのですが、同じ団体が毎週同じように行っている調査で変化が出たわけだから、少なくともどこかでトランプ熱が過熱していると見るべきでしょう。
なお……


また、…(中略)…トランプ氏が過去に女性に対するわいせつ行為を働いたと考えているとの回答が63%に達した


トランプ支持者の割合と、トランプがセクハラに関して黒だと考えている人の割合を足すと103%に達する。ということは、少なくとも回答者の3%は「トランプはセクハラ野郎だが、大統領に相応しい」と考えているということですね……おやおや。

ともあれ「トランプ大統領という破局」いわゆるトランプリスクは、まだ消えていないと気を引き締めるべきだと思います。