田舎女 *ぽこ* のなんてことはない日々

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   独立した娘2人を持つパートタイマー主婦です。
   ワインのこと、愛猫のこと、
   寒冷地のド田舎暮らしのこと・・
   思いつくままに。

第19回ショパン国際ピアノコンクール

ファイナル1日目(2025.10.20.)

演奏動画

 

演奏とは関係ないのですが、オケ紹介のとき

会場で拍手をするイェフダの姿が

カメラに抜かれていましたね。

どんな気持ちでステージを見ていたのかな。

次回こそは彼自身がこのステージに

立ってほしいなと思いました。

 

 

Kevin Chen(カナダ20歳)

幻想ポロネーズは

とても柔らかく温かみのある音で

爆発的な迫力はないのですが

心に染み入るような美しい響きで

心情変化をしっかりと表現していました。

切ないけれどさめざめとはしていなくて

どこか諦念を感じさせるような

落ち着き、しなやかさ、温かさを感じました。

終盤は心が掻き乱れた末

人生讃歌の境地に至る様を描いているようで、

救いのある曲になっていると思いました。

協奏曲1番1楽章、

前半は瑞々しい響きで

若きショパンの希望に満ちた様子を、

後半は人生の変化とともに芽生えた

悲哀と懐古の念を感じさせました。

2楽章は美しい思い出に浸るような

清らかで切なく甘くてドリーミーな響き。

3楽章は、朗々と響くオケの音に

ピアノがチャーミングなスパイスを

加えているような印象の部分と、

逆にピアノ主導でオケが支える部分があり、

オケとのコンビネーションが抜群だと思いました。

3楽章のみならず曲全体が、

愛情や満たされた思い、自信、希望といった

明るく軽やかな感情を示す色味に帯びていて、

その中に翳りや悲哀などの心情変化が

アクセントのように入り込む、

ポジティブで清々しい印象の仕上がりで、

こういうショパンもいいなと思いました。

こういうのってやはり

人柄が現れるのでしょうかね?

ケヴィンていつもふんわり笑顔ですよね。

 

David Khrikuli(ジョージア24歳)

中高音が割れるかこもるか、

響きがあまり綺麗ではないように感じました。

ただ低音は深みがあり、

不穏な空気や堂々とした雰囲気を演出するのに

良い仕事をしているなと思いました。

感情表現の面では、

楽曲解釈の掘り下げが浅いのか、もしくは

解釈がうまく弾き方に結びついていないのか、

本当の理由はわかりませんが、

ややもすると楽譜の表面を追うので精一杯

という印象を受けそうで残念に思いました。

 

桑原志織(日本30歳)

会場いっぱいに響く「ラミ〜」で

すでに胸がいっぱいになってしまいました。

パッセージ毎にタッチが変わり音色が変わる

心のこもった幻想ポロネーズに

私の胸のドキドキが治りません。

嵐に翻弄されたかと思えば

ふと穏やかな空気に包まれ、

青い空を仰ぎ安堵したかと思えば

何かが起きそうな不穏さと不安、

勇気が湧いた後の無力感・・・

たくさんの経験と心情変化を経て

最後に辿り着くのは少しの寂しさと諦念と

何よりも我が人生への愛しさ。

あぁ、人生は美しいんだなぁ(涙腺崩壊寸前)。

そんな思いに駆られる演奏でした。

協奏曲1番も1楽章からさまざまな感情を

行きつ戻りつする様を素晴らしい技で描き

ここまでで私はもうお腹いっぱい状態。

そんな私をなだめるように始まった2楽章は、

穏やかなピアノの音とふんわりしたバスーンの音

の相性がとてもよくて心が和みました。

3楽章は節毎の色がはっきり分かれていて

まるで分厚い3巻組の小説を読んでいるような

ボリュームを感じました。

ポロネーズもコンチェルトも、

パッセージ毎にしっかりと解釈を入れ

色を変えながらメリハリをつけ、

これみよがしでなく表現を支えるための

テクニックをこれでもかと注ぎ込んで

素晴らしい演奏を披露してくれました。

私の中では彼女が今大会のウィナーです!

(このブログを書いている時点で

 結果はすでに出ていると思いますが

 私はまだ見ていないので知りません)

終わった瞬間の笑顔が素敵でしたね。

曲間のバックステージでは

スタッフさんが水を差し出してくれたり

襟元を直してくれたり、皆優しい!

コンダクターに両手を包まれ言葉をかけられて

にっこりと笑う桑原さん、かわいい!

こういうシーンが見られるのは

未編集ライブ映像の醍醐味です。

 

 

今回のショパコンに関する記事の

目次はこちら 右矢印 ショパコン2005目次

 

 

レンジで簡単にマグカッププリンを作りました。
カラメル:砂糖大1+水小1(焦がした後+水小1)
プリン液:卵1個+砂糖大1.5+牛乳120ml
低音でじっくり温めた後(500w×3分くらい)
新聞紙に包んで余熱で火を通したので
すが入らずなめらかにできました。
カラメルの焦がし加減もバッチリ!(ほろ苦〜)