まだまだ動いています。アメリカ大統領選挙。
ざっくり言えば、ヒラリー・クリントンがドナルド・トランプをぐいぐい引き離し、トランプは末期症状を呈していると思われていたが、昨日(10/28)の夜にFBIがヒラリー・クリントンのEメール問題を蒸し返して、トランプリスク再燃。為替市場にも若干の動揺があった模様。
記事を追って振り返りましょう。
クリントンが若年層の支持拡大、トランプは低迷
2016年10月27日(木)10時40分
ロイター Newsweek日本版
ヒラリー・クリントン氏が、18─29歳の若年層の間で支持を広げていることが26日、米ハーバード大学の調査で明らかになった。
同調査によると、クリントン氏に投票するとの回答は49%と、共和党のドナルド・トランプ候補の28%を大きく上回った。2012年の前回の大統領選の同時期の調査では、民主党のオバマ大統領と共和党候補だったミット・ロムニー氏との差はこれほど大きくなかった。
調査は今月7─17日に実施。2150人から回答を得た。
すべての年齢層を含む世論調査でも、差は若年層ほど大きくないものの、クリントン氏がリードしている。
もともとヒラリーは予備選の時からバーニー・サンダース、本戦になってからはトランプという「アウトロー」に若年層の支持を持っていかれて苦戦していると指摘されていたので、若年層の支持率で大差をつけてトランプを引き離したというニュースは大きい。
そして、トランプは第三回テレビ討論会の直前から「選挙は不正が行われている、自分が負けても結果は受け入れない」と発言して物議を醸し、第三回テレビ討論会でその点を突っ込まれたのに対し、曖昧な返答をするにとどまった模様。
トランプ、米大統領選の最終結果受け入れ明言せず 最終討論会
2016年10月20日(木)18時58分
ロイター Newsweek日本版
トランプ氏は、11月8日の大統領選挙の結果を受け入れるかどうかについて「その時に述べる」とだけ語った。同氏が結果について異議を申し立てる可能性もある。クリントン氏はこれに対し、「侮辱的だ。われわれの民主主義を軽視している」と批判。「米2大政党の一つの候補がそのような立場を示すことにがくぜんとする」と述べた。
メキシコペソは、討論会終盤に6週間ぶり高値を付けた。投資家がクリントン氏の勝利をほぼ確信していることを織り込んだとみられる。トランプ氏は米国への不法移民を防ぐためにメキシコとの国境に壁を建設すると主張。メキシコにその費用を負担させるとの考えを示している。
ただし、この時のトランプの発言は記事によって紹介の仕方が違います。
最後のテレビ討論の勝敗は? そしてその先のアメリカは?
2016年10月20日(木)15時00分
冷泉彰彦(在米ジャーナリスト)Newsweek日本版
「選挙結果を受け入れて相手を祝福し、新政権への協力を誓うのがアメリカの伝統だが、どうか?」というワレスの質問に対して、トランプは「さあ、お楽しみに」("I will keep you in suspense.")と「ふてぶてしく」宣言した。これはアメリカの選挙制度、民主主義を信じないという意味にも取れるわけで、直後からメディアはこの発言への批判一色となっている。
いずれにせよ大手メディアや識者は批判の大合唱となり、さすがにビビったかトランプ周囲が説得したか(家族や選挙参謀からは既に「トランプは結果を受け入れる」というメッセージが出ていた)発言を修正していくが、以下のような、却って意識を疑われるような訂正もしちゃったりして……
トランプ「大統領選『勝利』なら結果受け入れる」 共和党内から批判も
2016年10月21日(金)10時32分
ロイター Newsweek日本版
民主党のクリントン候補は「恐ろしいことだ」と批判。オバマ大統領も「危険だ。選挙の正当性に関して国民に疑義を抱かせようとすれば、民主主義を冒涜することになる」と述べた。
トランプ氏はオハイオ州での集会で発言を修正し、「私が勝利すればこの偉大で歴史的な大統領選の結果を完全に受け入れることを約束する」と表明。「明確な」結果を受け入れるとしつつも、「疑わしい結果であれば、法的な異議申し立てを行う権利を取っておく」とも語った。
そして、仕上げがこちら。
トランプ暴言が頂点に「アメリカは選挙を中止して私を勝者にすべき」
2016年10月28日(金)19時17分
ロイター Newsweek日本版
米大統領選の共和党候補ドナルド・トランプ氏は27日、オハイオ州トレドで開催された選挙集会で、民主党のヒラリー・クリントン候補の貿易政策を非難し、米国は「選挙を中止」してトランプ氏を勝者にすべきだと訴えた。
アホちゃうか、と思いますけどね。
子供なんでしょう。この人は。
で、やれやれ大統領選挙はマトモな結果に落ち着きつつあるか、と思っていたら、冒頭に指摘したEメール問題の再燃ですよ。ただし、下記Newsweek.comの記事によれば、新しい材料が出てきてしまって、それを敢えて大統領選後に発表すれば却って「民主党政権におもねてヒラリー・クリントン候補に不利に働く発表は先延ばしにしたのでは?」と疑念を抱かせるので、調査すべき材料が新たに発見された段階で即発表した、というだけのことで、別にヒラリー・クリントンに対する疑義が深まったわけではない、という論調。
WHY FBI DIRECTOR MADE CLINTON EMAIL ANNOUNCEMENT NOW(英語サイト)
10/28/16 AT 2:40 PM
MICHELE GORMAN AND MATTHEW COOPER Newsweek.com
Comey’s letter to congressional committee chairs doesn’t say his agents have discovered new witnesses or documents suggesting a criminal act occurred. Rather, he only suggests that evidence that has not yet been examined needs to be reviewed because it is relevant to the case.
There’s also a political dimension. Had Comey not told Congress and it emerged after the election that new materials had come into its possession, the director and his entire agency’s credibility might have been questioned.
In his letter, Comey did not use the phrase being touted by Republicans that the case had been reopened. Technically it was never closed. Nor did he signal at all about the importance or unimportance about the emails.
“In connection with an unrelated case, the FBI has learned of the existence of emails that appear to be pertinent to the investigation,” he said in his letter to the chairs. “Although the FBI cannot yet assess whether or not this material may be significant, and I cannot predict how long it will take us to complete this additional work, I believe it is important to update you.”
すみません。訳す暇が無い。趣旨はだいたい先述の通りです。
なお、この一件で米ドル相場は対円で115円50銭から114円50銭まで下落、その後、114円80-90銭に戻して取引終了。ただ、ユーロやポンドなどの主要通貨に対しては、そこまで大きな変動はなかったかな? トランプリスクは円買い・ドル売り・他通貨もちょっと買い、なんですね。
上記記事を読む限り、トランプ陣営は大喜び、ともありますが、即重大な続報が出るとは思われないかな、と思います。沈静化していくんじゃ無いでしょうか。とは言え、RealClear Politics(英語サイト)の日々の世論調査結果と選挙人の獲得見通しから目が離せない昨今です。
ざっくり言えば、ヒラリー・クリントンがドナルド・トランプをぐいぐい引き離し、トランプは末期症状を呈していると思われていたが、昨日(10/28)の夜にFBIがヒラリー・クリントンのEメール問題を蒸し返して、トランプリスク再燃。為替市場にも若干の動揺があった模様。
記事を追って振り返りましょう。
クリントンが若年層の支持拡大、トランプは低迷
2016年10月27日(木)10時40分
ロイター Newsweek日本版
ヒラリー・クリントン氏が、18─29歳の若年層の間で支持を広げていることが26日、米ハーバード大学の調査で明らかになった。
同調査によると、クリントン氏に投票するとの回答は49%と、共和党のドナルド・トランプ候補の28%を大きく上回った。2012年の前回の大統領選の同時期の調査では、民主党のオバマ大統領と共和党候補だったミット・ロムニー氏との差はこれほど大きくなかった。
調査は今月7─17日に実施。2150人から回答を得た。
すべての年齢層を含む世論調査でも、差は若年層ほど大きくないものの、クリントン氏がリードしている。
もともとヒラリーは予備選の時からバーニー・サンダース、本戦になってからはトランプという「アウトロー」に若年層の支持を持っていかれて苦戦していると指摘されていたので、若年層の支持率で大差をつけてトランプを引き離したというニュースは大きい。
そして、トランプは第三回テレビ討論会の直前から「選挙は不正が行われている、自分が負けても結果は受け入れない」と発言して物議を醸し、第三回テレビ討論会でその点を突っ込まれたのに対し、曖昧な返答をするにとどまった模様。
トランプ、米大統領選の最終結果受け入れ明言せず 最終討論会
2016年10月20日(木)18時58分
ロイター Newsweek日本版
トランプ氏は、11月8日の大統領選挙の結果を受け入れるかどうかについて「その時に述べる」とだけ語った。同氏が結果について異議を申し立てる可能性もある。クリントン氏はこれに対し、「侮辱的だ。われわれの民主主義を軽視している」と批判。「米2大政党の一つの候補がそのような立場を示すことにがくぜんとする」と述べた。
メキシコペソは、討論会終盤に6週間ぶり高値を付けた。投資家がクリントン氏の勝利をほぼ確信していることを織り込んだとみられる。トランプ氏は米国への不法移民を防ぐためにメキシコとの国境に壁を建設すると主張。メキシコにその費用を負担させるとの考えを示している。
ただし、この時のトランプの発言は記事によって紹介の仕方が違います。
最後のテレビ討論の勝敗は? そしてその先のアメリカは?
2016年10月20日(木)15時00分
冷泉彰彦(在米ジャーナリスト)Newsweek日本版
「選挙結果を受け入れて相手を祝福し、新政権への協力を誓うのがアメリカの伝統だが、どうか?」というワレスの質問に対して、トランプは「さあ、お楽しみに」("I will keep you in suspense.")と「ふてぶてしく」宣言した。これはアメリカの選挙制度、民主主義を信じないという意味にも取れるわけで、直後からメディアはこの発言への批判一色となっている。
いずれにせよ大手メディアや識者は批判の大合唱となり、さすがにビビったかトランプ周囲が説得したか(家族や選挙参謀からは既に「トランプは結果を受け入れる」というメッセージが出ていた)発言を修正していくが、以下のような、却って意識を疑われるような訂正もしちゃったりして……
トランプ「大統領選『勝利』なら結果受け入れる」 共和党内から批判も
2016年10月21日(金)10時32分
ロイター Newsweek日本版
民主党のクリントン候補は「恐ろしいことだ」と批判。オバマ大統領も「危険だ。選挙の正当性に関して国民に疑義を抱かせようとすれば、民主主義を冒涜することになる」と述べた。
トランプ氏はオハイオ州での集会で発言を修正し、「私が勝利すればこの偉大で歴史的な大統領選の結果を完全に受け入れることを約束する」と表明。「明確な」結果を受け入れるとしつつも、「疑わしい結果であれば、法的な異議申し立てを行う権利を取っておく」とも語った。
そして、仕上げがこちら。
トランプ暴言が頂点に「アメリカは選挙を中止して私を勝者にすべき」
2016年10月28日(金)19時17分
ロイター Newsweek日本版
米大統領選の共和党候補ドナルド・トランプ氏は27日、オハイオ州トレドで開催された選挙集会で、民主党のヒラリー・クリントン候補の貿易政策を非難し、米国は「選挙を中止」してトランプ氏を勝者にすべきだと訴えた。
アホちゃうか、と思いますけどね。
子供なんでしょう。この人は。
で、やれやれ大統領選挙はマトモな結果に落ち着きつつあるか、と思っていたら、冒頭に指摘したEメール問題の再燃ですよ。ただし、下記Newsweek.comの記事によれば、新しい材料が出てきてしまって、それを敢えて大統領選後に発表すれば却って「民主党政権におもねてヒラリー・クリントン候補に不利に働く発表は先延ばしにしたのでは?」と疑念を抱かせるので、調査すべき材料が新たに発見された段階で即発表した、というだけのことで、別にヒラリー・クリントンに対する疑義が深まったわけではない、という論調。
WHY FBI DIRECTOR MADE CLINTON EMAIL ANNOUNCEMENT NOW(英語サイト)
10/28/16 AT 2:40 PM
MICHELE GORMAN AND MATTHEW COOPER Newsweek.com
Comey’s letter to congressional committee chairs doesn’t say his agents have discovered new witnesses or documents suggesting a criminal act occurred. Rather, he only suggests that evidence that has not yet been examined needs to be reviewed because it is relevant to the case.
There’s also a political dimension. Had Comey not told Congress and it emerged after the election that new materials had come into its possession, the director and his entire agency’s credibility might have been questioned.
In his letter, Comey did not use the phrase being touted by Republicans that the case had been reopened. Technically it was never closed. Nor did he signal at all about the importance or unimportance about the emails.
“In connection with an unrelated case, the FBI has learned of the existence of emails that appear to be pertinent to the investigation,” he said in his letter to the chairs. “Although the FBI cannot yet assess whether or not this material may be significant, and I cannot predict how long it will take us to complete this additional work, I believe it is important to update you.”
すみません。訳す暇が無い。趣旨はだいたい先述の通りです。
なお、この一件で米ドル相場は対円で115円50銭から114円50銭まで下落、その後、114円80-90銭に戻して取引終了。ただ、ユーロやポンドなどの主要通貨に対しては、そこまで大きな変動はなかったかな? トランプリスクは円買い・ドル売り・他通貨もちょっと買い、なんですね。
上記記事を読む限り、トランプ陣営は大喜び、ともありますが、即重大な続報が出るとは思われないかな、と思います。沈静化していくんじゃ無いでしょうか。とは言え、RealClear Politics(英語サイト)の日々の世論調査結果と選挙人の獲得見通しから目が離せない昨今です。
