韓国の食文化の変遷(35年前と比べて) | 平田真実のブログ

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南米パラグアイから昭和レシピチャンネルを発信する平田真実の個人的ブログ。
昔の思い出話、グルメ、格闘技、ペット、家族、教会、会社、放射能被曝問題のことまで徒然なるままに・・・何のブログだろう?と雑多過ぎる内容ですが、これが私です(笑)

 

 

名古屋の食レポ動画でチェゴチキンという韓国料理屋さんの紹介をしましたが、実は私、今の韓国料理をあまり知らないのです。

 

 

 

ヤンニョムチキンもパラグアイへ来て初めて知りましたし、韓流ブームが起きて大久保とかに韓国料理屋さんが増えたという話を聞いてはいましたが昨年、実際に訪れるまでどんな感じかわかりませんでした。

チーズタッカルビやチーズハッドッグ、どれも初めて見るものばかりです。

私が留学していた当時、チーズをこんなにふんだんに使う料理はなかったですし、町でチキンを売る店は結構見かけましたがヤンニョム味はなかったのではないでしょうか。

普通に焼いたのか揚げたものか、鶏そのままでした。

やはりソウルオリンピック以降に食文化が随分変わったのでしょうね。

当時、日本人の私の口に合う外食と言えば、明洞にあるトンカツ屋さんとラーメン屋さん、バーガーキングに留学中にオープンしたマクドナルド第一号店くらいでした。

同じバーガーチェーン店でもロッテリアは韓国風にニンニクで味付けがされており口に合いませんでした。

そんなことを言うと韓国料理が口に合わないのかと誤解されますが、口に合わないのではなく毎日、唐辛子とニンニクたっぷりのタンパク質のほとんど入っていない野菜中心の料理を学校の寮で食べていると飽きてしまって外食まで同じようなものは食べたいとは思わなかったのです。

でも住んでいたソウル郊外の町ではそういうものしかなく、せめて辛くないものをと、選べるのはジャージャー麺とソルロンタン、ポックムパブくらいでした。

そのジャージャー麺も入っている具材は玉ねぎが中心で挽肉は入ってませんでした。

ご飯は麦飯が中心で消化が良いのですぐお腹が空きました。

健康には良かったのかも知れません。

ソルロンタンは唐辛子が入っておらず辛くないのは良いのですが塩味が薄くてテーブル塩を自分で摘まんで入れるようになっており、やはり後から入れるのでは塩が溶け切らず美味しくありません。

ポックムパブは炒飯のことですが、やはり具材が乏しくて飢えていました。

トンカツも洋食屋さんで食べると肉が入っていない衣だけのようなカツが出てきて驚きました。

どうしてだろうと思ってましたが、疑問が解決しました。

ある時、友人がトンカツを作ってくれるというので一緒に肉屋へ買い物に行ったら豚の挽肉をほんの一握りだけ注文。

どうするのかと思ったら衣を作ってそこに薄く挽肉を塗る感じ。

コロコロした挽肉というよりほぼ液体に近いペースト状の挽肉なので肉感はありません。

ほぼ小麦粉とパン粉の衣だけといった感じです。

なるほどこれが韓国のトンカツなんだと。

それで明洞とんかつという中に分厚い豚ロースが入った日本式のとんかつが食べられる店があると知り行って食べて感動したのを憶えています。

それからは毎週のように週末、食べに行っていたのですがある日その店も潰れてしまいました。

 

 

ラーメンも普通はインスタントラーメンの辛いのをお店で出すところばっかりだったのが日本式のラーメンを出す店が(たぶんそこも明洞だったと思います)一軒だけあり、週末はトンカツにしようかラーメンにしようかと迷うくらいよく通ったものです。

どちらも当時の物価としては高く2000ウオンくらいだったかな?

週に一度の楽しみでした。

 

 

今じゃ、パラグアイでも外食するとしたら和食より韓国料理というくらい美味しさ、量、値段などで満足度が高いのですが、経済の発展と共に質が高まっていったのでしょうね。

 

あと思い出したのが、留学してすぐの頃に大学にいたアメリカ人宣教師に連れて行ってもらったレストランがとても美味しかったです。

ご馳走になったので値段はわかりませんでしたが、高くてもたまには美味しいものを食べたいと日本人の友人を誘ってそのレストランへ行ってみました。

なんとか記憶を辿ってその店を見つけたのですが、中へ入れてもらえませんでした。

そこはアメリカ人ご用達、地元民は入れないアメリカと関係のある人しか食べられないお店だったのです。

怪しいアジア人に見えたのでしょうか。

客を区別(差別)、選ぶそんなお店があるのだなあと当時はそれも驚きの一つでした。

 

まあそんなことで途中から寮を出て自炊するようになったのですが海外生活でどうすれば自分の口に合った美味しいものを食べられるかと工夫、そのことも今の昭和レシピチャンネルに繋がっているのかも知れません。

今ではあの玉ねぎだけのジャージャー麺も、塩気のない代わりにキムチをのせて食べるソルロンタンも懐かしい味、たまに食べたいなと思う時があります。

しかし、経済が発展し国際交流で食文化が変わった現代の韓国では、それらも既になくなってしまったのかも知れません。

またいつか何十年ぶりかの韓国へ食レポに行ってみたいですね。

 

今となっては懐かしい付け合わせのおかずたち