死刑にいたる病 | ヘルシンキの蒼い空

ヘルシンキの蒼い空

冬が長く太陽を見る時間がとても短いフィンランドだけど
晴れた夏の日の青空は他の場所では見ることができない深く澄んだ蒼さ
今でも夢に出てきます



原作の小説は未読。だから、観終わった後に私が持った疑問は原作には書いてあるのかも。その疑問とは、殺人鬼が狙った標的は17歳か18歳の黒髪で、制服を校則通りに着ている、そして賢い男女、という説明があったので、コンプレックスの裏返しで拷問でいたぶり絶望に落とし込んでから殺していたのかと思ったのだが、一方、親から虐待を受けている自尊心の低い少年少女を狙う面もあり、殺された24人も親からの虐待を受けてた?という点。でも、しばらく経つと、あぁそうか、優等生は肉体的に殺し、自尊心の低い子たちはマインドコントロールして心理的に殺すのを、彼は快楽としていたのだな、と思った。原作と合ってるかどうか知らんけどw

何人殺しても捕まらないから慢心したせいで犯罪がバレた、と裁判で供述していたのも疑問で、本当は殺人に飽きて、わざと逮捕され、拘置所から昔狙っていた少年少女をマインドコントロールで思い通りに動かすことを楽しんでるんじゃないんだろうか、とか。原作と合ってるかどうか知らんけどwマジ死刑にいたる病だわ。

阿部サダヲと岡田健史が面会室で向き合うシーン、岡田健史を阿部サダヲ側から透明なアクリル板?を通して映すものだから、そのアクリル板に写る阿部サダヲと岡田健史の顔が重なって見えて、だんだん取り込まれていく様が怖いわー、と思った。途中、どんどん影響されてきてヤバい、ヤバいと思ったけど最後は自分の世界に戻ってきて安心したのに最後の最後にアレかよ、と、そういう心理的な怖さがある映画だった。だから胸糞な殺人シーンは逆に要らなかったと思うんだけどね。