ショパコン(本選3次予選)前編 |  田舎女 *ぽこ* のなんてことはない日々

 田舎女 *ぽこ* のなんてことはない日々

   独立した娘2人を持つパートタイマー主婦です。
   ワインのこと、愛猫のこと、
   寒冷地のド田舎暮らしのこと・・
   思いつくままに。

23名により行われた3次予選。

ここまでくるとどの演奏者も甲乙つけがたく、

素人の私では真剣に聴いたところで

優劣の判断などつかないので、

今回からはブラインドでなく

映像も含めて楽しむことにしました。

 

印象的だったことをメモします。

 

進藤美優さんは相変わらずの没入感で

内向的なショパンを見事に表現していました。

演奏後に客席の一番後ろから

沢田蒼悟さん(残念ながら2次で敗退)が

スタンディングオベイを送っていたのと

隣で彼のお母様が涙ぐんでいらしたのが印象的でした。

(よくぞ映してくれた、会場カメラマンGJです!)

沢田さんは2次予選で

自分の出番を待っている緊張の瞬間に

前の演奏者ハオ・ラオが戻ってきたところを

ハイタッチでお出迎えしてあげていました。

医学生ピアニスト、いいヤツです!!

沢田さんの2次の演奏

静かな出だしから端正な演奏が続き

どんどん気持ちがノッていっているのがわかり、

私はとてもいい(パスしてほしい!)と思いました。

 

反田恭平さんはふっくらして温かく柔らかそうな掌と

しなやかな指の動きが好きです。

(↑いきなり演奏内容からかけ離れた感想・笑)

巷で高い評価を得ている演奏家さんみたいですね。

感情がほとばしるスタイルで音色も彩り豊かです。

私は進藤さんのような抑えた表現の方が好きですが。

 

角野隼人さんはていねいで端正な演奏でした。

緊張感ある出だしは私の大好物です。

選曲も彼のキャラクターに合っていると思いました。

最後、音の余韻を確認してスッと左手を引く様が
絵になりすぎで映画みたいだなと思いました。
細身の体にスーツがダブついているのが
少々気になりましたが(笑)
ピッタリしているよりも動きやすくて
演奏しやすいのかもしれませんね。
YouTuber枠だとかなんだとか陰口を叩く人もいますが
ここまで残るにふさわしい演奏を
聴かせてくれていると思います。
 
古海行子さんの演奏もとても素敵でした。
それほどパワフルではないのですが
柔らかみとツヤがあるしなやかな音で
聴くほどにひきこまれ
もっと聴いていたいな〜と思わされる演奏でした。
終演後に控え室に戻るときの笑顔が
とってもチャーミングです。
 
あまりナショナリズムは好きではないので
日本人だからといって応援する気はないのですが、
ここまでの日本人ピアニストは
皆さんとても素敵な演奏をされていて
全員パスして欲しいと思いました。
 
その他、ポーランド人はさすがの安定感でした。
イタリア人は国民性でしょうか
我が強いというか根が明るいというか、
暗澹たる表現が欲しいところで
暗くなりきれていない気がしました。
 
ここまでが3次予選の前半(12名)の感想です。
長くなりそうなので続きはまた後で。
 
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今回のお供はニルギリティーです
南インドで採れる茶葉でセイロンティーに近く
タンニンが少なくクセもない紅茶なので
繊細な風味のクリームと合わせても邪魔にならず
マロン味ロールケーキとの相性がバッチリでした