早足で駅に辿り着き、電車に乗った。家へ帰る。さすがにこの時間だと座れるな。
「おい。」
いきなり肩に手を置かれた。ケイだった。
「はっ?何?お前何で…。」
「お前が何だよ!駅に着くまでずっと俺のこと無視しやがって!」
「え?ずっと付いて来てた?ごめん、素でわかんなかったわ。」
「お前今日どうしたの?大丈夫?何かあったんなら話せよ。」
ケイが急に真面目モードになった。いつもお調子者だが、悩み事なんかを話すと真剣に考えてくれるいい奴だ。
さすがに頭おかしいって思われるか?俺。でもまぁケイになら…。
「あのさ、リーチ・ヘヴンできたじゃん。あれ、なんかおかしいと思うんだよね。」
「リーチ・ヘヴン?何が?何がおかしいの?」
ユーマは昨日からの一連のことを全て話した。思いの外、ケイは真面目に聞いて、真に受けている様子だった。
「でさ、しかもこれ。父さんからのメール。」
そのメールを読んで、ケイが口を開いた。
「おい、これ、何かあるわ。てかさ―――。」
「何?」
「そのメール、いくら俺でもさ、見ちゃって良かったわけ?なんか超意味深じゃん。それ。」
意味深?どういう意味でだ?
「いや、そのさ、もしかしてだよ?あくまで可能性だけど。ユーマの親父さんがなんかその一件に絡んでるぽくねぇか?」
父さんが?リーチ・ヘヴンとどういう関係に?
「いや、見てくれて良かったよ。俺もそう思ってた…俺だけじゃ、どうしようもねぇし。」
あっと言う間に、降車駅まであと1駅の位置であった。