さて、次の日の朝、事務所へ出勤したら、ピーピー鳴き声が聞こえてきます。
一応、まだ生きていたんだ。
良かった。
さて、前日に仕掛けておいた紐とスポンジ。
一番奥の隅っこに行ってなければ使えるはずと、スポンジを入れて紐で引っ張ってみました。
慎重にゆっくりゆっくりと・・・。
グラスウールが肌にチクチク刺さります。
また、空気中に舞ったグラスウールの粉と埃で息が苦しくなるのでマスクをはめることにしました。
だんだんスポンジが近づいてきました。
次の瞬間・・・
チチチチッ と雛が羽ばたいて出てきました。
「やった!捕まえられる」と思った瞬間、雛はもう一段下の鉄骨の桟に落ちて、今度は反対側の壁の奥へ行ってしまいました。
あ~あ、しまった。
でも、そんなに奥には行ってないようです。鳴き声からだいたいのいる場所がわかります。
壁を外すため本棚を移動させ、急いで壁のネジを外しました。
さすが、用心深い雀、作業中は、鳴き声が止み、おとなしくしています。
待っててくれよ~。
今、助けるから・・・。
壁が開いてグラスウールを取り除き、顔を入れて桟の中を覗いてみました。
あれ?いない!
しばらくして鳴き声がまた聞こえてきました。
なんとまた更に奥に行ってしまったのです。
えええ~?