今にもバラバラに砕けてしまいそうな
頼りなく揺れる筏の様な暮らしさ
高くなる空が届かぬものを遠ざけ
夢を見た日はもう跡形もない砂子
いつまでも手を繋ぎ眠る夜(よ)さえ来ない
心許無さに沈み込む繰り返しさ
少しでも同じ温度の中にいたいと
狂おしく乞うだけ距離を呼ぶ空白
水面に消えかけた見窄らしい姿に
聞こえてくるのは渡り川の誘(いざな)いだ。
copyright (C) poetissimo,all rights reserved.
(※渡り川=三途の川)
読んでくれて、ありがとう。
☆前々回の詩→『クスノキの下で。』
☆前回の詩→『夜半(よわ)のなごり。』