【リハビリ登山「鷹取山」】 | pocopanのブログ 「地図がいっぱいある暮らし」

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昨年の2023年は、ウォーキングにはある程度出かけたものの、山に登るということを一切しないで過ごしてしまいました。毎月一回は山に登ろうという決意はどこへやら。それでも、登山は健康には良いはずですので、今年こそはどうにかして出かけたいところ。多摩川上流にある低山「滝山城跡」へ行ってみようかと、計画を練りますが、ちょっと歩く距離がありそう。バスを使うのも、面倒くさいと、行きたくなくなる要素がどんどん増えていきます。そんなこんなで逡巡しますが、ここは一つ頭を切り替えましょう。「登ったことのない山へ」とは思わずに、とにかく出かけてみることが重要だと思い、平日に休みを取り、総武快速電車一本で行ける手軽な鷹取山へと、思い切って登山に出掛けることにしました。

手軽といえば、鎌倉アルプスですが、ここは平日でも人が多そうですし、ランニングする人も意外と多そうなので、却下。あとは、登頂後の下山ついでに、東京湾に面した野島という島も探検できるかもしれないと、鷹取山に決めました。

鷹取山は、横須賀市と逗子市との境に聳える海抜139メートルの山ですが、一種の独立峰なので、展望は抜群です。ルートも多彩、自然もいっぱいなので、もっと人気があっても良い山ですが、人混みがとにかく嫌いな私からすれば、このまま知られない方がよいでしょう。関東大震災以前は、凝灰岩の採石場でしたが、その凝灰岩の建物が地震で倒壊したということで、採石場としては閉鎖。削られた岩壁がそのまま残った面白い山でもあります。

さて、意を決していよいよ出発。総武快速線に乗ります。いつも乗っていた千葉駅発の車両はいつの間にか新型に代わり、4人掛けのボックス席がなくなってしまっています。時代とともに変っていくものです。かつては、平日の始発の総武快速線には行商のおばさんたちが大勢乗っていたのを思い出します。彼女たちの背負う荷物は相当なものでした。もう30年以上も昔の昭和の話になります。いずれにせよ、この列車は逗子駅までしか行かないので、東京駅で下車します。ここで、隣のホームの始発の横須賀線に乗り換えます。ことらは、まだ4人掛けのボックス席です。

東逗子駅で下車。駅前のローソンで、朝食のお握りと昼飯のカップ麺、そして飲料用の紅茶を買い込みます。いちおう、真水は1リットルほど、持ってきています。こういうのは、すべて前日の夜に仕込んでおくものですが、横着になったものです。そんな調子なので、タブレットの通信状況が悪く、地理院地図の地図が読み込めない事態となって、慌てふためきます。まあ、大体のルートはわかっているので、山頂までは問題ないでしょう。

久しぶりの上りの登山道に息が続きません。ペースを落とし、かたつむりのような速度でゆっくりと登ります。ほどなく、神武寺の山門。広場では太極拳のような体操をしているグループに出会います。登山道は、この神武寺の中を通ります。わりと由緒あるお寺のようです。金沢八景ならぬ逗子八景の一景がここにあり、静まり返った風景に落ち着きます。その奥にある仁王門も立派です。

さらに歩けば、京急逗子線の神武寺駅からのルートの合流点がありますが、そちらのルートは閉鎖されていました。近年続いた台風の影響で倒木が多いのでしょう。振り返ると、見事な富士山。かなり大きく見えます。

山頂に近い場所で、朝飯兼昼飯とします。お握りをかじりながら、お湯を沸かし、カップヌードルとコーヒーを作ります。久しぶりの山で食べるカップ麺は実にうまいものです。

ようやく山頂に到着。採石後の垂直の岩壁が勇壮です。この岩壁の上には展望台があるので、階段を上ります。三度目の山頂ですが、こんなに展望がよかったかと驚くばかりです。先ほどの白い富士山がひときわでかく見えます。

下山に取り掛かります。地図がないので、とりあえず京浜急行の駅まで歩くことにします。すぐ下まで住宅地が広がっているので、遭難の心配はありません。展望台から遠くに見えていた、屋上に赤い立方体のある建物は、おそらく、駅周辺の商業施設だと思い、コンパスで方向をセットします。方向通りに歩ければ、駅にたどり着けるでしょう。ただ、残念なことに、住宅地を構成する碁盤の目は、こちらの思惑とは異なる原理で作られているので、道に沿って歩く限りは、大きな誤差が生じそうです。結局、考えついたのは、とにかく低い方へと向かうこと。低い方へと坂道を下れば、最終的には海岸にたどり着きますし、それ以前に京浜急行の線路にぶち当たるはずです。線路に遭遇できれば占めたもの。どちらの方向でも良いので、線路に沿って歩けば、駅にたどり着くはずです。最終電車には、ほど遠い時間なので、「きさらぎ駅」みたいな恐怖体験を味わうことはないでしょう。

踏み切りを渡り、大通りに沿って歩けば、赤い広告塔の建物。追浜駅近くの駅前ビルということで、駅もすぐに分かりました。次回は、準備万端で臨もうと、空いている京浜急行の各駅列車に乗り込むのでした。


■周辺図

■コース


①神武寺


②休憩地点


③鷹取山




さあ、今日も地図を広げて、
準備万端で冒険にでかけましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。