【高幡不動と聖蹟桜ヶ丘】 | pocopanのブログ 「地図がいっぱいある暮らし」

pocopanのブログ 「地図がいっぱいある暮らし」

地図を眺めれば、家にいながら「冒険」の始まり。
毎日をワクワクドキドキの「夏休み」にするためのブログ。

 

岡田准一さん主演の映画「燃えよ剣」を観て、無性に武州多摩を歩きたくなってしまいました。ガイドブック「美しい日本の歩きたくなるみち500選」には、「新選組のふるさとを訪ねるみち「日野」」のコースが紹介されています。JR中央線の日野駅近くの普門寺がスタート地点。普門寺には、井上源三郎資料館があります。日野駅を経由して、甲州街道、さらに名も知らぬ道を歩けば、土方歳三資料館や土方歳三の墓所がある石田寺。浅川を渡り、向島用水親水路を経て、ゴール地点の高幡不動尊へと至る、総距離6.7km、所要時間1時間40分のコースです。家内の膝が悪くなければ、このコースを一緒に歩くところですが、今回の家内との散歩というか早朝旅行は、多摩モノレールに頼ることにしました。

JR中央線の立川駅で下車。改札を出ると、そのままペデストリアンデッキを伝い、24時間営業のマクドナルドへ向かいます。カウンターがあるので、お店の人に注文しようとすると、「注文は1階です。」とのそっけない返事に、3階から1階へと階段を降りていきます。注文の行列ができていましたが、10分ほどで順番となり、いつものソーセージエッグマフィンのセットを注文。1階と2階は混んでいたので、空いている3階で食事をとります。エレベータの類は、「モノレールの駅にしかない」ということで、膝の悪い家内もそうですが、大きなトランクを持った何人ものお客たちが、少しかわいそうでした。

マクドナルドの3階を出て、頭上のモノレールを見ながら、そのままペデストリアンデッキを歩けば、多摩モノレールの駅「南立川」です。改札を入り、ホームまでエスカレーターで上がるので、モノレール自体は4階の高さがあります。実際にモノレールに乗車すれば、車窓からの眺めは抜群です。目的地の高幡不動までは、若干高度を落とすものの、乗車区間はすべて高架。しかも、高層の建物はまったくないので、これほど外の景色が楽しめる乗物は珍しいです。箱根のロープウェイを思い出したくらいです。多摩川周辺の日野の平地部が一望に見えます。空は、あいにくと昨日の台風通過後の厚い雲に覆われているため、富士山を臨むことは叶いませんでした。

高幡不動駅に到着。モノレールの駅から京王線の駅まで、こちらもペデストリアンデッキを伝って、移動します。京王線の駅を出れば、すぐに参道です。参道を100mほど歩けば、すぐに高幡不動尊の仁王門と五重塔が見えてきます。さて、高幡不動尊(高幡山金剛寺)は、土方歳三の菩提寺でもあり、成田不動尊(成田山新勝寺)とともに関東三大不動尊の一つです。残りの一つは諸説あるようです。

・不動ヶ岡不動尊(玉嶹山總願寺)
・大山不動尊(雨降山大山寺)
・高山不動尊(高貴山常楽院)
・大相模不動尊(大聖寺)

まずは、仁王門をくぐります。次に、土方歳三像。刀の鞘の小尻にハートのマークを見つけ、目的達成です。ちなみに、このハートのマーク、「猪の目透かし」といい、猪の目をかたどった意匠で、魔除けの意味合いがあるそうです。次に、弁天池の弁天島にある弁天堂。さらに40mほどの高さがある五重塔。大日堂・山門・大観音像・奥殿・不動堂とめぐり、再び仁王門をくぐり、高幡不動尊を後にします。うちら老夫婦は、簡単な巡回で済ませましたが、境内の奥の山には、「四季の花めぐり・碑めぐり」や、四国八十八ケ所巡拝を模した「山内八十八ケ所巡拝路」があり、季節に応じて紫陽花や彼岸花を楽しむことができます。さらには、高幡城址へ通じるハイキングコースがあり、紅葉の名所として知られています。

高幡不動を後にして、京王線で聖蹟桜ヶ丘へ移動します。駅に到着すれば、電車接近メロディーは、「カントリー・ロード」。階段を降りると、家内も声をあげます。「ここって、猫が降りていった階段じゃない!」。現在は、左側にエスカレーターができていますが、ここ聖蹟桜ヶ丘駅は、この夏にテレビ放映されたジブリ映画「耳をすませば」に登場した「杉の宮駅」のモデルとなった駅です。図書館や聖司のおじいちゃんが営む「地球屋」などがあるハイカラな街ですね。オープニングに登場した主人公の月島雫さんが暮らす街「向原駅」のモデルは、一つ手前の駅の百草園駅となります。改札を出て、目的の場所へ向かいます。そこには、「耳をすませば モデル地案内マップ」の看板と、映画ファンと地元の有志が設置した「青春のポスト」があるのです。ポスト全体のデザインは、地球屋が元になっており、屋根には猫、壁には自転車が立てかけられていて、地球屋の内部も見ることができます。いちおう、ポストなのですが、映画ファンと地元の有志たちが製作したものなので、投函しても郵送されることはありません。夢や目標を綴った手紙を投函、それらが叶ったら報告の手紙を投函しましょうという、青春を見守ってくれるという趣旨のポストです。ポストの他には、京王ストア2階の前に、スタンプラリーができる案内マップが置かれているそうです。

うちら老夫婦は、すでに活動限界なので、再び改札をくぐり、本八幡駅行きの各駅電車でゆったりと千葉の自宅に向けて帰宅の途につきます。

■多摩モノレール


■高幡不動尊


■青春のポスト



さあ、今日も地図を広げて、
猫を追いかけながら、冒険にでかけましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。