猫息子の枕に真綿を入れているとき
(こちらの記事)
手まりのこと・義母のこと
を書きたくなりました
手まり作りは義母が趣味として始め
長年続けているうちに
市の伝統工芸に認められ
講師として市民講座などで教えたり
作品が土産物屋で販売されたり
雑誌のインタビューを受けたり
映画の小道具に使われたこともあり
義母のライフワークとなっている活動でした
▲義母の作品のほんの一部
私も結婚して間も無くに
作り方を教えてもらいました
まだ結婚直後とあって
義母との接し方はぎこちなかったと思いますが
他愛もないおしゃべりをしながら
聡明でお茶目さもある優しいお義母さんと一緒に
手まりを作る静かな時間は
穏やかで楽しかったのを覚えています
最初に譲り受けた道具や材料
そしてたくさんの作品たちは
今は鬼籍に入った義母の
大切な形見となっています
義母は「てまり」とは言わず
「てんまり」と呼んでいました
その方があたたかい響きだと言って・・
その言葉通り義母の作るてんまりは
柔らかくてよく弾みおおらかな印象で
義母の性格がよく表れているようでした
▲義母の作品のほんの一部
義母は色のセンスも良くて
どうしてこんな組み合わせが思いつくの?と
不思議&羨ましくなるような
素朴で優しい素敵な色合いの作品が多いです
(十二単などの古色を研究していたらしいです)
▲私の作品の一部
一方私の作る手まりは
キッチリ作りたい気持ちの表れか
手触りがかたくて模様も直線的な仕上がり
色もなんだか派手で
「わび・さび」が感じられません
まだまだ修行不足ですね
▲私の作品の一部
手まり作りからは
ここ数年遠ざかっていましたが
また作りたい気持ちになってきました
お義母さんの作品のような
あったかくて優しい「てんまり」が
いつの日か私にも
作れるようになるでしょうか
もう教えてくれる大切な人は
いなくなってしまったけれど
ありし日を思い出しながら
これから自分なりに勉強・研究もして
いつか「これだ!」と思える作品ができるよう
作り続けていければと思います