宵闇の空にしゃりら
風がなくとも月は揺れ
スパンコールの星々が
気ままに帳を零れた
報われぬ時を解かす湯気
差し向かいの小さな夕餉
ままごと止まりに見えても
この風景が愛おしい
安穏に遠い二人は
絶えず重ねた掌に
背中合わせの幸せや
躊躇いを挟ませながら
買い物かごでは量れない
腕(かいな)の赤子と限らない
過ごした月日の重さを
頬の奥から噛み締める。
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読んでくれて、ありがとう。
【季節の季の記。】
『今の時代がいちばんいいよ』 / 前野健太
毎回、詩が進まず音を上げそうな過程を
お決まりのコースとして経ていく中で、
今回はこの歌の存在が大きな鼓舞でした。
フォークソングや歌謡曲の親しみやすい、
且つ、何処か刺激的な要素がブレンドされ、
味わい返したくなる詞曲の香りに魅かれます。
直近で聴いた弾き語りでは、2番の♪線路
脇の花は芽吹いた~を、時候に合わせ♪雨に
濡れた紫陽花は膨らんで~と唄い変えていた
のも素敵。
☆前々回の詩→『花になれない棘の詩(うた)。』
☆前回の詩→『三行の詩。』