帰宅時に誰かに出迎えてもらった経験がない。
今も家族の中で家にいちばん長くいるのは私。
だから後から帰ってくる家族に
「おかえり」と言うことがほとんどで
自分が言ってもらう立場になることは滅多にない。
でも今日は、その「滅多にない日」だった。
次女が休校のため留守番していた。
私が仕事から帰ってきたとき
次女は珍しく居間で勉強していて
(いつもは自室でやっているのに)
顔を合わせて「おかえり」と言ってもらった。
なんだか嬉しくなったよ。
なんでも明日はテストが山盛りだそうで
その後もしばらく居間で勉強を続けていた次女。
家事をしながら目の端にはいつも次女が見える。
心がポカポカしてきた。

いつもは誰もいない家に帰り着き
しんとした家の中でひとりで家事をこなす。
別に寂しいと思ったことはない。
帰ってくる家族のことを思いながら
バタバタと動いてる。
ひとりの時間は好きだ。
だけど、自分が家に帰ったときに
誰かがいて顔を見て「おかえり」と迎えてくれる、
互いにそれぞれのことを無言でやっていても
視界に相手の姿が入っている、
こういうのってすごく安らぐんだね。