- 赤川 次郎
- 瑠璃色のステンドグラス
- ☆☆
赤川次郎が1989年以降、毎年一冊づつだしている杉原爽香シリーズの第8作目。
大学の事務室のアイドルである和田良江の姉はかつて恋人と心中していた。
その相手五十嵐武士が、人気作家として突然現れる。
おまけに五十嵐は婚約者との仲を母親に反対されると、あっけなく別れ、
良江に接近してきた。相談相手だった爽香も事件に巻き込まれる。
瑠璃色のステンドグラスとは、五十嵐が婚約者と下見にいった結婚式場にあったもので
五十嵐の欺瞞の象徴であるかのようだ。
本書では、衝撃の次回作「暗黒のスタートライン」への布石がいくつかちりばめられている。
明男は中丸助教授の夫人との仲が噂され、それが原因で裕子との仲もぎくしゃくし始め、
大学の中での立場も孤立していく。
中村助教授自身も大学の女子学生に手をつけているようだ。
爽香はそんな明男を見捨てることなく心配している。
爽香の物語として読むと、やはり次回作へのジャンプ台のような位置付けの本だと思う。